カメラ展示会「CP+2020」が中止になり、「お目当ての新製品を見るのを楽しみにしていたのに…」と残念がっている人も多いでしょう。写真ファンの注目を集めていた新製品の1つが、キヤノンが開発発表をしたプロ向けの高性能フルサイズミラーレス「EOS R5」。広報用の写真では、正面からの写真しか提供されず、「背面の操作ボタン類はどうなっているんだ?」と写真ファンの間で話題になったほどです。
今回、キヤノンがCP+で展示する予定だったEOS R5の実機を見る機会に恵まれましたので、写真で特徴をチェックしていきましょう。同時に発表されたRFマウントの超望遠ズームレンズ「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」や2種類のエクステンダーも合わせて見ていきましょう。ちなみに、販売時期や価格などはいずれも未定となっています。
一眼レフEOSに近い存在感のあるボディ
まずは、標準ズームレンズ「RF24-105mm F4 L IS USM」を装着したEOS R5です。全体に筋肉質な印象で、スリムさを強調した「EOS R」よりもフルサイズ一眼レフ「EOS 5D Mark IV」に近いイメージです。
一眼レフEOSと共通の操作デバイスが!
注目の背面ですが、EOS Rにはなかった操作デバイスが盛りだくさんでした!
まず1つが、EOS 5D Mark IVやEOS 90Dなどの一眼レフEOSでおなじみのジョイスティック型デバイス「マルチコントローラー」です。EOS Rでは、タッチセンサー式の新デバイス「マルチファンクションバー」が採用されていましたが、EOS R5ではその場所に一眼レフと同じマルチコントローラーが配置されました。
もう1つが、EOSを象徴する大型のサブ電子ダイヤルが鎮座していること。EOS Rでは、オーソドックスな4方向ボタンだっただけに、使い慣れたサブ電子ダイヤルで操れるのはEOSファンとしてはうれしいポイントとなりそうです。
モードダイヤルではなくモードボタンを採用する点や、正方形に近い表示パネルを搭載する点など、EOS Rの特徴的な装備を受け継いでいる部分もあります。一眼レフEOSの伝統とEOS Rの先進性のいいとこ取りをした設計だと感じました。
光学5倍の超望遠ズームはコンパクトな作り
EOS R5と同時に開発発表がなされたRFマウントの超望遠ズームレンズ「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」を装着したところも撮影できました。
ズーム比は5倍と高いにもかかわらず、EFマウント版の「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」よりもコンパクトに仕上がっていると感じました。レンズには「SMOOTH←→TIGHT」の文字が刻まれたリングも備わっており、EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMと同様にズームリングのトルクが調整できる仕組みを備えているとみられることからも、ズーム時に鏡筒が繰り出されるタイプだと思われます。