米Appleが新しいiPad Proと共に発表したiPad Pro用「Magic Keyboard」は、トラックパッドとシザー式のキーボードを搭載し、iPad Proの可能性を広げる新しいアクセサリだ。
日本語、英語、簡体字中国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語など30カ国語のレイアウトが用意され、価格は11インチiPad Pro用が31,800円、12.9インチiPad Pro用が37,800円。新しいiPad Proは2018年発売の前世代とカメラ部分の形状が異なるが (本体サイズは同じ)、Magic Keyboardは新型iPad Proのほか、11インチiPad Proの第1世代モデル(2018年発売)や12.9インチiPad Proの第3世代モデル (同)でも使用できる。
iPadOSで動作するiPadではすでにマウスを利用できるようになっているものの、AssistiveTouchを有効化して使用するアクセシビリティ機能の1つとしての提供であり、マウスでシンプルにカーソルを操作できるオプション機能にとどまっている。Appleは3月24日(米国時間)にリリースする「iPadOS 13.4」で、トラックパッドのサポートを追加する。それによってMagic Keyboardでは、iPad Proに最適化されたトラックパッド操作を利用できる。例えば、カーソルは必要な時だけ画面に現れ、アプリのアイコンを押す、テキストを編集するといった作業に応じてふるまいを変える。また、スワイプでホームに戻ったり、アプリを切り替えるなど、iPadに欠かせないマルチタッチ・ジェスチャー操作もトラックパッドで行える。
キーボードはシザー式のフルサイズキーボードで、キートラベルは1mm。Smart Keyboard Folioがキーボード全体をカバーで覆っているのに対して、Magic Keyboardはキー1つずつがハードキャップで独立している。タイピングしやすさを優先した構造であり、バックライト機能も備える。
Smart Keyboard Folioと同じように、閉じるとiPad Proの前面と背面を保護するカバーに、開くとフルサイズキーボードになる。違いは、Magic Keyboardはカンチレバー構造のヒンジを搭載しており、背面のカバーだけでiPad Proを支えられるので、ユーザーは角度を自由に調節できる (Smart Keyboard Folioの角度調節は2段階)。
iPad Proはマグネットで固定され簡単に着脱できる。パススルー充電ができるUSB-Cポートを備えており、Magic KeyboardからiPad Proを充電できる。iPad ProのUSB-Cポートが空くため、充電中でも外部ドライブやモニターなどの接続が可能になる。