東芝ライフスタイルは8月7日、洗濯機「ZABOON(ザブーン)」シリーズの最新モデル「TW-127X8」を発表しました。発売日は9月上旬で、価格はオープン、推定市場価格は35万円前後(税別)です。

ZABOONシリーズは、ウルトラファインバブルと呼ばれる極微細な泡によって、繊維の奥までキレイにする洗浄力で人気。新製品はさらに抗菌機能を搭載し、液体洗剤の自動投入機能などで使いやすさもアップしました。体験会ではさまざまなデモンストレーションも行われたので、その様子をレポートします。

  • 東芝「ZABOON」(TW-127X8)

    ドラム式洗濯乾燥機・ZABOONシリーズの最新モデル「TW-127X8」。カラーはグレインブラウンとグランホワイトの2色

ウルトラファインバブルは外せない!

東芝の洗濯機フラッグシップモデルを語るうえで外せないのは、「ウルトラファインバブル」の存在です。これは、目に見えないレベルの小さな泡のこと。水に溶けたウルトラファインバブルは「モノの隙間に入り込む」という特性があり、ウルトラファインバブル水を使って洗濯すると、泡が洗剤の有効成分を繊維の奥まで届けます。水道水で洗浄するよりも、洗浄力がアップするのです。

  • 東芝「ZABOON」(TW-127X8)

    会場に展示されていたウルトラファインバブル水。水槽は3エリアに分かれており、左右がウルトラファインバブル水。中央のみ水道水が入っています。細かな泡というと、シャワーヘッドなどに利用されるマイクロバブルを思い浮かべますが、マイクロバブルを内包した水は白濁して見えます。一方、ウルトラファインバブルはマイクロバブルより小さな直径1μm以下の泡のため、水に溶け込んでも無色透明のままです

  • 東芝「ZABOON」(TW-127X8)

    上記の水槽にレーザーを当てたところ。ウルトラファインバブル水は光が泡に当たりレーザーが明るく輝きます。無色透明の水でもきちんと泡が溶けているのがわかります。ウルトラファインバブルは泡が小さいため、一度水に溶けると長時間逃げることがありません。写真の水槽は前日の夕方に作ったウルトラファインバブル水だそうです

洗い方にもこだわりが。洗濯方法として、たたき洗い、遠心洗い、押し洗いといった複数の洗い方を駆使して洗い残しがないようにします。さらに、TW-127X8は新機能としてドラム内であらかじめ、洗剤とウルトラファインバブル水を効率よく混合。しっかり洗剤が混ざった水を衣類にふりかけながら洗濯するので、従来モデルと比べて皮脂やタンパク汚れに強いそうです。

新製品の汚れ落ちを一番実感しやすいのは、シャツの首まわりや袖まわりに発生しやすい皮脂汚れ、タンパク汚れとのこと。皮脂汚れに対する洗浄効果は、水道水と比較すると15%アップ。タンパク汚れに対する洗浄効果は10%アップし、さらにニオイ残りは水道水での洗浄と比較して約4割も低減できるそうです。

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    ウルトラファインバブル水と洗剤を「混合室」ですばやくしっかり混ぜてから、洗濯槽に。このため、洗剤成分がしっかりと繊維の奥まで届くそうです

【動画】上の動画は、たたき洗い、遠心洗い、押し洗いの動きを撮影した動画。いずれの洗い方でも、ドラム上部からウルトラファインバブル水と洗剤の混合水をかけながら洗濯しています
(3つの動画は音声が流れます。ご注意ください)

  • 東芝「ZABOON」(TW-127X8)

    ケチャップやココアといった落ちにくい汚れも、ウルトラファインバブル水洗浄なら「標準コース」で真っ白に

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    水道水で洗ったシャツ(シャツ左側)と、ウルトラファインバブル水で洗ったシャツ(シャツ右側)の比較。写真は「週一回着て標準コースで洗う」ことを6か月繰り返し、そのあと半年保管したしたシャツ。水道水で洗ったシャツは、時間の経過とともに繊維の奥に残っていた皮脂汚れが黄色く浮かび出ています

また、ウルトラファインバブル水を利用するメリットは「低温の水でもしっかり汚れが落ちる」こと。

多くの洗剤は水温が高いほど汚れ落ちがよくなるため、最近の高機能な洗濯機は、水を35~45℃ぐらいまで温めながら洗浄するモードを搭載しているのです。ただし、水を温めながらの洗浄は電気代がかかるうえ、洗濯時間もかなり長くなるというデメリットがあります。

一方、ウルトラファインバブル水を使った洗濯は、常温洗浄でもしっかり汚れが落ちることを強調します。会場では約5℃の水道水で洗ったシャツと、約5℃のウルトラファインバブル水を使って洗ったシャツ、約15℃の水道水で洗ったシャツが展示されていましたが、「約5℃で水道水洗い」のシャツは首まわりが茶色く汚れが残っていました。東芝スタッフによると、「季節や温度、衣類の汚れ方などを気にせず、ほとんどの洗濯は標準コースだけでしっかり洗浄ができる」とのこと。それでもさらに上を目指す人のために、15℃から60℃まで5段階の温水コースもしっかり用意しています。

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    少々わかりにくいですが、「約5℃の水道水で洗浄」のシャツのみ、襟まわりに茶色い汚れが残っていました。残り2枚のシャツは目視では汚れが見えません

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    会場では洗浄比較の実験も。左に水道水、右にウルトラファインバブル水で作った洗浄液を用意し、超音波洗浄機にセット。ここに、熱を加えると紫色に変色するタンパク質汚れを付着させた布を入れて洗います

