ASUSTeKの「VG245HE」は、家庭用ゲーム機との接続にも適していることをウリとした24インチのゲーミング液晶ディスプレイ。HDMI入力を2系統備えており、PCとゲーム機の両方を接続しやすいほか、1msの高速応答とコントローラやキーボードで操作を行ってから、その結果が画面に表示されるまでの遅れを最小限に抑える「GameFast入力技術」によって、ゲームプレイの快適度を向上させているのがポイントと言える。

  • ASUSTeKの「VG245HE」。実売価格は2万円前後

    ASUSTeKの「VG245HE」。実売価格は2万円前後

まずは基本スペックを紹介しよう。サイズは24インチで解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)だ。パネルの種類にはTNを採用しており、視野角は水平170度、垂直160度だ。正面から見る分には問題ないが、横から見ると黄色っぽく色が変化と視野角はそれほど広くはない。これはTNパネル共通だ。表面仕様はノングレアなので映り込みはない。

  • 視野角は狭め。横から見ると黄色っぽく見えるのがTNパネルの特徴だ

入力端子はHDMIが2系統、D-Sub15ピンが1系統となっている。このほか、2W+2Wのステレオスピーカーを備え、背面にはステレオミニジャックのオーディオ出力とヘッドホン出力も備えている。

  • 入力端子は背面に用意。HDMI×2、D-Sub15ピン×1のほか、オーディオ出力とヘッドホン出力を備える

スタンドは上33度、下5度のチルト機能を備えている。高さ調節やスウィーベルには対応していない。スタンド下部にはケーブルを通すための穴が用意されており、電源やHDMIケーブルをまとめられるのは便利だ。

  • スタンドはチルト機能を備える

  • 底面は薄型。スウィーベルできそうだが非対応

  • スタンドの下部にはケーブルをまとめるための穴が用意されている

OSDメニューは右隅の背面にあるボタンで呼び出し、操作を行う。ブルーライトカット機能や画面上に照準を表示させてFPSでAIM(照準合わせ)がしやすくなる機能も備えている。このほか、FPSや映画、レースなどジャンルに最適なビジュアルに変更できる「GameVisual Technology」の設定もOSDメニューから可能だ。

  • OSDメニューは背面のボタンから呼び出して操作できる

  • レースや映画、FPSなどジャンルごとに最適なビジュアルに変更できる「GameVisual」

  • ブルーライト軽減機能も用意。効果の強さは5段階

  • 画面の中央に照準を表示させる機能もある

リフレッシュレートが75Hzと一般的な液晶ディスプレイの60Hzよりも若干高いのもポイントだ。リフレッシュレートとは1秒間に書き換え可能な画面の回数だ。60Hzなら60回、75Hzなら75回となり、より滑らかな描画が可能となる。スローモーションにした動画を掲載するので、違いを確認してほしい。これにより、一瞬の判断が勝敗を分けるFPSなどでは、相手の動きを把握しやすくなり、多少なりとも有利になるというわけだ。もちろん弾を当てるためには、素早く正確がAIMが必要のなのは言うまでもないが……。

【動画】リフレッシュレート75Hzを480fpsで撮影し、スローモーション再生に変換したもの。75Hz動作だとUFOのコマ数が多いのが分かる

ちなみに、PS4など家庭用ゲーム機はフレッシュレートが60Hzまでなので、高リフレッシュレート液晶と組み合わせても意味がない(例外として、Xbox Oneはリフレッシュレート120Hzモードを備えている)。本機が家庭用ゲーム機と相性がいいのは、HDMI入力が2系統用意されている点と、コントローラのボタンを押されてから、実際の画面への反映速度に優れるGameFast入力技術を備えているからだ。

また、PS4 ProやXbox One S/Xなど、家庭用ゲーム機では4Kに対応した一部上位モデル以外は映像出力はフルHDまで。高解像度の液晶を使っても意味がない、というところでも本機はピッタリと言える。

このほか、AMDのビデオカードとディスプレイの同期機能「FreeSync」もサポート。AMD Radeonシリーズを使えれば、ティアリング(画面ズレ)などのないスムーズな描画も楽しめる。また、Xbox OneもFreeSyncに対応しているので、Xbox Oneユーザーにもオススメだ。

実売が約2万円というお手頃な価格で、24インチと机の上を圧迫しないサイズ。1台のディスプレイでPCゲームも家庭用ゲームも快適に楽しみたいが、予算も設置スペースもある程度抑えたい、と考えているならピッタリの1台となってくれるのではないだろうか。