PCゲームがやりたくてゲーミングPCを購入。いざ始めてみたはいいものの、なんでこうなるのという素朴な疑問がふつふつと湧いてくるという人は多いだろう。何事も始めたばかりは分からないことが多いもの。

そこで今回はプロゲーマーでもあり人気配信者でもあるふり~ださんに、よく寄せられる質問に答えてもらうことにした! 中級者や上級者が見ても役立つアドバイスも多かったので、ぜひ自分のスキルアップに役立てていただきたい。

  • 話者) ふり~だ

格闘ゲームプレイヤーとして全国を舞台に数々の競技会に参加、多くの実績を残す。ゲームライターとして様々な媒体での執筆活動をはじめ、近年ではプレイ動画の配信や、メーカーから認定された公式解説者として、イベントや大会でのメインMCなどを務めることも多い。PCゲームでは、特に「レインボーシックス シージ」でのプレイや的確な解説には定評がある。

【主な実績】
・デモンブライド公式全国大会「クルセイドオブジャッジメント」 優勝
・「『超ドラゴンボールZ』史上空前の天下一大決戦」 準優勝
・EVO2011(アメリカ)アルカナハート3 優勝
・「闘劇12」 UMvC3部門 3位
・「KVO2014」 UMvC3 優勝
・マウスコンピューター「裏・顔TV! G-Tune × インディーズゲーム」 イベントMC
・JCG「RAINBOW SIX SIEGE Master presented by GeForce GTX」 実況
・UBIday2017「The Operation UBIDAY2017」 解説
etc...
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ふり~ださん、教えて! 初心者の質問にがっちり解答!

2020年2月某日。秋葉原にあるPCショップ「G-Tune:Garage」を訪れると、そこに待っていたのはプロゲーマーでもあり、大会などの解説や配信でもお馴染みの人気プレーヤー「ふり~だ」さんだった。今回はPCゲーム初心者から寄せられるよくある質問を持って、彼にアドバイスを伺おうという企画。ふり~ださん自身もコンシューマゲーム機からの移転組なので、みんなの気持ちをよく知ってくれている人でもある。そんな彼ならではの答えがたくさん聞けたので紹介していきたい。ではさっそく教えてもらおう!

― ゲーミングPCなら何でもいいの?

本当に今までPCを触ったことがない人でしたら、ゲームの推奨PCを選んでもらうのが一番無難です。安価なPCの中にもそれなりに動くものもありますが、カクカクとしか動かない画面を見て、PCはそういうものかと思い込んでしまうのが一番まずいです。PCパーツのポテンシャルを全て引き出し、ゲームが快適に動くというひとつの指針を出してくれている推奨PCを信用してもらうのが一番確実な方法だと思います。

解決!
やりたいゲームの「推奨パソコン」を買うと無難!

  • 迷ったときは、やりたいゲームの動作確認がとれている推奨PCが確実

― ゲームの画面に酔ってしまうんですけど…

TNかIPSかと言ったディスプレイの種類を変えるだけでも違うんですが、リフレッシュレートが上がるとティアリングが減るので視覚的な酔いは抑えられるはずです。具体的には144Hz対応の液晶ディスプレイにすることですね。あとはゲーム内の設定でブラーを減らしてあげるとかそういった部分でも抑えることはできると思います。

ただこれは僕の知り合いの話なんですが、本当に酔いがひどくて、それでもFPSがやりたいという人がいたのですが、最終的にたどり着いたのがゲームをやる前に酔い止めの薬を飲むことでした(笑)。

解決!
高リフレッシュレートに対応している液晶ディスプレイに変えてみる!
それでも治まらなければ酔い止め薬が効くかも!

  • 高リフレッシュレートに対応している液晶ディスプレイに変えてみる! 現在では144Hz対応モデルも手に入りやすくなった

― 操作に使うマウスやキーボードが使いづらいんですが…

実はマウスやキーボードはゲーミングというジャンルの中だけでもものすごくたくさんの種類があります。そこで地方の方なんかはちょっと難しいかもしれませんが、なるべくなら一度は店頭でいろんな製品を試してみて欲しいですね。

