ということで、AMDの第3世代RyzenとNAVIベースのRadeon RX 5700シリーズについてテストする第2弾(こちらから先にお読みになった方は申し訳ありません。第3世代Ryzenの原稿を【CPU編】として先に脱稿したので)は、Radeon RX 5700/5700XTのレビューである。

こちらはこちらで、7月2日にNVIDIAがRTX Superシリーズを投入し、これに対抗して7月6日に急遽価格改定が発表されるなど、直前まで色々バタついているのだが、まぁマーケットの活性化という観点では悪い事ではないのかもしれない。

Radeon RX 5700シリーズの概要は既にこちらの記事でご紹介している。こちらも内部開設を含む【Deep Dive編】の記事はまだなのだが、今回は時間の関係もあり、CPU編同様に性能評価だけを取り急ぎお届けする。今回はこれに加え、先に速報をお届けしたNVIDIAのRTX Superシリーズの詳細な性能評価も併せてレポートしたい。

◆評価機器

RTX Superシリーズについては速報レビューの記事の方でご紹介したので割愛し、Radeon RX 5700シリーズの方だけご紹介する。

表1が今回発表される2製品(50th Anniversaly Editionを含めると3製品)のスペックをまとめたものである。コアそのものは全てNAVI 10で、メモリはGDDR6の14Gbps品を使う256bit幅であり、違いはCU数と動作周波数のみ、ということになっている。

■表1
Radeon RX 5700 Radeon RX 5700 XT Radeon RX 5700 XT 50th Anniversary Edition"
CU数 36 40
SP数 2304 2560
Texture Unit数 256 256
ROP数 64 64
Base Clock(MHz) 1465 1605 1680
Game Clock(MHz) 1625 1755 1830
Boost Clock(MHz) 1725 1905 1980
Memory Bus 256bit
Memory Speed 14Gbps
Board Power(W) 180 225 未公開
推奨小売(USD) $379→$349 $449→$399 $499→$449
推奨小売価格(JPY) \45,900~ \51,300~

ハイエンド側のRadeon RX 5700 XT(Photo01~08)はフルカバード構成になっているためもあって、それなりに重量がある。これに対してメイン向けのRadeon RX 5700(Photo09~16)はまぁ低コスト向けということで色々省かれてはいるが、それでも全体としてはあまりチープな感じはしない。

  • Photo01: パッケージはNVIDIAに似た、上下分割のもの。

  • Photo02: "BEND THE RULES"に意気込みは感じるのだが。

  • Photo03: そういえば発表会でRadeon RX 5700を手に持ったLisa Su CEOの写真(例えばこれ)を見て「ビデオカードを握りつぶすCEOの握力スゲエ」という感想が筆者のTLで流れたのだが、まぁ確かにそう見えない事もない。

  • Photo04: 裏面もフルカバード。ちなみに寸法は270mm×95mm×39mm、重量は1106.0g(いずれも実測値)であった。

  • Photo05: 出力はDisplayPort×3、HDMI×1。

  • Photo06: 補助電源は8pin+6pinの構成。

  • Photo07: 機能的には関係ないのだろうが、この後端のシュラウドの造形が、いかにも吸気ポートを構成している感じで非常に美しい。わずかにスラントしてるあたりも、デザイン的にはかなりポイントだと思う。

  • Photo08: GPU-Zではまだ正式対応していないためか動作周波数がちゃんと取れないが、2560SPという数字は取れている。

  • Photo09: こちらは上下分割ではなく、ただの外箱。

  • Photo10: 内箱にクッションに覆われて、Radeon RX 5700が鎮座する。

  • Photo11: シンプルではあるが、ファンの周囲の造形などはそれなりに手間が掛かっている印象。ちなみに寸法は265mm×95mm×35mmで、重量は1022.8g(いずれも実測値)であった。基板そのものはRadeon RX 5700と一緒で、後端のシュラウドと背面カバーが寸法と重量の差になっていると思われる。

  • Photo12: 背面はカバーなし。GPU直下のパスコンの山が凄い。ただVRM周りは若干空きパターンがあるのは、RX 5700 XTほど動作周波数が高くないためだろうか?

