• LAVIE Desk All-in-One

続いて触れたのが、リビングに置くディスプレイ一体型PCというコンセプトの「LAVIE Desk All-in-One」だ。これまで同シリーズはハイレゾ対応をうたっていることもあって、ディスプレイの下側にスタンドと一体化したスピーカーが覗いている、AV志向の強いデザインをしていた。

今回デザインを一新し、正面からはディスプレイしか見えない「カフェボードデザイン」を採用。ディスプレイサイズで23.8インチと27インチモデルがあり、本体部分は共通だ(解像度はともにフルHD)。CPUは基本的にCore i7-10510Uプロセッサを搭載している(最小構成はCeleron)。

  • 23.8インチモデル(奥)と27インチモデル(手前)。後ろから見ると、本体部分に差はない

  • 真横から見ると、意外と本体の厚みが気になる。正面から見ると完全に隠れているだけに「大きい!」と感じがちかもしれない

  • 展示会場での配置例。正面からはディスプレイが床面に直に置いてあるように見える、没入感の高いデザインだ。会場ではソファ横のローボードに置くスタイルで展示されていた

背面の本体部分は結構スペースを取っている。一瞬、ビデオカードなどを挿せる拡張性があるのかと思ったが、そういうわけではない。とはいえ、地デジ(フルセグ)・BS・110度CSのダブルチューナー(下位モデルはシングルチューナー、チューナーなしモデルもあり)を搭載するなど、大きいなりの理由はあるようだ。

画面そのものが震えてサウンドを広げる

27インチモデルには、ディスプレイの盤面そのものが振動してスピーカー代わりになる「Crystal Sound Display」を採用(23.8インチモデルはヤマハのステレオスピーカーを内蔵される)。パネルはLG電子製で、ヤマハ製の「Sound Engine」によるチューニングが行われている。ディスプレイパネルがスピーカー代わりになるというのは、10年以上前に同じNECから、ディスプレイパネル前面のアクリルパネルを振動板にする「SoundVu」技術を搭載した製品が販売されていたが、基本的には同様のものと思っていいとのこと。

実際に音を聞いてみると、ステレオ感はそこまで強くないのだが、ちゃんと左右に音が振られているのはわかる。それよりも音の立体感というか、奥行き感が強く感じられた。映像=音源位置というのは通常のスピーカーと比べてもかなり臨場感が高まるので、大画面と相まって非常に有効だと感じられた。BD(下位モデルはDVDマルチドライブ)を搭載しているので、その視聴用にもよさそうだ。

個人的に便利だと思ったのが、前モデルから継承した「インフォボード」機能。これはニュースや天気予報などを1画面にまとめたものを表示するソフトウェアだが、テレビがすでにあることが多いであろうリビングに置かれるPCにとって、一番大切なのは、こうした「常時表示されていると嬉しい情報のまとめ」ではないかと思う。

  • 予定表などをまとめて表示してくれるウィジェット的な「インフォボード」。前モデルにもあったが、結局これが一番便利な気がする。なお、上に飛び出しているのは内蔵式のカメラ

リビング置きならではの機能がうれしい

また、内蔵のフロントカメラで撮影した画像を反転表示することで、鏡代わりにする機能も面白い。NEC独自の音声アシスタント「LAVIE AIエージェント」が搭載されており、音声でさまざまな機能を呼び出せるのだが、「LAVIE、背中を見せて」というと、内蔵カメラで10秒ほど動画撮影してくれるので、本体の前でぐるりと一回転すると、背中の様子も動画でしっかり確認できる。単純な機能ではあるが、普通の鏡にはマネのできない「ならでは」の機能だし、リビングにあって便利だという点では非常に高く評価できる。

  • 要はフロントカメラによる自撮りモードだが、左右を反転して鏡として機能する様になっている。音声コントロールによる動画撮影で後ろやポーズも確認できるなど、スマートミラー的なことができるのは素晴らしい

リビング用PCは、スマートスピーカー / ディスプレイや、セットトップボックス / スマートTVに押されて難しい立ち位置になっているが、PCというパワフルで拡張可能なプラットフォームだからこそできる、という強みもあるはずだ。個人的には壁掛け型のスマートディスプレイ様のものにに進化していくのではないかと思っているが、新LAVIE Home All-in-Oneは現在のリビングPCとしての完成度を高めつつ、こうした方向性にも一定の道筋を付けているように思う。