マウスの持ち方にもスタイルがあって、FPSでよく使われるのは「かぶせ持ち」で、より繊細な動きができるようにする「つまみ持ち」「つかみ持ち」というものもあります。

  • 「かぶせ持ち」はFPSでよく使われる。手とマウスが触れる範囲が広い、安定感のある定番のスタイルだ

  • 「つまみ持ち」はかぶせ持ちよりもマウスから指が離れた持ち方で、より繊細な動きができる

  • 「つかみ持ち」はさらに繊細な操作ができるが、どれが良いというより、自分との相性や、ゲームのプレイの仕方、マウスの形状でも向き不向きが変わってくる

かぶせ持ちに関してはエルゴノミクスで手をかぶせた時にぴったりくるような形状のものが向いています。つまみ持ちやつかみ持ちをやる人はフラットなマウスの方が動きやすいはずです。

  • ゲーミングマウスの世界は奥が深い。センサーの性能だけでなく、アナログな違いも重要で、様々な形状、重さやボタン位置の違いなど、最適なマウスにたどり着くにはとにかく使ってみるしかない

キーボードに関してはより反応の良い銀軸タイプの製品なんかもあります。メカニカルタッチ、ソフトタッチ等など色々好みもありますが、僕自身の考えではキーボードは一番最後に選んでもいいのかなと思ってます。

  • マウスに比べると後回しでいいとのことだが、キーボードも打ち味や配列などがモノによってまるで違ってくる。これも実際に試してみるのが一番いい

解決!
自分のプレイスタイルにあったマウスを選ぼう!

― マウスの動きが悪く感じるときは?

先ほど触れたマウスの持ち方にもよると思いますが、マウスパッドの影響もあるかもしれませんよ。ゲーミング専用だと布製のものが多いのが特徴で、きめ細かい作業が実現できるようになるのでプラスチック系のマウスパッドよりもFPSには向いています。

布のマウスパッドにも色んな種類のものがあるのですが、これはもう試していくしかありません。僕自身も今でもまだ現在進行形で様々なマウスパッドを試しています。ゴールはなかなか見えないので皆さんもある意味楽しみながら見つけてみるといいのかなと思います。

解決!
ゲーミング専用の「布製マウスパッド」を買う!

  • まずは「布製」のゲーム用マウスパッドを選んでおこう

― 長時間ゲームをやってると体勢がきつくなってくる

ゲーミング仕様でない椅子だとまず肘掛がないと思います。そのような椅子だとマウス操作をする時にどうしても無理な体勢になるので疲労も早くなります。そういうことを考えるとやっぱりゲーミングチェアなんかはプレイしやすい位置にひじ掛けが来るので体にもとても良いと思います。

ただし、家庭用の椅子と比べるとかなり大型なのでインテリアとして幅は取りますから、注意してください。

解決!
長時間プレイをするなら「ゲーミングチェア」にしてみる!

  • ゲーミングチェアはやっぱり疲れない。置き場所があるなら導入するべきだ

― 敵の足音がいまいち分からない

まず外部スピーカーの環境では絶対にFPSはやらないほうがいいです。明らかに不利ですから、最低限ヘッドホンなどのクローズドの音響環境は必須といったほうが良いでしょう。

さらに7.1chのようなリアリティのある音響を求めてサウンド機能をPCに追加するような場合は、PCIポートに内蔵するタイプと、USB接続タイプがありますが、これは値段で決めればいいと思います。もっともお手軽なのはドライバがついているUSB接続タイプのサラウンドヘッドホンですかね。これだと1万円ちょっとで買えると思います。

解決!
スピーカーはNG!
多Chヘッドセット環境でサウンド環境をアップグレードしよう!

  • ヘッドセットは必須レベル。予算に応じて多チャンネル環境を

  • 手軽なのはUSB接続タイプのサラウンドヘッドホン。写真のG-TuneヘッドセットはBTO同時購入なら5980円

― ゲームパッドのほうがやりやすいんですが…

FPSでもモンゴリアンスタイルと呼ばれるものがあって、僕も名前の由来は不明ですが、モンゴルの人はこうやるんですかね?(笑) 左手でゲームパッドのスティック操作をして右手でマウスを操作するという方法を編み出した人がいます。大会によってはこの操作方法が認められないこともあったり、ゲームの種類によってキーボードじゃないと操作性が大きく落ちるものなどもあるので注意が必要なんですが、必ずしもキーボードだけで操作しなければならないということはありません。

