フリマアプリのメルカリは3月3日、トイレットペーパー・ティッシュペーパーの出品について、出品の制限等の対象にしたと発表した。また、著しく高額で出品された商品については、削除対象にするという。現在の状況を鑑みた措置と説明している。
メルカリがこれまでの対応から一転、「トイレットペーパー・ティッシュペーパーについても入手経路の確認や商品の削除・利用制限等の対象とさせていただきました」と発表した。
メルカリは2月28日の時点では、「現在のところ、一連の報道にありますトイレットペーパーやティッシュペーパーの取引が著しく増えたという事実はございません」という認識を示し、「社会通念上適切な範囲での出品・購入にご協力をお願いいたします」と、利用者のモラルに訴えかける対応をしていた。一方でそれを無視し、モラルの無い転売行為を行う悪質な利用者は後を絶たず、社会への悪影響から、メルカリのより強い対応に期待する声も大きくなっていた。
トイレットペーパー・ティッシュペーパーについては、行政や業界団体らが現在の生産・供給体制に問題は無いといった声明を出すなど、パニック的な買い占めなどを控えるよう呼び掛けてはいるが、SNS上で急速に拡散した「新型コロナウイルスによって、マスク同様にトイレットペーパーが枯渇する」という「デマ」の影響もあり、ここ数日は店頭から姿を消してしまっているという異常な状態が続いている。
ウイルスによる死者も出てしまっているこの混乱した状況のなかで、デマが転売行為に利用されているという見方もある。多くの個人にとっても、情報をなるべく正確に読み取る冷静さや、「転売屋からは買わない」という基本的な心構えが改めて求められる。