ハイセンスジャパンは5月下旬から、4K液晶テレビの新モデル「U8Fシリーズ(75V・65V・55V・50V型)」および「U7Fシリーズ(65V・55V・50V・43V型)」を順次発売します。各モデル、BS・110°CSの4Kチューナー×1基、地上・BS・110°CSデジタルチューナー×3基を搭載しています。価格はオープン、推定市場価格(税別)と発売時期は以下の通りです。

■U8Fシリーズ
・75V型(75U8F):230,000円前後、6月下旬
・65V型(65U8F):180,000円前後、5月下旬
・55V型(55U8F):150,000円前後、5月下旬
・50V型(50U8F):130,000円前後、2020年秋

■U7Fシリーズ
・65V型(65U7F):140,000円前後、5月下旬
・55V型(55U7F):100,000円前後、5月下旬
・50V型(50U7F):90,000円前後、5月下旬
・43V型(43U7F):80,000円前後、5月下旬

端子類も共通で、HDMI 2.0b×4、USB×2、有線LAN×1、ビデオ入力×1、光デジタル音声出力×1、ヘッドホン出力×1です。無線LAN(Wi-Fi)は、IEEE802.11ac/a/b/g/nに準拠しています。

  • ハイセンスジャパンの4K液晶テレビ、ハイエンドのU8FシリーズとスタンダードのU7Fシリーズ

ここでは、メディア向けにオンラインで公開された「テレビ新商品・販売方針発表会」の内容を紹介します。

U8FシリーズとU7Fシリーズ」は、2019年に発売されたU7EシリーズおよびE6800シリーズの後継機という位置づけ。U8Fシリーズにおいては75型、U7Fシリーズでは55型と65型の大画面モデルを追加しています。

両シリーズともブラッシュアップされたデザインが目をひきます。発表会では、セーリングをイメージしたというスタンド(U7Fシリーズ)、高級感を演出するバタフライスタンド(75U8F)、薄く見えるように設計されたフレームデザイン(U7F、U8F)、クリアで滑らかな音を再現するフロントスピーカー(U8Fシリーズ)、没入感ある映像体験を実現する極細ベゼル(U7F)、映像の存在感を際立たせる狭額縁のノンベゼル デザイン(U8Fシリーズ)といったポイントが紹介されました。

  • スタンド、スピーカー、狭いベゼルなどにデザイン性の高さがうかがえます

ハイエンドのU8Fシリーズは「4K ULEDテレビ」と銘打たれています。ULEDの「U」は、3つのウルトラ機能を示唆したもの。コントラストの際立つ引き締まった映像を可能にする「ウルトラコントラスト」、120Hzの倍速駆動とフレーム間に補完されたフレームを挿入することで残像感のないクリアな映像が楽しめる「ウルトラモーション」、デジタルシネマ規格DCI-P3を90%以上カバーして鮮やか自然な階調を表現できる「ウルトラカラー」が、U8Fシリーズの特徴になっています。U7Fシリーズも広色域(DCI-P3を90%以上カバー)に対応しており、バックライトブーストフィルムによって豊かなコントラストと色調で映像が楽しめます。

  • ハイエンドのU8Fシリーズは、ウルトラコントラスト、ウルトラモーション、ウルトラカラーを搭載した4K ULEDテレビ

U8Fシリーズに新搭載の「NEOエンジンplus2020」は東芝映像ソリューションと共同開発したもので、「AI超解像処理」が可能になりました。たとえば地上波で放送している解像度の低いコンテンツでも、AIを活用することで4K画質に引き上げて視聴できます。AIが映像の動きを分析して、そのシーンに最適なフレームを参照することで高精度なノイズリダクションを行う設計です。

  • AI超解像処理により、映像の解像度が向上。AIが、視聴映像のシーンに合わせた調整を行っています

U7Fシリーズの「NEOエンジン2020」では、滑らかなグラデーション、繊細なディテール表現を可能にしました。ワイドビューアングルをオンにすると視野角が広がり、斜めから見ても引き締まった映像になるとのこと。NEOエンジン2020も東芝映像ソリューションとの共同開発です。

  • U8Fシリーズ「NEOエンジンplus2020」と、U7Fシリーズ「NEOエンジン2020」のおもな機能

低遅延のゲームモードも搭載しています。4K解像度と2,560×1,440ドットに対応し、0.83msという最低遅延時間を実現しました(パネル自体の遅延を除く)。U8Fシリーズはより高機能な「ゲームモードplus」となり、低遅延と合わせて3段階の超解像度やフレーム補間も機能します。

  • 対応する動画配信サービス

  • 新たに2画面表示に対応。各画面の大きさは3段階から選べます

  • リモコン

最後は、両シリーズの音のこだわりについて。まずサウンドリマスターのeilexプリズム機能により明瞭度が向上しています。またサラウンドスペースでは、音が左右・高さ・奥行き方向に立体化し、臨場感が増しています。このほか、シーンが変わっても音量差を保つオートボリューム、人の声を聞きやすく再構築するクリア音声、画面から音が聞こえてくるようなダイレクトサウンドも搭載しています。

  • eilexプリズムにより臨場感が向上。アーティストが意図した通りの音を再現できるとしています

  • GoogleアシスタントとAmazon Alexaを使った音声操作も可能

2020年はより大画面モデルに注力

ハイセンスジャパンの磯辺浩孝氏は、新商品の販売戦略について説明しました。テレビ販売台数において、同社の国内シェアは2019年時点で8%。これを2020年には12%まで伸ばしたい考えです。磯辺氏は2020年の販売戦略として「商品ラインナップの強化と大画面化」「CS顧客満足度の向上」「マーケティングの強化」の3つを掲げ、「日本のテレビ市場にハイセンステレビの確固たるポジションを確立し、さらなる販売アップを目指していきたい」と意気込みました。

  • ハイセンスジャパン 執行役員副社長の磯辺浩孝氏「2020年は大型インチに力を入れていきます」

合わせて、東芝映像ソリューションと共同開発したNEOエンジン搭載モデルの比率を拡大し、高画質化を追求する方針です。このほか社長直轄の組織として2019年に新設した「品質部」の取り組みを進めていきます。「設計、製造、販売まで自社で行うハイセンスの強みを生かして、不良率0%を目指していきます」と磯辺氏。カスタマーサービスを増設してサービス体制を拡充し、コールセンターも強化していきます。

今回、ブランドアンバサダーとして綾野剛さんが就任。「常にストイックな姿勢で既成概念を打ち壊し、本物を追求し続ける実力派」であることが、ハイセンスの企業コンセプトとマッチするとして選ばれました。

  • ブランドアンバサダーの綾野剛さんによる新TV CMは6月7日から放映開始

2020年に会社設立10周年を迎えたハイセンスジャパン。「ますます愛されるブランドになれるよう、チャレンジしてまいります」としています。