ラクーンコマースが運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」は7月10日、会員小売店を含む事業者を対象に、キャッシュレス決済の導入に関するインターネット調査を実施し、その結果を公開した。

  • 回答のあった事業者の7割超がキャッシュレス決済を導入済み(出典:ラクーンコマースWebサイト)

    回答のあった事業者の7割超がキャッシュレス決済を導入済み(出典:ラクーンコマースWebサイト)

この調査は2019年6月10日~6月20日、全国47都道府県の事業者を対象にインターネットを介してアンケート調査を行ったもの。有効回答数は526名。

現在、キャッシュレス決済を導入しているかどうかについての質問には、73%がキャッシュレス決済を導入しており、導入数が最も多い決済方式はクレジットカード(87%)、次いでQRコード決済(69%)という高い水準となった。また、電子マネーは36%という結果となった。

次に、キャッシュレス決済が売上全体の何割を占めるか質問したところ、「10%未満」という回答が最多となた。なお、地域格差は特に見られず、全国的に売上への影響はあまり大きくないということだ。

また、キャッシュレス決済を導入して感じが効果について訊ねたところ、1位が「特に感じていない」(56%)となった。これは、キャッシュレス決済による売上の金額がそこまで大きくないことや、導入したものの利用者がまだ少ない状況のためであると言えるだろう。

2位が「販売の機会損失が減った」(30%)、3位が「客単価が上がった」(19%)となり、売上比率は低くても複数の効果を実感している事業者もいるため、今後利用者が増えることで、さらなる効果が期待できそうだ。

  • 導入数1位はクレジットカード、2位はQRコード決済(出典:ラクーンコマースWebサイト)

    導入数1位はクレジットカード、2位はQRコード決済(出典:ラクーンコマースWebサイト)

一方、キャッシュレス決済を導入しない理由については、「必要ない」(31%)、「決済手数料が高いから」(28%)、「客からのニーズがないから」(26%)という結果になった。他には、「決済手数料が高い」「初期導入コストがかかる」「手続きが煩雑」などが理由としてあがっている。

また、キャッシュレス決済に関して「手数料を支払うことで利益が減少するので歓迎していない」「売上金の入金サイクルによっては現金化が遅れるため資金繰りが苦しくなるのではないか」など不安視する声も多く挙がっていたという。

また、ポイント還元に関しては「購買につながると期待している」との声がある一方で、「仕組みが理解できていない」「レジで混乱が起こりそう」といった回答もあった。