米アドビ システムズは12月9日(現地時間)、iOS/iPadOS版LightroomをVer.5.1.0にアップデート。SDメモリーカードなどの外部メディアから、直接Lightroomアプリのライブラリに写真を読み込む機能や、高度な書き出し機能を追加した。この機能を使うには、iOS/iPadOS 13.2以降が必要。
Lightroomアプリでは、デスクトップ版と同等のRAW変換・編集機能が利用できる。今回のアップデートを適用すると、アップル純正の「Lightning - SDカードカメラリーダー」、または「USB-C - SDカードリーダー」を使い、カメラで撮影した写真(JPEG/RAWなど)を記録したSDカードから、直接iOS/iPadOS版のLightroomのライブラリにデータを読み込めるようになる。
LightroomアプリをVersion 5.1.0に更新して起動すると、iOS/iPadOSから外部メディアの読み込み許可を求められ、許可する(「Allow」を選ぶ)と、接続したデバイスから写真を読み込める。
以前のバージョンのように、SDカードから編集したい写真をカメラロールに読み込む必要がなくなり、カメラロール上に不要なデータのコピーを残さずにすむようになった。アドビによると「読み込み速度はさらに高速になった」とのこと。また、読み込み画面で「写真(JPEGなど)」と「RAW」を一緒に表示するか、どちらか一方にするかをチェックボックスで選べる。
編集した写真の書き出し機能も強化。元画像、DNG、JPEG、TIFといった複数形式のファイルへの書き出しと、書き出すときのメタデータ指定や、透かしを含めるかどうか、ファイルの名前、シャープ出力、カラースペース指定といった「完全な出力制御」が行えるようになった。
このほか、Lightroomの共有アルバムの対応環境を拡大。従来はWeb版のみだったが、デスクトップ版、モバイル版(無償バージョンを含む)のいずれのLightroomでも、共有アルバムに写真を追加できるようになった。
なお余談だが、有料のRAW編集アプリ「Pixelmator Photo」(税込600円)でも、SDカードのデータが直接読み込めるようになっている。以前のレビューでは読み込めなかったが、10月1日に提供開始されたVersion 1.1のリリースノートに「iPadOS 13 Support: Enjoy support for iPadOS 13 and the new and improved Files browser as well as support for external storage locations.(iPadOS 13をサポート:新しく改善されたファイルブラウザー、および外部ストレージのサポートをお楽しみください)」とあり、このバージョンから対応したようだ。