昨年発売されたApple Watch Series 4は、従来よりディスプレイサイズが一回り大きくなり、より多彩で情報量の多い文字盤デザインが使えるようになりました。そして今年、Apple Watch Series 5は常時表示Retinaディスプレイを搭載し、時計としてさらに大きな進歩を遂げています。これまでのモデルと何が違うのか、Series 5の特徴をおさらいしてみましょう。

「時計」としての課題をついに克服、常時表示Retinaディスプレイ

Apple Watchはこれまで、ユーザーが見ていない間はディスプレイを非表示にすることでバッテリーを長持ちさせる方法を採ってきました。ユーザーが見ているか見ていないかはApple Watchの傾きや持ち上げ方(または画面タップ)で判断します。だから、手荷物やつり革を持っている時など、手首を十分に動かせない状況では見たくても表示されない事態が起きていたのです。

Apple Watch Series 5ではこの課題がやっと解消され、非表示にならない「常時表示Retinaディスプレイ」が搭載された初めてのモデルとなりました。その上で、バッテリー駆動時間は18時間(スペック値)と従来通りを維持していることもポイントです。

  • Series 4までは、ユーザーが見ていない時(一定時間操作や動きがない場合)はディスプレイが非表示になっていましたが、Series 5では文字盤が常に表示されるようになりました

ただし、カレンダーやリマインダーなどあまり人に見られたくない情報をコンプリケーションに配置している方は要注意。隣の人に明日の予定が丸見えかもしれません。その場合は「設定」から機密コンプリケーションを非表示にしておくのがオススメです。

  • 「設定」を開き、「画面表示と明るさ」→「常にオン」の順にタップ。「機密コンプリケーションを非表示」をオンにします(iPhoneの「Watch」アプリでも設定できます)

  • 通常は、自分が見ていない間も情報が表示されたままです→「機密コンプリケーションを非表示」にすると一部の情報がが表示されなくなります

コンパスの追加でマップが使いやすく

ハード面での新機能として、もう一つ「コンパス」が追加されています。アプリとして追加された「コンパス」では方位・傾斜・緯度・経度・現在地の高度を確認でき、「マップ」アプリでは向いている方向がわかるようになりました。

  • ハード的なコンパス機能によって方位や高度、傾斜、緯度経度がわかるようになりました

  • 「マップ」では現在向いている方向が地図上に表示され、ナビゲーションがより分かりやすくなりました

Editionモデルが復活&お好みのセットをカスタマイズ可能に

Apple Watch Series 5では、Series 4では販売されなかったEditionモデルが復活。今回は以前にもあった「セラミック」に加え、超軽量なチタン素材を使った「チタニウム」も用意されています。チタニウムは、指紋がつきやすい弱点をカバーするため特殊な表面処理が施されています。

  • ステンレススチールの4倍以上の硬度をもつセラミックと、軽量で強度の高いチタニウム(チタニウム/スペースブラックチタニウムの2色展開)。

また、販売面では新たに「Apple Watch Studio」として本体とバンド全種類からそれぞれ自由に選んでセットで購入できる仕組みが導入されました。これは直営店でもオンラインストアでも利用することができます。なお、現行モデルのApple Watch Series 3は選択できません。

  • 9月のスペシャルイベントで紹介された直営店の「Apple Watch Studio」

  • オンラインストアの「Apple Watch Studio」でも、画像を見ながらセットを作り、そのまま購入することができます

  • Apple Watch Nike とApple Watch HERMES については、各シリーズの中でのみ組み合わせが可能です