NTTテクノクロスは5月11日、NTT研究所の独自技術を使用して遠隔地の臨場感をそのままにリアルタイムで映像を配信するという「超高臨場映像ソリューション」を5月25日から提供すると発表した。新ソリューションは、映像から動いている人物を切り出す技術によるリアルな人物像の再現やワイドな映像合成技術による空間全体の再現を、ビジネスシーンに合わせて撮影・加工・伝送・提示までまとめて提供するものという。

今回のソリューションでは、遠隔地のイベントや講演があたかも目の前で行われているかのような空間を再現するというNTT研究所独自の超高臨場感通信技術である「Kirari!」を使用している。

  • 講演での利用イメージ

背景がブルーやグリーンなど単一色のスクリーンを用いたクロマキー撮影ではなく、任意の場所で動いている対象でもリアルタイムに映像として切り出すことが可能という。

切り出した人や物の映像は、リアルタイムに遠隔地へ伝送して他の映像や資料との合成が可能で、これにより、高度な映像演出と遠隔地でも同じ空間にいるような映像を提供し、高臨場な複数同時講演の実現などビジネスの効率化に貢献するとしている。

  • ライブビューイングでの利用イメージ

リアルな空間の再現については、NTT研究所が開発した超高臨場サラウンド映像合成技術を使用し、複数台の4Kカメラで撮影した映像をリアルタイムにつなぎ合わせ、高精細で非常にワイドな映像を作成するという。

合成したワイド映像をリアルタイムに遠隔地へ伝送することで、時間と距離を超え、あたかもその場にいるかのような空間を再現するとのこと。

同ソリューションにより、臨場感が求められるスポーツ観戦やライブイベントを体感可能になる他、航空・船舶など広視野角かつ繊細な監視作業が必要な現場においては、遠隔からの正確な監視を実現するとしている。