Android 9/Pieで追加された「自動調整バッテリー」は、AI(人工知能)を利用した省エネ機能といわれています。システムがアプリの起動回数/利用時間を監視し、使用頻度が低いものについてはバッテリー消費を抑えることで省エネを図ります。

この機能を利用するには、「設定」アプリの「電池」(端末によっては「バッテリー」)→「詳細設定」にある「自動調整バッテリー」スイッチをオンにします。初期設定ではオンにされている端末が多いものの、Android端末を購入直後またはAndroid 9にアップデート直後は設定を確認しておきましょう。

この自動調整バッテリーは、システムに搭載されているAIが独自のアルゴリズムにより学習します。アプリの使用状況を監視して数種類に分類し、優先度が高いと判断されたアプリには受信した通知やバックグラウンド処理が優先的に実行されます。反対に優先度が低いと判断されたアプリは、通知の受け取りが遅れるなど処理が後回しにされます。

アルゴリズムの詳細は明らかにされていませんが、アプリを使用する時間帯も測定されているようですから、時間帯による最適化も期待できます。ただし、AIが学習するためにはある程度のデータ量が必要ですから、Android 9を使いはじめてしばらくの間は、利用頻度が低くないにもかかわらず通知が遅れて表示されるなどの問題が発生するという報告があります。

ユーザができることはスイッチをオン/オフすること程度ですが、細かい設定なしにバッテリー消費量が減ることはユーザにとって大きなメリットです。Android 9にアップデートしたあとは、通知の遅れに気を使いつつ、バッテリーのもちの改善をチェックしてみましょう。

  • Android 9にはAIの省エネ機能がある?

    Android 9には「自動調整バッテリー」というAIの省エネ機能が用意されています