動けなくなった筆者にパナソニックが情けを?

体験コースの終盤には、このコース最大の難所である急坂が登場します。この坂、そこまで長くはないのですが、マウンテンバイク初心者で運動能力低めの筆者にとって、突入をためらう難易度。

そんな筆者を不憫に思ったのか、パナソニックのスタッフが持ってきてくれたのは、パナソニックの最新e-MTB「XM-D2」です。こちらは前後にサスペンションが搭載されたフルサスペンションタイプのマウンテンバイク。車体の前後で衝撃を吸収する構造になっているので、より滑らかな走行が可能なのです。

  • パナソニックのe-MTB最新モデル「XM-D2」。なんと100台限定生産で、メーカー希望小売価格は600,000円(税別)です。このモデルは山頂ではレンタルできないのですが、白馬岩岳マウンテン リゾートのゴンドラ麓にあるレンタルショップ「スパイシーレンタル」で4,000円(1時間)で借り、ゴンドラで山頂まで持って上がれます

  • フロントのほか、サドル下部にリアサスペンションも搭載しているのが最大の特徴

【動画】「XM-D2」のサスペンション、構造全体で衝撃を吸収しているのがわかります
(音声が流れます。ご注意ください)

「いやいや、自転車を代えたくらいでこの恐怖はなくならないでしょう!」と思った筆者でしたが、実際に乗ってみるとまったく違う! サスペンションの効きが違う! かなりの段差でもふわっふわっと雲の上を滑るような乗り心地。荒れた道でもハンドルがとられることもありません。

【動画】フルサスペンションタイプのXM-D2で立ち乗りバウンス
(音声が流れます。ご注意ください)

【動画】フロントサスペンションのXM1で立ち乗りしてバウンス。上の動画と見比べてみてください。XM-D2のほうがバランスを取りやすいのがわかります
(音声が流れます。ご注意ください)

デコボコ道などの衝撃を吸収するためか、走行時の安定感も別物。このため、それまでは「怖いから手で押して降りようかな……」などと思っていた急坂も、ためらうことなく降りることができました。自転車の性能でここまで恐怖感が払拭されるとは思っていなかったので、正直かなり驚愕しました。

しかも、マウンテンバイクとコースに対する恐怖がなくなると、とにかくコースを走るのが楽しくなります。コース内に溝があれば、わざとギャップが深いエリアにいったり、ガタガタ道を探して移動したりと、コースの「より荒れているエリア」を探して走るようになりました。筆者は絶叫マシンが大好きなのですが、そういったアトラクションと似た楽しさと中毒性があります。

  • 急坂もためらうことなく降りていく筆者。道具が良いと不安を感じなくなるものなんですね

  • コース終点まで自力でたどり着いてドヤ顔。どこを走っても景色が良いので、とにかく楽しい気持ちで試乗できました