プラススタイルは、クラウド上でプログラミングできるIoT機器「obniz BLEゲートウェイ」を5月12日に発売した。価格は税込10,780円。別売のBluetooth Low Energy(BLE)対応のセンサーと組み合わせ、IoTで自宅の空気を管理するといった使い方を想定している。

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    「obniz BLEゲートウェイ」(上)の設置イメージ

BLE対応のセンサーと接続し、さまざまなデータをクラウドサービス「obniz Cloud」で管理できるIoTゲートウェイ。IEEE 802.11b/g/nの無線LANとBluetooth 4.2 Low Energyに対応し、最大7台のデバイスと同時接続できる。メーカーはCambrianRobotics。

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壁のコンセントに直接差し込み、別途用意した3軸加速度センサーや赤外線センサー、温湿度センサー、CO2センサー、PM2.5を計測できるエアクオリティモニターなどと連携して利用する。対応センサーは、obniz CloudサービスのWebサイトで案内している。

主な活用方法として、個人宅で温度や湿度、空気質の管理に利用できるほか、オフィス環境の管理やみまもりサービスなどの法人ニーズにも対応可能とする。

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    ゲートウェイとCO2センサーを組み合わせ、CO2濃度の状況をタブレット端末やサイネージで表示しているところ。換気状況をリアルタイムで知らせるといった使い方ができる

obniz独自のファームウェアレス技術により、BLEの連携に必要なファームウェアやプログラムはobniz Cloudに集約。デバイスの追加や変更、サービスやキャラクタリスティクスの操作など、ファームウェアの書き換えなしですぐに実行でき、ゲートウェイ自体をプログラムする必要もないという。

BLEデバイスの制御は、JavaScript/Node.jsやPythonをobniz Cloud上で記述・設定できるほか、conect.plusの「conect+」との連携も可能。取得したデータをわかりやすくビジュアライズ可能で、データ確認用のスマートフォンアプリもかんたんに作成できるという。WebSocketやRESTによるAPI接続に対応する。

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    obniz BLEゲートウェイを利用するまでの流れ

他にも、TLS通信、デバイス管理機能、死活監視を標準サービスとして提供。ゲートウェイ自体には専用OSのみ書き込んでおり、デバイス接続先データなどは保持していないため、高いセキュリティ性を発揮するという。また、BLEデバイス・ゲートウェイを交換しても、新たにプログラムし直したり接続設定を変更したりする必要はないとしている。

消費電流は最大0.1A。プラグ部を除く大きさは約50×35×13mm(縦×横×厚さ)。

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    obniz BLEゲートウェイのシステム概要

結婚式場への導入で、“換気状況の見える化”を実現

プラススタイルでは法人ニーズへの具体的な事例として、東郷神社・原宿東郷記念館と、obniz BLEゲートウェイの法人導入を支援するSB C&Sが共同で、データ可視化システムを5月6日にテスト導入したことを紹介。obniz BLEゲートウェイを使った“換気状況の見える化”を実現した。

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    東郷神社・原宿東郷記念館に、obniz BLEゲートウェイを使ったデータ可視化システムを導入。“換気状況の見える化”を実現した

この取り組みは、新型コロナウイルス感染症対策として提案されている「新しい生活様式」における、「冠婚葬祭」の項目に留意した「安心・安全」の実現を目指したもの。同記念館が提供する結婚式「東郷LIVE WEDDING~オンラインで祝言を~」では、いわゆる3密(密閉・密集・密接)を避け、換気の徹底を実現するためにobniz BLEゲートウェイを導入。

新郎新婦や来場者に対してCO2センサーで取得したCO2濃度の状況をタブレット端末やサイネージで表示し、換気状況をリアルタイムで知らせたり、温湿度センサーとマグネットセンサーの導入・効果検証を行うという。