  • モンゴリアンスタイルは、左手でゲームパッドのスティック操作、右手でマウス操作をする

例えばFPSなんかはパッドでの操作はやっぱりきついと思うので、どうしても苦手という人はいわゆる左手デバイスなどもいいですよね。

おそらく初めてPCゲームをやられる方はキーボード操作に慣れていないというよりかは、そもそもキーボードとはなんぞやというところから始まっているのだと思います。左手デバイスだったらゲームコントローラー感覚で操作できますからそういうものを購入検討するのもおすすめですね。

  • どうしてもという場合は、左手デバイスという選択肢も

ちなみに、ゲームパッドの場合、キャラクターを振り向かせようとスティックを傾けて目標まで動かした時の速度は一定です。マウスの場合は設定次第でちょっとの移動でも瞬時に振り向かせることができます。この違いは大きいので、これからPCゲームを始める人はマウス操作になれておくほうが良いですね。

  • マウスの場合は、物理的な移動距離や感度設定の組み合わせで、キャラクターを振り向かせる速度などを任意に調整しやすい。パッドよりも明らかに有利な部分だ

解決!
操作デバイスは自由!
ゲーム内容でどうしてもキーボードが有利な場合は左手デバイスの検討も必要(ただし、マウスのほうが有利)!

― 友達のPCと比べてマップのロード時間が長いような…

まず最初に疑うべきは自分のPCのストレージの空き容量ですよね。これが残り少ないとどうしても動きは鈍くなります。あとはゲーム自身のファイルの破損を疑ってみるべきです。ロード中に読み込むべきファイルの一つが壊れていたりすると動きが極端に遅くなるケースがあります。

それと例えば自分がHDDにゲームを保存していて、友達がSSDに保存している場合は当然差がつきます。でもロード時間だけの問題ですから、そこは我慢するだけで済む問題ですよね。次にマシンを買う時にSSDがのってるかどうかチェックする、ぐらいで良いと思います。

解決!
PCは定期的にメンテナンスをしよう。ファイルチェックなどもやっておくと安心だ!

  • 最初から高速SSDを搭載していれば安心

― 索敵能力をもっとあげたい

FPSに関しては敵の視認性がとても大事なので、ディスプレイの明るさ調節をきっちりやって、スモークを焚かれても中がちょっと見えるぐらいにするとゲームが有利に進められるとかはありますね。後はオブジェクトの影などの暗部に合わせて明るさ調整をすると狙いやすくなるとか、個人の好みによって様々なセッティング方法を試してみると良いと思います。

シージで言えばエントリーで道を切り開くようなプレイをする人は明るいセッティングでも良いと思いますが、後方支援をする場合は敵の視認性よりも自分のポジショニングが把握しやすいセッティングの方がプレイしやすかったりもします。そういうこともあるので、設定を変えるにしても環境に合わせることも必要かなと思います。

ただし、プロ志向で大会に出たいという人は、本番では全員が同じ環境のディスプレイを与えられるのでディスプレイ専用の機能などに依存してしまうと思ったような結果が出せなかったりします。それよりソフトウェア側のセッティングだけで自分の好みに合わせるなどのテクニックも必要ですね。

解決!
明るさ調整だけでもプレイは変わる!
自分の得意なプレイ内容に合わせて調整してみよう!

  • ディスプレイの明るさ調節だけでもかなり違いがでる

― こっちのほうが当ててるのになぜか負けます

ネットワークの遅延が考えられます。PINGが通っていないとどうしても勝てないようなケースはやっぱりありますよ。私も海外サーバーでプレイをすることがありますが、こちらが弾を当てても全然ダメージが入っていかないことはよくあります。PINGはやっぱり大事ですね。

ネットワークの速度もそうなんですが、例えばFPSをやるのであれば無線ではなく有線LANで接続することは必須です。家庭の事情でどうしても有線が使えないという環境であれば、品質の高いゲーミングWi-Fiなんかも試す価値があるかもしれません。でもなるべくならば有線LANで接続した方が安定しますし、プレイへの影響は大きいです。

解決!
「有線LAN」接続は絶対! プレイに有利な環境で戦おう!