  • Photo13: 出力はこちらも同じくDisplayPort×3、HDMI×1。

  • Photo14: 補助電源は8pin+6pin。それはいいのだが、後端の処理が実に色気がない。いや機能的には問題ないのだろうが。

  • Photo15: GPUのそばのアップ。基板表面にはGDDR6チップが廃されている訳だが、裏面はこんな感じ。発表会の際に「今回のRadeon RX 5700シリーズは8GBモデルしかない」と言っていたが、確かに裏面にもGDDR6チップを配することは全く考えていない基板であることが確認できた。

  • Photo16: なぜかシェーダーの数が2048(32CU)と表示されている。

その他のテスト環境は表2の通り。NVIDIAのRTX SuperシリーズのレビューではIntelのZ390プラットフォームを利用したが、RADEON RX 5700シリーズのPCI Express 4.0の性能が検証できないので、(CPU編の記事でも書いたが)Ryzen 9 3900X+X570チップセットの環境とし、メモリはDDR4-3200のフル駆動で利用している。

■表2
CPU Ryzen 9 3900X
M/B ASUS ROG CROSSHAIR VIII HERO(Wi-Fi)
BIOS 0066
Memory CFD W4U3200CM-16G
(DDR4-3200 CL22 16GB×2)
Graphics NVIDIA GeForce RTX 2060 Reference
ASUS TURBO-RTX2070-8G
NVIDIA GeForce RTX 2060 SUPER Reference
NVIDIA GeForce RTX 2070 SUPER Reference
AMD Radeon RX 5700 Reference
AMD Radeon RX 5700 XT Reference
Driver GeForce Driver 430.86 DCH WHQL GeForce Driver 431.1561476336.16 DCH 19.30.01.06-B5-Adrenalin-19.7.1-June27
Storage Intel SSD 600p 512GB(M.2/PCIe 3.0 x4) (Boot)
WD WD20EARS 2TB(SATA 3.0)(Data)
OS Windows 10 Pro 日本語版 Version 1903 Build 18362.175

さて、それはいいのだがちょっと困ったことが一つ。従来解像度の設定は

2K :1920×1080pixel(Full HD)
2.5K :2560×1440pixel(WQHD)
3K :3200×1800pixel
4K :3840×2160pixel(UHD)

の4つを利用しているのだが、

を用いているのだが、今回この3Kにあたる3200×1800pixelの設定が出来なくなってしまった(Photo17,18)。実は同様の現象は過去にもあり、この際にはドライバのUpdateで解決したのだが、今回はβ版のドライバしかない。そんな訳で、アプリケーション側で解像度を変更できるもの(Middle-earth:Shadow of War)を除き、今回は3Kは抜きでのテスト結果をご紹介する(*1)。

  • Photo17: 2K/2.5K/4Kは標準で用意されているのだが、なぜか3Kはラインナップされていないので、カスタム解像度で作成する必要がある。ちなみにNVIDIAのGeForce Driverでも同様。

  • Photo18: さて何が悪いやら。ちなみにこちらの記事でRadeon RX 570(Radeon Software Adrenalin 2019 19.5.1)を使った時は問題なくこれで作成できた。

なお、以下のグラフでの表記は

RTX 2060 :NVIDIA GeForce RTX 2060 Reference
2060 Super :NVIDIA GeForce RTX 2060 Super Reference
RTX 2070 :ASUS TURBO-RTX2070-8G
2070 Super :NVIDIA GeForce RTX 2070 Super Reference
RX 5700 :Ryzen RX 5700 Reference
RX 5700 XT :Ryzen RX 5700 XT Reference

としている。

(*1) UNIGINEのSuperPositionもカスタム解像度の設定が可能なのだが、こちらはやってみたら縦横比がおかしな表示になってしまったので、あきらめた。