MicronのCrucialブランドから初となる外付けSSD「Crucial X8 Portable SSD」が発売された。小型ながらリード1,000MB/sを超える速度を実現しているのが大きな魅力。その実力をさっそくチェックしていきたい。

メモリメーカー大手Micronのコンシューマー向けブランドである「Crucial」。メモリやSSDの定番ブランドとして知られているが、初となるポータブルSSD「Crucial X8 Portable SSD」(以下X8)を投入した。USB 3.2 Gen2(10Gbps)に対応し、シーケンシャルリードで最大1,050MB/sの高速データ転送をうたい、2mの高さからの落下に対しても試験済みという耐久性の高さをウリにしている。

  • 小型ながら高速高耐久な「Crucial X8 Portable SSD」。500GB版の実売価格は17,000円前後

    Crucial X8 Portable SSD。500GB版の実売価格は17,000円前後、1TB版は23,000円前後

X8は、幅が約10.9cm、縦が約5.2cm、高さが約1cm(いずれも実測)のコンパクトな外付けSSDだ。容量は500GBと1TBをラインナップしている。今回試用したのは1TB版だ。インターフェースはUSB 3.2 Gen2で、USB Type-Cケーブルが付属している。このUSB Type-CケーブルはUSB Type-Aに変換するアダプタも付属。仕様上では、このType-Aへの変換アダプタを使用するとUSB 3.2 Gen1(5Gbps)になるとしているが、テストする限り、USB 3.2 Gen2の速度が出ている。もちろん、そのUSB Type-AでUSB 3.2 Gen2に対応している必要がある。

  • 本体側はUSB Type-Cポートのみ

  • USB Type-Cケーブルに加え、USB Type-A変換アダプタも付属

  • 2.5インチの外付けケースと比べてコンパクトなのがわかる

なお、USB規格は技術名称が従来のUSB 3.1 Gen1、USB 3.1 Gen2の呼び方からUSB 3.2 Gen 1、USB 3.2 Gen2へと変更されたので、このレビューではそれに合わせて記載している。ちなみに、それぞれデータ転送速度に変更はない。

さっそく、その速度をチェックしていこう。今回は比較対象として、同じCrucialブランドでSerial ATA接続の2.5インチSSD「MX500(1TB版)」をUSB 3.0接続の外付けケース(以下USB 3.0外付けSSD)に入れたものを用意した。テスト環境は以下の通りだ。

  • 比較対象としてUSB 3.0接続の外付けケースにMX500(1TB)を搭載したものを用意した

テスト環境
CPU:Intel Core i7-9700K(3.6GHz)
マザーボード:ASUSTeK ROG STRIX Z390-F GAMING(Intel Z390)
メモリ:G.Skill F4-3600C19D-16GSXW(DDR4-3600 8GB×2、※DDR4-2666で動作)
ビデオカード:GIGA-BYTE GeForce RTX 2070 WINDFORCE 8G(NVIDIA GeForce RTX 2070)
システムSSD:Lite-On Plextor M8Pe PX-512M8PeGN(M.2/PCI Express 3.0 x4、512GB)
OS:Windows 10 Pro 64bit版

対決!Type-C vs Type-A

まずは、ストレージの最大性能を測るCrystalDiskMark 7.0.0gでテストする。マザーボードのX8についてはUSB 3.2 Gen2 Type-C、USB 3.2 Gen2 Type-A、USB 3.0 Type-Aそれぞれのポートでテストしている。USB 3.0外付けSSDはUSB 3.2 Gen2 Type-Aに接続しての結果だ。

マザーボードのUSB 3.2 Gen2 Type-C接続時でシーケンシャルリードが1,058.43MB/sとほぼ公称通りの速度。シーケンシャルライトも1,019.73MB/sと外付けSSDとして十分な速度だ。Type-Aへの変換アダプタを使って、マザーボードのUSB 3.2 Gen2 Type-Aに接続してのテストでもほぼ変わらない速度を出している。変換アダプタを使っても接続するUSBポートがUSB 3.2 Gen2に対応していれば、しっかり性能は出ると考えていいだろう。

USB 3.0ポートに接続した場合は、当然ながらデータ転送速度は5Gbpsになるため、USB 3.0外付けSSDと同じような速度になる。

  • X8、マザーボードのUSB 3.2 Gen2 Type-C接続時のCrystalDiskMark 7.0.0gの結果

  • X8、変換アダプタを使ってマザーボードのUSB 3.2 Gen2 Type-A接続時のCrystalDiskMark 7.0.0gの結果

  • X8、変換アダプタを使ってマザーボードのUSB 3.0接続時のCrystalDiskMark 7.0.0gの結果

  • USB 3.0外付けSSD、マザーボードのUSB 3.2 Gen2 Type-A接続時のCrystalDiskMark 7.0.0gの結果

続いて、PCMark 10 Professional版に追加されたStorageテストを試して見たい。これは実アプリ中心にして性能を測定するもので、実際の使用感につながる。データ転送速度を示すBandwidth、平均アクセス時間の示すAverage access timeもUSB 3.0外付けSSDを大きく上回っている。X8をゲームやアプリのインストール先にするのもいいだろう。

  • X8のPCMark 10 Storageの結果

  • USB 3.0外付けSSDのPCMark 10 Storageの結果

PS4はどこまで速くなれるのか!?

続いては、X8をPS4の外付けSSDとして使った場合の速度も見ていこう。PS4は標準ストレージがHDDであるため、SSDを利用することでゲームの起動やロードが高速化される。PS4で外付けSSDを使う方法については、こちらこちらの記事で詳しく手順を紹介しているので参照してほしい。

テストに使用したのは薄型PS4(CUH-2100)で、ゲームは「モンスターハンターワールド:アイスボーン」と「ペルソナ5 ザ・ロイヤル」の2本を用意した。それぞれ起動とロードをストップウォッチで3回測定したときの平均を掲載している。

  • PS4の拡張ストレージとして接続し、起動とロード時間を測定した

いずれのゲームも内蔵HDDよりもX8のほうが高速化した。ペルソナ5 ザ・ロイヤルは、元々ロード時間が短いゲームなので、大きな短縮にはなっていないが、モンスターハンターワールド:アイスボーンのように広大なマップの読み込みが発生するようなタイトルではその効果は顕著だ。X8はPS4での利用も想定されているので、安心して使えるのも強み。

X8はコンパクトなサイズながら、データ転送速度は高速、ボディ耐久性も高いと設置するにしても持ち運ぶにしても快適だ。高速なので温度も気になるが、ベンチマーク直後でもほんのり温かい程度。実売価格は多少高めだが、高速な外付けSSDを求めているならオススメだ。