KDDI、Think Lab、東芝ライテックの3社は12月10日、未来のオフィス空間の創出を目的として、バイタルデータと空間データに基づき個人の集中度に応じた照明制御を行う共同実証実験を2020年1月6日に開始すると発表した。
3社は今回の実証実験に向けた予備実験において、室内を均一に照らす照明環境と一般的に集中度を高めるとされる局所的な照明環境で、東芝ライテック従業員が眼鏡型ウェアラブルデバイスである「JINS MEME」を着用して通常の業務を行い、集中度への影響を調査した。
予備実験の結果、集中できる照明環境は個人や作業形態によって異なるため、個人の集中度に応じた照明制御が必要だと分かったとしている。
予備実験を踏まえた今回の実証実験では、JINS MEMEで計測する「瞬き」「視線移動」「姿勢」から得られる集中度などのバイタルデータと、オフィスの「温湿度」「二酸化炭素」などの空間データを、東芝ライテックの照明器具に接続したKDDIのIoTゲートウェイで収集、クラウドでデータを解析し、オフィス照明の光色や明るさを集中度に応じて個別に制御するという。
今後、3社は今回の実証実験で得た知見を生かし、個人の集中に最適な集中照明制御アルゴリズムを機械学習させ、汎用性を高めることで「人を中心に考えた照明」である「Human Centric Lighting」に基づいた未来のオフィス空間の実現に向け取り組んでいくとしている。