リコーは3月3日、納品書の業務プロセスをデジタル化し、中小企業の生産性を革新するクラウドソリューションとして「RICOH Cloud OCR for 納品書」を同9日に発売すると発表した。同社は、OCR結果の確認・修正をBPO(アウトソーシング)で行う「RICOH Cloud OCR for 納品書+BPOサービス」を昨年12月から提供しているが、より手軽に導入したい顧客向けに修正を学習する新たなAIを搭載した新製品を追加する。

  • 「RICOH Cloud OCR for 納品書」のシステム概念図

    「RICOH Cloud OCR for 納品書」のシステム概念図

新製品は、複合機や電子黒板、カメラなどのエッジデバイスと、さまざまなサービスをクラウド上で連携させ、同社の「EMPOWERING DIGITAL WORKPLACES プラットフォーム」に対応したアプリケーションとして提供する。

紙の納品書を同社の複合機あるいは他社製のデバイスでスキャンする、もしくは納品書のPDFデータをクラウドにアップロードするだけで、同社独自の帳票解析技術と画像処理技術を搭載したAI(人工知能)が、事前の帳票を定義せず納品書に記載された納品日、仕入元企業名、商品コード、商品名、数量、金額などの情報を自動認識し、一括データ化する。データ化した情報はCSVファイルに出力することで仕入管理システムや販売管理システムと連携できる。

AIを活用することで、納品書情報をデジタルデータ化するだけでなく、修正データを学習して進化することが特徴であり、人の目による確認・修正を行う先行のBPOサービスと比べてリーズナブルな料金体系を実現し、在庫管理などのリアルタイム性が求められる業務に適しているという。