嬉しいニュースです。富士通クライアントコンピューティング(FCCL)の電子ペーパー「クアデルノ(QUADERNO)」が大幅値下げし、スマホとMacOSにも対応しました。

  • クアデルノ持ってドヤ顔。低価格化により街中で使ってる人を見かける機会も増えそうですね

電子ペーパー「クアデルノ」って?

と言っても、「クアデルノ?」「電子ペーパー?」って人も多いでしょう。電子ペーパーを使ったことのある人、手を上げてもらえます? ……ちらほら、ですね。

「AmazonのKindleは持っている」なるほど、いちばん普及している電子ペーパーはKindleでしょう。しかし、クアデルノはディスプレイのデバイスとして電子ペーパーを採用するだけでなく、専用のペンで書き込むことができる紙のノートのような製品なのです。イタリア語で「ノート」って意味ですから、QUADERNO。

専用のペンを画面に当てて動かすと適度な摩擦感によって書いている実感があります。書き心地が紙に近いのでストレスがないんですね。もちろん、電子ペーパーですので目にも優しいです。

紙のノートとまったく異なるのは、かなり大量のメモを持ち運べることと、パソコンと連携してメモを活用できることです。内蔵メモリーは16GB(使用可能領域約11GB)で、1MBのPDFなら約1万ファイル保存可能です。自分で書いたメモだけでなく、大量の資料を持ち運ぶファイルホルダーとしても使えるわけです。PDFの資料、多いですよね。メールで送られてくる書類や取扱説明書の類、紙の資料や名刺をスキャナーで読み取って保存する機会も増えてきました。

そして、重量はA5モデルで約251g、A4モデルで約350gとタブレットよりはるかに軽く、電池の持ちも最長3週間(Bluetooth、Wi-Fiオフ時)と驚異的に長い。

  • さらっさらの書き心地は紙と鉛筆に近い。細かい字も書けます

  • ディスプレイ表面の手触りもさらさらしていて気持ちいい

スマホに対応、大画面で添付ファイルを見られるように

どうでしょう、ちょっと興味が出てきたんじゃないでしょうか。ただ、このクアデルノ、今まで購入を躊躇するような要素が2点ありました。

ひとつは、Windowsのパソコンとしか連携できなかったこと。それが今回、スマートフォン(iOS / Android)そしてMacOSに対応しました。

スマホ対応のメリットは大きく、たとえば外でスマホに着信したメールにPDFのファイルが添付されている時(よくありますよね)、確認はオフィスに戻ってからパソコンでやるか、となりがちです。スマホ画面は小さくてPDFは見にくいし、そこに何かかき込んで返信する作業も難しい。指で線を引いたり、丸を書くのですらストレスになります。

そんな場合もクアデルノがあれば、スマホからファイルを転送し、ペンを使って資料に手書き、それをスマホに戻すことで、メールで送り返すなどの仕事が完結するわけです。

もちろん、クアデルノで書いたオリジナルのメモも、スマホに転送してメールで送ったりクラウドストレージに保存したりできるようになりました。タブレットやパソコンを持ち歩かなくても、かなりの仕事がスマホとクアデルノで完結可能なわけです。

対応OSはAndroid 7以降(タブレットおよびGoogle Pixel 3シリーズは非対応)、iOS 11以降(iPad非対応)。対応のmacOSは、macOS 10.12 / 10.13 / 10.14です。

  • スマホに着信したメールにPDFが添付されている。よくありますよね

  • ファイルを転送(共有)でクアデルノのアプリを選択します

  • 転送するタイミングを「今すぐ転送」と「後でまとめて転送」から、接続方式を「ダイレクト接続」と「Wi-Fiインフラ接続」から選びます。今回は外出先での使用を想定しているので、「今すぐ転送」「ダイレクト接続」を選択

  • クアデルノのNFCマークにスマホをかざします

  • 転送先のフォルダも指定できます

  • PDFが転送されました

直販49,800円から、よりお手頃な価格に

そして、購入を躊躇するもうひとつの要素が価格でした。以前は10.3型のA5モデルが75,500円、13.3型のA4モデルが86,200円(税込・直販価格)。これが、A5モデル49,800円、A4モデル69,800円になります。約20%オフですね。発売時に行っていたキャンペーン価格が、そのまま本価格になってしまいました。

個人的なおすすめは、よりコンパクトで5万円を切ったA5モデルです。ディスプレイのサイズは10.3型で、よほど大きなPDFファイルを扱うのでなければ十分に見やすいはずです。価格改定と同時に、全国の家電量販店でも取り扱うようになったので(今までは直販サイト「WEB MART」でのみ販売)、店頭で実機を触って判断されると良いかと思います。

タブレットと比べられがちな電子ペーパーですが、使い勝手や用途はかなり違いがあります。タブレットはどちらかというとイラスト制作などクリエイティブ要素が強く、クアデルノはアイデアを書き留めたり形にしたり、文書の保存や活用といったビジネス要素が強めです。機能もシンプルなので、アナログの文房具のように末永く愛用できそうな製品でもありますね。

  • MacOSにも対応したので、ようやくMacユーザーも購入を検討できるようになりました

クアデルノは電子ペーパーに、付属の静電容量ペンで書き込む、ノート機能に特化したデバイスです。「動画とか見られないんでしょ」「通信機能は内蔵じゃないのか」といった否定的な意見もあるでしょう。しかし、なんでもできるスマホやタブレットとは違って、引き算的な発想の製品であり、それだけ書くための専用機としてのメリットはあるわけです。むちゃくちゃ軽量だし電池持つし。

そういう意味では、やはり比較すべきは紙のノートとペンです。書き心地は個人的な好みが大きいですし、思いついたときにパッと書けるか、ペンのキャップを外してノートやメモパッドの表紙をめくるのと、クアデルノの電源を入れて起動するまでのスピード、どちらが早いかみたいな違いが重要になるはずです。もちろん、PDFのファイルを大量に持ち運べるメリットは紙にはないので、紙のノートと併用する人だっているでしょう。

紙のノートに加えてサブノートが必要な人や、起動スピードは不要だけどとにかく量を多く書く人なんかに向いていると思います。

大量の書類を必要とするようなビジネスでは、法人の需要も高そうです。すでに航空会社では、フライトマニュアルなどをタブレットに収納してパイロットに配布しています。そんな用途からじわじわ普及するような気もしますね。