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    洗浄後に布をアイロンで加熱すると、水道水で洗った布だけ紫色のタンパク質汚れが浮かびあがりました

新モデルではさらに、「抗菌ウルトラファインバブル洗浄W(ダブル)」となりました。ここでいうW(ダブル)とは、2018年モデルから搭載している「ウルトラファインバブル発生機を2個搭載」している機能。洗浄だけでなく、すすぎにもウルトラファインバブル水を使うことで、繊維の奥の洗剤までしっかりすすぎます。

新機能は機能名の冒頭にある「抗菌」部分。なんと洗濯機内の水路に「Ag+抗菌ビーズ」を配置することで、ウルトラファインバブル水に抗菌効果をプラスしています。Ag+抗菌成分が繊維の隙間に浸透し、洗濯のたびに抗菌が可能。部屋干しなどで気になる雑菌臭などを抑制できるそうです。

  • 東芝「ZABOON」(TW-127X8)

    会場には、水道水とウルトラファインバブル水ですすいだ洗濯物の香り比較ができる展示も。ウルトラファインバブル水ですすいだ洗濯物は、柔軟剤の香りが強く感じられました。これは洗剤をしっかり取り除き、柔軟剤の成分を繊維奥まで届けるから

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    新たに搭載されたAg+抗菌ビーズによる抗菌機能。洗うたびに衣類を抗菌できます。部屋干し派には気になる機能ではないでしょうか

毎日の負担を減らしてくれる便利な新機能たくさん

汚れ落ちの高さだけではなく、TW-127X8は使い勝手も向上しています。とくにうれしいのが液体洗剤と柔軟剤の自動投入機能。洗剤の自動投入は、洗濯する衣類にあわせた洗剤量を計算する必要がないうえ、洗濯時に「洗剤を入れる」というひと手間がなくなります。

さらに、洗剤を置くスペースが必要なくなるなど、多くのメリットがある便利な機能です。最近は国内メーカーのフラッグシップモデルの多くが搭載していますが、ZABOONもとうとう対応に。液体洗剤は1,000ml、柔軟剤は700mlと、洗剤投入タンクが大きいのも魅力です。

  • 東芝「ZABOON」(TW-127X8)

    本体上部にある洗剤・柔軟剤の投入口。タンクは外すこともできますが、投入口が大き目なのでそのまま補充も簡単です

  • 東芝「ZABOON」(TW-127X8)
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    洗剤によって水に対する必要量は変わります。洗濯機本体でも設定できますが、スマートフォンを連携させてアプリを使えば、洗剤の銘柄を選んた自動設定も可能です

もうひとつの便利ポイントがスマートフォンとの連携です。スマホアプリでできるのは、外出先からの洗濯スタートや予約時間の設定、コース変更などの操作、洗濯終了時の通知設定、エラーの詳細表示など。取扱説明書も専用アプリからチェックできます。

個人的に便利だと感じたのは、やはり外出先から洗濯設定。洗濯機本体で「外から予約」を選択すると、外出先から洗濯コースや洗濯時間などを設定できます。乾燥した衣類はドラムに入れたままにするとシワになりますし、洗濯後の濡れた衣類を放置すると雑菌の繁殖が心配です。帰宅時間がわかったタイミングで洗濯を開始したり、「雨が降ってきたから今日は洗濯後乾燥までしよう」と、コースを変えられる点が便利です。

  • 東芝「ZABOON」(TW-127X8)

    外出先からスマートフォンで操作するには、最初に本体側の「外から予約」ボタンを押しておく必要があります

  • 東芝「ZABOON」(TW-127X8)
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    スマートフォンで洗濯コースを設定。アプリでは詳細な説明が表示されるので、洗濯機本体で設定変更するよりわかりやすく感じます

ちょっとお高いけど機能の妥協なし

使いやすさや洗浄力の高さが注目されがちですが、東芝のドラム式洗濯乾燥機は見えない部分も非常によくできています。

たとえば容量。洗濯容量12kgというのは他社のフラッグシップモデルでもありますが、乾燥容量7kgはなかなか見ない大きさです。忙しい家庭にとって、大量の衣類を乾燥まで仕上げられるのはうれしいポイントでしょう。

  • 東芝「ZABOON」(TW-127X8)

    7kg衣類量のイメージ。これだけの衣類を一度に洗濯・乾燥できるのは便利ですね

見えない部分まで手を抜いていないのもZABOONの特徴で、注目は静音性能と低振動。動作音は脱水時も約37dBと、図書館の中くらいの音しかしません。また、振動や揺れを抑えるクッションによって、「ジーンズ一本」など洗濯槽内で偏りやすい少量洗濯でも、エラーを起こさずに洗濯が可能です。

このほか、国内メーカーでは数少ない「60℃熱湯洗い」に対応していたり、液体洗剤と柔軟剤の自動投入時にそれぞれ異なるピストンを使って洗剤の混合を防止していたりと、細かな部分にこだわりを感じる製品。35万円と安い買い物ではありませんが、それだけの性能を感じさせられました。

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    乾燥は消費電力が少なく、ふんわり仕上がるヒートポンプ式。最近の高級乾燥機に多く搭載されている方式です。会場ではTW-127X8で乾燥したタオルと外干ししたタオルの比較も展示。TW-127X8で乾燥したものはふっくらと高さがありました

  • 東芝「ZABOON」(TW-127X8)

    ドア上部には洗濯槽内を照らすためのライトを配置。こういった小さなこだわりがたくさん詰まっています