ROG Phone IIの本体レビューをお届けした時は周辺機器について、その存在を紹介するだけだったが、今回は2画面を実現する「TwinView Dock II」とゲームパッド機能を追加する「ROG Kunai Core Gamepad」を試用する機会を得た。さっそく、その使い勝手を紹介していきたい。

  • ROG Phone IIをより楽しい存在にしてくれる周辺機器だ

    TwinView Dock IIとROG Kunai Core Gamepadは両方同時に装着可能。ROG Phone IIをより楽しい存在にしてくれる周辺機器だ

まずは「TwinView Dock II」を紹介しよう。簡単に言えばROG Phone IIを2画面化するものだが、実はあれこれ凝っている。画面は6.59インチの有機ELパネルを採用、解像度は2,340×1,080ドットとROG Phone IIと同様。もちろんタッチスクリーンだ。また、5,000mAhと大容量バッテリーを内蔵しており、ROG Phone IIの充電も可能と長時間駆動を実現するのも便利。また、底面にはファンを備え、冷却面もバッチリだ。

  • 「TwinView Dock II」。ASUS Storeでの価格は26,800円(税別)

  • ROG Phone IIのサイドマウントコネクタに装着する

  • 底面には冷却ファンを備える

  • 上画面の下部には、電源ボタンとボリュームボタンを用意

  • TwinView Dock IIのバッテリ残量も画面で確認できる

TwinView Dock IIにROG Phone IIを装着し、背面のスライドでロックをかけると2画面に切り替わる。感覚としては、上下それぞれ異なるスマホを操作しているような感じだ。それぞれの画面で異なるアプリを起動でき、それぞれの画面で操作できる。分かりやすい使い方としては、下の画面でゲームをプレイして、上の画面にブラウザで攻略情報を見るというスタイルだろう。筆者はMinecraftやTerrariaをプレイするので、アイテムの入手方法や作り方などをブラウザでサッと確認できるのは非常にありがたい。

  • ゲームとブラウザを同時起動できるのが便利

そのほか、YouTubeを見ながら、SNSに書き込みしたりと、スマホが苦手とする“ながら作業”があっさりと実現できてしまうのがとてもよい。ちなみに、標準インストールされているレースゲームのアスファルト9はTwinView Dock IIに対応し、上画面でレース画面を表示、下画面でコースを表示と2画面を活かした構成になる。ニッチなアイテムなので難しいとは思うが、対応ゲームが増えることを期待したい。

  • アスファルト9では上がプレイ画面を表示、下にコースが表示される。2画面を活かしたゲームが増えると面白いが

ちょっと気になったのはサウンドだ。上画面と下画面の両方で音楽が鳴るアプリを起動した場合、両方のアプリの音が鳴ってしまう。どちらかだけ、とか選べると動画を見ながらのゲームプレイなどがより快適になるのだが。

  • 閉じれば持ち運びしやすい。ただ、TwinView Dock IIの重量は約300g。ROG Phone IIは約240gと合計540g。持つとそれなりにズシッとくる

もう一つは「ROG Kunai Core Gamepad」だ。これはその名前の通り、ROG Phone II専用のゲームパッドだ。Type-Cコネクタに接続するカバーを装着、そのカバーにコントローラ部分をスライドさせて装着。携帯ゲーム機のようなスタイルになる。

  • 「ROG Kunai Core Gamepad」。ASUS Storeでの価格は8,980円(税別)

  • 専用カバーを付けて、そこにスライドさせて取り付ける

やはり魅力は操作性の向上だ。指で画面が隠されなくなるので、ゲーム画面が見やすくなる。アクションゲームでは恩恵を受けやすいだろう。外部コントローラに対応するゲームは、ROG Kunai Core Gamepadでそのままプレイできるようだ。試しに370円で配信中のTHE KING OF FIGHTERS '98をプレイしてみたが、何も設定せずにROG Kunai Core Gamepadで操作できた。いきなりのプレイで超必殺技(ちなみにパワーゲイザー)もすんなり出せたので、十字キーやボタンの反応も悪くないと言えそうだ。フォートナイトもコントローラ設定をそのまま利用できた。

  • 外部コントローラに対応したゲームなら、そのままプレイできるようだ

外部コントローラに対応していないゲームではGAME GENIEのキーマッピング機能で画面の好きな箇所にスティック操作やボタンを割り当てられる。これによってPUBG MobileもROG Kunai Core Gamepadでもプレイできるようになるが、視点の移動やAIM(照準合わせ)はタッチの方が早かったりする。ROG Kunai Core Gamepadは左右の片側だけ使うことも可能。タッチとボタン操作の両方でベストな使い方を見つけるのもいいだろう。

  • 対応しないゲームはキーマッピング機能でキーを割り当てられる

また、ROG Phone IIのゲーム関連統合アプリ「Armoury Crate」ではROG Kunai Core Gamepadのキーマッピングをインポートしたり共有する機能も用意されている。今後、いろいろなゲームのベストなキーマッピングが作られ、公開されることを期待せずにはいられない。誰かTerraria(Version 1.3)の一番操作しやすいキーマッピングを作ってくれと思ってしまったからだ。

  • キーマッピングの共有機能もあるので、今後使いやすいキーマッピングの共有が広がることを期待

ちなみに、ROG Kunai Core Gamepadを装着した状態でさらにTwinView Dock IIに取り付けることも可能だ。コントローラを合体させて、さらに追加の画面も合体。そんなギミックだけでちょっとワクワクしてしまう人もいるのではないだろうか。ただし、全部装着すると重量は600gを超える。画面サイズ5.5インチのNintendo Switch Liteが275g。携帯ゲーム機として考えた場合は重たいと言えるが、それでもロマンあふれる装備であることは間違いない。

  • ROG Kunai Core GamepadとTwinView Dock IIは同時使用が可能だ

実際に使ってみると2画面は非常に便利だし、アクションゲームやレトロゲーム好きとしてはコントローラの存在はありがたい。決して安いものではないが、スマホにおける最高クラスのゲーム環境を作れるってのは楽しいものだと感じさせるROG Phone IIとその周辺機器なのであった。