  • 有線LANが絶対オススメだが、どうしてもという場合はゲーミングWi-Fiも試す価値はある

― 新しいゲームをインストールしたらすごく重い

現行で出ているゲームがどれもこれも重い、というのであればPCの買い替え時期のサインかもしれません。PCの場合は概ね3年から5年ぐらいで、テクノロジーが大きく変化するので、それに合わせてゲームが要求するスペックも大きくなっていきます。ある程度の間隔で新しいものに変えていくのも快適な環境作りには必要ですね。

ほかにもシージは発売から5年経っているゲームですが、最近「Vulkan(バルカン)」版のランチャーが用意されるようになりました。こちらで起動するとリフレッシュレートもいきなり大きく上がったりするので、同じ環境なのにパフォーマンスが改善されています。単純に年数だけでなく、こうしたゲームのマイナーアップデートによって効率化されることもあるので、この場合はもっと長くPCを使っていけることになります。

  • アップデートで「Vulkan」と呼ばれる新しい高効率グラフィックスAPIに対応する場合もある

いずれにしてもゲームが重く感じたら、情報をたくさん仕入れて、買い替えか、存命かを判断すると良いと思いますよ。

解決!
新しいテクノロジーの登場に合わせてゲームも進化する。快適な環境を求めるなら買い替えも視野に情報をたくさん入手して判断しよう!

  • 予算さえ許せば最新機種に買い替えが簡単ではある

秘伝! ゲーミングPCが届いたら、まずこれをやれ!

― 質問コーナーでも少し触れていたが、ソフトウェアセッティングでも環境は大きく改善する。最初にやるべきセッティングについてこっそり教えてもらったので紹介しておこう。

大体のセッティングはケーブル等を接続したら終わりなんですが、ソフトウェアの設定としてGPU(グラフィックスカード)の「コントロールパネル」は見ておきたい部分です。NVIDIA GPUの場合であれば、「NVIDIAコントロールパネル」を開いて、「解像度の変更」で「現在対応しているリフレッシュレート」が見れるので、繋いだディスプレイが144Hzであればここが「144Hz」になっているか確認しましょう。

  • NVIDIA GeForceを搭載したパソコンなら、デスクトップ画面を右クリックすると「NVIDIAコントロールパネル」があるはずだ

  • 144Hz対応の液晶ディスプレイを使っているなら、「解像度の変更」→「リフレッシュレート」で、「144Hz」になっているか確認しておこう

あとは「デスクトップ カラー設定の調整」で「NVIDIAの設定を使用する」にチェックを入れます。あとは「デスクトップ カラー設定の調整」にある「デジタルバイブランス」が色の濃さを表すので、これを動かすとかなり画質が変わります。ゲームの場合、ここを上げると敵が見やすくなるという人が多いので、気になる人はチェックしてみてください。

  • 「デスクトップ カラー設定の調整」で「NVIDIAの設定を使用する」にチェックを入れ、「デジタルバイブランス」を調整してみよう

そして「3D設定の管理」でグラフィックスカードの機能がいじれるので、電源管理モードを「パフォーマンス最大化を優先」にしておきます。「レンダリング前フレーム数」を「1」にすると、負荷は大きくなりますが、ラグが少なくなります。最後に「優先的に使用するリフレッシュレート」を「利用可能な最大値」にしておけばOKです。

  • 「3D設定の管理」から、電源管理モードを「パフォーマンス最大化を優先」に設定

  • 「レンダリング前フレーム数」を「1」にすると、負荷は上がるがラグが少なくなる

  • 「優先的に使用するリフレッシュレート」は「利用可能な最大値」にしておこう

あとこれはMicrosoftさんに怒られるかも知れないんですが、Windows 10の「ゲームバー」機能はオフにしておいたほうがいいです(苦笑)。

  • 「ゲームバー」はオフ

まとめ

さて、ふり~ださんに質問に答えてもらったがいかがだったろう? PCゲームに興味を持ち始めた人、あるいはこれからチャレンジしたい人の役に立てば幸いだ。ふり~ださんのアドバイスを参考に、自分が目指したいプレイのために精進を重ねていただきたい。

最後に、今回の取材場所を提供してくれた秋葉原「G-Tune:Garage」さんの紹介を少しだけ。このお店はG-TuneブランドのPCを取り扱うゲーミングPC専門店で、最先端のゲーミングPCやディスプレイ、マウス、ゲーミングチェアなどに触れられるだけでなく、親切な店員さんが直接アドバイスしてくれるぞ。東京へ来た時にはG-Tune:Garageへ、ぜひ立ち寄ってみてほしい。

編集部ではさらにPCゲーマーのみんなが役立つ情報を集めている。また機会があれば紹介したいと思うので、引き続きチェックしておいてほしい。それではまた!