「そろそろBDレコーダーを買い換えたい」という人のために、レコーダーの最新トレンドを紹介。今回は、パナソニックDIGA「DMR-4W200」(2TB)をピックアップ。地デジの自動録画や4K番組のW録・長時間録画だけでなく、音楽や写真を保存するサーバーとしても使える「おうちクラウドDIGA」です。シャープ、ソニー、東芝の最新BDレコーダーも合わせてご覧ください。
年末年始や連休などのまとまった休みは、外に出かけるのもいいけれど、自宅でテレビで見ながらゆっくり過ごしたいものです。テレビドラマやアニメの新番組が始まるタイミングや、2020年夏のビッグなスポーツイベントに備えて、BDレコーダーの買い換えを検討している人も多いでしょう。
テレビ番組を録画してタイムシフト再生を楽しむ、というBDレコーダーの基本機能は各社とも強化してきています。新番組自動録画などの見逃し防止機能や、録画番組をスマートフォンに転送して持ち出す、または出先から見るといった宅外視聴機能も、今では当たり前になってきました。
パナソニックは、BDレコーダーの2017年モデルから「おうちクラウドDIGA」を掲げ、スマートフォンとの連携機能を大幅に強化。レコーダーとしての基本機能に加えてメディアサーバー機能を充実させています。今回は、BS4Kチューナーを搭載し、4K長時間録画にも対応した「DMR-4W200」(7月発売)を取り上げます。
なお、BS4Kチューナーは搭載していませんが、インテリアになじむホワイトカラーが目を引くレギュラーモデルのDIGAもラインナップされています。
4K長時間録画を強化!音楽や写真取り込みでホームサーバーに
今回取り上げる2TBの「DMR-4W200」(実売105,000円前後)と、4TBの「DMR-4W400」(実売130,000円前後)は、どちらも新4K衛星放送対応のBS4Kチューナーを2基搭載し、2番組同時録画に対応。また、1TB・BS4Kチューナー1基の「DMR-4S100」(実売76,000円前後)もあります。家電量販店などでは「DMR-4CW400」、「DMR-4CW200」、「DMR-4CS100」というモデルを見かけますが、型番に「C」が付いている以外、商品仕様に違いはありません(実売価格はすべて税込、12月13日時点)。
多彩な録画機能を備えており、リモコンのボタンで直接アクセスできる「新番組/特番おしらせ」では、地デジ/BS/110度CSで放送されるすべてのジャンルの新番組・特番・初放送の情報を画面にリスト形式で一覧表示。番組改編期に新ドラマやアニメ、特番をまとめてチェックでき、リモコンのワンタッチ予約録画ボタンですぐに録画予約を入れられます。放送波やジャンルごとに絞り込んで、注目の番組を探すこともできます。
「番組ニュース」機能では、レコーダーに配信されたドラマ・アニメ・映画・バラエティの記事を読んで、気になった番組を番組表から探し、かんたんに録画予約できます。
「おまかせ録画」機能は、「(地デジ/BSなどの)放送種別」や「カテゴリー」、「人名」などを検索して自動録画する機能です。好きなカテゴリーや、タレント名やキーワードを登録しておくと、自動で番組を探して録画してくれるので録り逃し防止に役立ちます。
DIGAシリーズに以前からある、ユニークな「ニュース録画設定」も引き続き搭載されています。ニュース録画機能を「入」にしておくと、指定したチャンネルのニュース番組を自動的に録画してくれる機能です。
録画した番組は、リスト上で「最新録画番組」や「未視聴」、「おまかせ」といったタブごとに整理されます。おまかせタブに表示されている番組は、一定期間が経ったら自動で消去するように設定でき、消去のタイミングは「10日後」、「20日後」、「HDDの容量が少なくなった場合」が選べます。消してほしくない番組はプロテクトをかけるか、BDに焼いたほうが良いでしょう。なお、自動消去設定はオフにもできます。
DMR-4W200(2TB)のほか、DMR-4W400(4TB)とDMR-4S100(1TB)は新4K衛星放送番組の録画に対応しており、4K番組をより多く残せるように圧縮効率を高めた「4K長時間モード」を備えていますが、11月に提供開始された機能アップデートにおいて、この機能が強化されました。具体的には、最大8倍録までの6モード(4K 4.5倍録/5倍録/5.5倍録/6倍録/7倍録/8倍録モード)と、「4K 8~12倍録モード」を追加しています。
4K 8~12倍録モードでは、番組の映像に応じて録画の倍率を8倍から12倍までの間で、シーンに合わせて画質を自動で調整し、長時間録画するとのこと。すでに録画済みの番組も、新しい録画モードに変換できます。スポーツや音楽など動きが激しい映像では8倍相当になるため、画面に表示される記録可能時間よりも実際に記録できる時間は短くなるようですが、HDDの容量減を抑えつつ4K番組を残したいときに活用できそうです。
DMR-4W200で再生できるディスクは、4K Ultra HD Blu-ray(UHD BD)、4K録画BD、Blu-rayビデオやBDXLを含むBD-R/RE、DVDなど。
かんたん録画を紹介するという記事の趣旨からは外れますが、レコーダーとしての基本機能以外も充実させているのが、おうちクラウドDIGAの特徴。特に、内蔵HDDに音楽CDをリッピングしたり、ハイレゾ配信サイト「e-onkyo music」で購入した楽曲を自動ダウンロードするといった、オーディオサーバー機能に注目です。
最近はPCに光学ドライブを備えていない機種が増えており、CD音源を取り込むために外付け光学ドライブをわざわざ買うのも考えもの。CDリッピングに対応したおうちクラウドDIGAであれば、FLAC/WAVやAAC形式で内蔵HDDに取り込んで、レコーダー上やホームネットワーク内の対応機器から再生したり、PCからネットワーク経由でレコーダーにアクセスしてリッピングした音源を取り出すこともできます。
また、様々なコンテンツの音声をハイレゾリマスターで聴ける(音をハイレゾ相当にアップコンバートする)機能も搭載。CD音源に限らず、放送番組や録画番組、BD/DVDでも効果があり、ハイレゾ対応のサウンドバーやAVアンプ・スピーカーなどが別途必要となります。なお、HDMI出力時は最大192kHz/24bitで、光デジタル音声出力時では最大96kHz/24bitまでとなります。
他にも、スマホで撮った写真や動画を、iOS/Android対応アプリ「どこでもディーガ」(無料)を使って内蔵HDDに取り込んだり、離れて暮らす家族のスマホから送られた写真をおうちクラウドDIGAで受け取って閲覧する機能などを搭載。内蔵HDDに保存した写真・動画をBDに書き出してバックアップする機能もあります。あらかじめレコーダーにBD-R/REをセットしてメニューから「保存用ディスク作成」を選ぶと、深夜などレコーダーを使わないタイミングで写真・動画をBDに書き出してくれるのです。
本体背面のHDMI出力は2系統で、うち1系統は音声専用。テレビ・AVアンプと組み合わせるための映像・音声セパレート出力に対応しており、プロジェクターやテレビに映像を、AVアンプにはオーディオを出力するといった、ホームシアター利用で役立ちます。
自動録画や4K放送の2番組同時録画・長時間録画など、今どきのレコーダーのトレンドを押さえつつ、音楽や写真を保存しておくホームサーバーとしても使える「おうちクラウドDIGA DMR-4W200」は、“全部入り”のBDレコーダーが欲しい人にオススメです。