◆TMPGEnc Video Mastering Works 7 V7.0.12.14(グラフ8)

ペガシス
http://tmpgenc.pegasys-inc.com/ja/product/tvmw7.html

こちら(https://news.mynavi.jp/article/20190707-854576/3)同様、4枚の4K動画(VP9)をHEVCに変換する処理時間から速度を算出している。

さて、ある程度のコア数があれば、同時4ストリームが一番効率が良い訳で、実際Ryzen Threadripper 3970Xの場合は同時6~8ストリームの方が更に性能が良くなるかもしれない。それはともかく、4KのHEVCのトランスコードで30fpsを超えている訳で、品質を確保するためにハードウェアエンコーダは嫌だが、でもエンコード速度も欲しいという人にRyzen Threadripper 3970Xは非常に強い味方と言えよう。Core i9-10980XEは、Ryzen 9 3900Xよりは高速だが、Ryzen 9 3950Xには及ばないという、価格に見合ったポジションに位置している。

◆DxO PhotoLab 2 V2.3.2.265(グラフ9)

DxO Labs
https://www.dxo.com/ja/dxo-photolab/

次は写真のRAW現像。こちら(https://news.mynavi.jp/article/20190707-854576/3)と同じ様に、結果は毎分辺りの処理枚数である。

こちらは同時16枚の処理だとやはりオーバーヘッドが増えるようで、同時8枚が一番効率が良さそうだ。そえrはともかくとして、遂にE-M5程度なら69ppm、毎秒1枚以上の処理が可能だし、α7IIだと26.9fpsで2秒に1枚程度まで処理速度が上がったあたり、Ryzen Threadripper 3970Xの実力はすごいと言える。ではCore i9-10980XEは? というと、こちらはRyzen 9 3950Xをも凌ぐ性能になっており、結構健闘している感じではある。ただしその差が大きいか? というと、あまり変わらない程度。Ryzen 9 3900Xよりは明確に高速なのが慰みではある。

◆3DMark v2.10.6799(グラフ10~15)

UL Benchmarks
https://benchmarks.ul.com/3dmark

ではここからは3D系。まずグラフ10・11がOverallだが、IceStormだとRyzen Threadripper 3970XとCore i9-10980XEが揃って落ち込んでいるのは面白い。Ryzen Threadripper 3970XはSkyDiverとかFireStrike、あるいはTimeSpyなどでもやや落ち込み気味だが、逆にTimeSpy Extremeではわずかな差とは言えトップというのは、要するにCPU負荷が軽いものだと空回りするということだろうか? そして、この手のワークロードではCore i9-10980XEはRyzen 9 3900Xと比較してもしばしば負けるようだ。

Graphics Test Detail(グラフ12・13)を見ると更に面白い。IceStormに関して言えば、Core i9-10980XEだけが猛烈に落ち込んでいるただCloudGateとかFireStrikeではRyzen Threadripper 3970Xも落ち込みを見せており、どちらにもそれなりに問題というか、得手不得手があるようだ。

逆にPhysics/CPU TestではなぜかRyzen Threadripper 3970XがIceStormで妙に性能が低い。ただCore i9-10980XEもあまり褒められたスコアではないと思う。CloudGateも同様。SkyDiverとかFireStrikeではRyzen Threadripper 3970Xが低めだが、逆にTimeSpy Extremeでは他を圧倒するなど、妙にちぐはぐさが目立つ。

Ryzen Threadripper 3970XはCPUコアこそRyzen 9と同じだが、I/O Chipletは別物で、それがこの結果に繋がったということだろうか?