第7世代iPadはお買い得度がさらに高まる

続いて、iPadがアップデートされた。これまでただの「iPad」と呼ばれる製品(iPad Airの第2世代までを含む)はすべて、9.7インチのスクリーンで統一されてきたのだが、今回第7世代めとなるiPadは、初めて10.2インチのRetinaディスプレイを搭載してきた。解像度も2048x1536ドットから、2160x1620ドットへと、わずかに増えている(ピクセル密度は264ppi、縦横比も4:3で変わらず)。iPad Proと異なり、Face IDは非搭載で、Touch IDを備えたホームボタンが鎮座している。

  • 新しいiPadOSが搭載される。なお、iPadOSのリリース時期には触れられなかったが、第7世代iPadが発売される9月30日までには登場するだろう

従来のiPadとの違いとしては、SoCがApple A9からA10 Fusionにアップグレードしているほか、本体横にスマートコネクタが追加されており、iPad Airと同じスマートキーボードが利用できるようになった。もちろんApple Pencil(第1世代)は引き続き利用できる。

発売は9月30日で、価格はWi-Fiモデル・32GBで3万4800円から。性能的にはほかのiPadシリーズより2世代古く、iPhone 7と同等クラスになるが、多くのアプリでは十分快適に動作するだろう。ただでさえタブレット市場自体がほぼiPadの独擅場であるのに加え、価格的にもかなりリーズナブルに抑えられているため、本機もかなりの人気機種になると見られる。

Apple Watchも第5世代へ

iPadに続いて、Apple Watchもアップデートされた。第5世代となる「Apple Watch Series 5」は、あらたに電子コンパスを搭載。本体ケースは従来のアルミ、ステンレス、セラミック(Editionモデル)に加えて、Editionモデルでチタン製ケースが選択できるようになった。

  • Appleによるチタン製ケースの採用はPowerBook G4シリーズ以来となる

最大の変更点は、画面が常時点灯になったことだ。これまでApple Watchは、バッテリー節約のために普段は消灯しており、手首を返して盤面を上に向けると動きを感知して短時間画面を点灯する仕組みだったが、これが常時点灯可能になる。それでいながらバッテリー駆動時間は従来通り約18時間を実現している。

  • 常時点灯はセキュリティ的に(予定などの情報が表示されるため)不安も残るが、使い勝手は相当変わってくるだろう

Appleの説明では、これはディスプレイに使用されているLTPO OLEDパネルによるものとされているが、LTPOパネル自体はSeries 4から採用されているものだ。また発表では大きく触れられなかったが、採用されているSoC「Apple S5」も、併売されるSeries 3の「S3」に対して最大2倍高速、という性能はS4チップと変わっていない。バッテリー技術やチップの省電力機能の向上など、常時点灯できるようになった理由は定かではないが、使い勝手の面で大きな違いとなるのは間違いない。

Apple Watch Series 5の価格は、アルミニウムケースのGPSモデルで4万2,800円から。NikeやHERMESとのコラボモデル、最上位のEditionモデルも引き続き販売される。なお、Apple Watch Series 3が価格を下げて併売となる。こちらはGPSモデルが1万9,800円から、セルラーモデルが3万800円からとなり、Nikeモデルもある。モバイルSuicaも利用でき、手頃な値段なので、入門モデルとしてかなり人気が出そうだ。

  • 個人的には値引きされたSeries 3がスマートウォッチ普及の大きな起爆剤になる予感がしている