ダイキンといえば、冷房、暖房、除湿だけではなく、無給水の加湿機能を搭載したエアコン「うるるとさらら」が人気。この無給水加湿機能の20周年を記念して、「うるるとさらら」エアコンのフラッグシップモデルを、「うるさらX」という名称に変更。さらに、ミドルクラスの新シリーズ「うるさらmini」を追加しました。

  • うるるとさらら発売から20周年の節目で発表された新モデル(4製品)。左上からフラッグシップモデルのエアコン「うるさらX」、ミドルクラスのエアコン「うるさらmini」、左下から加湿機能搭載の空気清浄機「うるるとさらら空気清浄機」、業務用空調システム「うるるとさららZEAS」

清潔性がアップした「うるさらX」

冒頭の通り、これまでダイキンの無給水加湿機能搭載フラッグシップエアコンは「うるるとさらら」というシリーズ名でしたが、20周年の新モデルから「うるさらX」に変わりました。

  • うるさらX

    11月1日発売のフラッグシップエアコン、無給水加湿機能を搭載した「うるさらX」のRシリーズ。能力は2.2kW(おもに6畳用)~9.0kW(おもに29畳用)までの10モデルをラインナップ。価格はオープン、推定市場価格(以下すべて税込)は、6畳用が24万円前後、14畳用が31万円前後

無給水加湿機能とは、エアコン室外機を利用して外気から水分を取り込むことで、室内機に水タンクを設けずに、室内を加湿できるというダイキンならではの機能。人は湿度が高いと体感温度を高く、湿度が低いと体感温度を低く感じます。このため、夏は除湿することで設定温度を高めに、冬は加湿して設定温度を低めに設定しても、快適に過ごせます。また、加湿によって、湿気を嫌うウイルス対策なども可能です。

  • うるさらX

    無給水加湿エアコン用室外機のカットモデル。内部にデシカント(乾燥材)が内蔵されており、外気中の水分を集めます。加湿機能のぶん、室外機のサイズは一般的なエアコンの物より大きめです

  • うるさらX

    湿度を調整すると、エアコンの設定温度が同じでも、体感温度が違ってきます。加湿機能があると、たとえば冬、エアコンの設定温度を低くしても、暖かく感じられるわけです

うるさらXは、新機能として熱交換器の汚れを水で洗い流す「水内部クリーン」を搭載しました。従来製品も、冷房時に発生する結露水を使って熱交換器の汚れを洗い流していましたが(夏場)、冬の暖房時は結露水が発生しないので、水洗浄が難しいという問題が。うるさらXの水内部クリーンは、夏は結露水、冬は無給水加湿用の加湿水を利用することで、季節を問わずに水洗浄できるようになっています。

  • うるさらX

    発表会の会場に展示されていた、うるさらXの熱交換器。細かな金属スリットの集合体であるため、隙間にホコリが入り込むと掃除が難しい形です

【動画】「水内部クリーン」機能。加湿水を使って熱交換器を洗浄中の様子。約1時間で、約1リットルの水を作り出しているのがわかります
(音声が流れます。ご注意ください)

このほか、睡眠にあわせてエアコンが理想の体温変化を促す「新・おやすみ運転」や、加湿と除湿を組み合わせてニオイを脱臭する「水de脱臭」機能を搭載。後者の水de脱臭は、加湿することで布や壁などに染み付いたニオイを浮かし、そのニオイを湿気と一緒に除湿機能で回収する仕組みです。

さらに、室内機のフラップを改良することで、部屋を温めるスピードはそのまま、身体に感じる風速を7割ほど減らす気流制御も新搭載しました。

  • うるさらX

    うるさらXはフラップの形状を改良。大風量でも、風を分散させながらゆっくりと気流が伝わるので、部屋全体をすばやく暖めつつ、「強い風」を感じにくいそうです

ミドルクラスのエアコンにも無給水加湿機能を搭載

今回の新製品で注目されたのが、無給水加湿機能を搭載したミドルクラスのエアコン「うるさらmini」です。これまでは、無給水加湿機能を持つのはフラッグシップモデルだけでしたが、最上位モデルは室内機のサイズも大きく、価格も比較的高額であるため、おもにリビング用途で購入されることが多い製品でした。

そこで、うるさらminiは室内機のサイズをコンパクトにして、価格も大幅ダウン。寝室や子ども部屋などへも導入しやすくなりました。なお機能面では、壁や床の温度を検知して運転コントロールするAI快適自動運転や、一部の気流制御機能などは省かれています。一方、屋外機はうるさらXと同じもので、加湿機能はうるさらXと同等の500ml/h(2.8kWモデル)です。

  • うるさらmini

    無給水加湿機能を備えるミドルクラスのエアコン「うるさらmini」Mシリーズ。能力は2.2kW(おもに6畳用)~2.8kW(おもに10畳用)までの3モデルをラインナップ。12月24日発売、価格はオープン、推定市場価格は6畳用が17万円前後

  • うるさらmini

    写真左がうるさらmini、右がうるさらX。奥行きは、うるさらminiが10cm弱薄く、狭い部屋でも設置しやすくなっています

IoT機能搭載の「うるるとさらら空気清浄機」も

発表会では、湿度コントロールが可能な空気清浄機のフラッグシップモデル「うるるとさらら空気清浄機」も発表されました。これは一台で除湿・加湿・集じん・脱臭が可能な空気清浄機。加湿には内蔵の水タンクを利用するため、水の定期的な補充が必要です。

  • うるるとさらら空気清浄機

    11月1日発売の「うるるとさらら空気清浄機」。適用床面積は~31畳。価格はオープン、推定市場価格は14万円前後

  • うるるとさらら空気清浄機

    水タンク式の気化式加湿機能を内蔵。加湿能力は650ml/h

ダイキンのプレミアム空気清浄機の特徴といえば、なんといってもプラズマ放電でカビやダニ、花粉などのアレル物質や有害化学物質などを除去するツインストリーマ機能による脱臭や除菌。そして、10年間交換不要で集じん能力が持続する「TAFUフィルター」の内蔵です。

また、スマートフォンとの連携機能も搭載しています。ダイキンスマートアプリ、およびダイキンの一部のエアコンと連動することで、除湿や加湿のアシストなど、効率的なサーキュレーション運転を行います。

  • うるるとさらら空気清浄機

    「TAFUフィルター」は撥水・撥油効果の高い素材を使用することで、汚れにくく、ゴミを吸着する静電力も落ちにくいようになっています

  • うるるとさらら空気清浄機

    スマートフォンアプリでは外出先からニオイやPM2.5の量をチェックしたり、運転切り替えが可能。ダイキンの人気キャラクター「ぴちょんくん」が部屋の状態をおしらせする機能も

  • うるるとさらら空気清浄機
  • うるるとさらら空気清浄機