ということで、AMDの第3世代RyzenとNAVIベースのRadeon RX 5700シリーズについてテストする第2弾(こちらから先にお読みになった方は申し訳ありません。第3世代Ryzenの原稿を【CPU編】として先に脱稿したので)は、Radeon RX 5700/5700XTのレビューである。
>>【CPU編】の記事はこちら
「Ryzen 9 3900X」と「Ryzen 7 3700X」を試す - 第3世代Ryzen+NAVI徹底攻略
https://news.mynavi.jp/article/20190707-854576/
>>【Deep Dive編】の記事はこちら
Ryzen Deep Dive! 「Zen2」の内部構造を分析する - 第3世代Ryzen+NAVI徹底攻略
https://news.mynavi.jp/article/20190808-874103/
こちらはこちらで、7月2日にNVIDIAがRTX Superシリーズを投入し、これに対抗して7月6日に急遽価格改定が発表されるなど、直前まで色々バタついているのだが、まぁマーケットの活性化という観点では悪い事ではないのかもしれない。
Radeon RX 5700シリーズの概要は既にこちらの記事でご紹介している。こちらも内部開設を含む【Deep Dive編】の記事はまだなのだが、今回は時間の関係もあり、CPU編同様に性能評価だけを取り急ぎお届けする。今回はこれに加え、先に速報をお届けしたNVIDIAのRTX Superシリーズの詳細な性能評価も併せてレポートしたい。
◆評価機器
RTX Superシリーズについては速報レビューの記事の方でご紹介したので割愛し、Radeon RX 5700シリーズの方だけご紹介する。
表1が今回発表される2製品(50th Anniversaly Editionを含めると3製品)のスペックをまとめたものである。コアそのものは全てNAVI 10で、メモリはGDDR6の14Gbps品を使う256bit幅であり、違いはCU数と動作周波数のみ、ということになっている。
■表1 | |||
Radeon RX 5700 | Radeon RX 5700 XT | Radeon RX 5700 XT 50th Anniversary Edition" | |
---|---|---|---|
CU数 | 36 | 40 | |
SP数 | 2304 | 2560 | |
Texture Unit数 | 256 | 256 | |
ROP数 | 64 | 64 | |
Base Clock(MHz) | 1465 | 1605 | 1680 |
Game Clock(MHz) | 1625 | 1755 | 1830 |
Boost Clock(MHz) | 1725 | 1905 | 1980 |
Memory Bus | 256bit | ||
Memory Speed | 14Gbps | ||
Board Power(W) | 180 | 225 | 未公開 |
推奨小売(USD) | $379→$349 | $449→$399 | $499→$449 |
推奨小売価格(JPY) | \45,900~ | \51,300~ | ? |
ハイエンド側のRadeon RX 5700 XT(Photo01~08)はフルカバード構成になっているためもあって、それなりに重量がある。これに対してメイン向けのRadeon RX 5700(Photo09~16)はまぁ低コスト向けということで色々省かれてはいるが、それでも全体としてはあまりチープな感じはしない。
その他のテスト環境は表2の通り。NVIDIAのRTX SuperシリーズのレビューではIntelのZ390プラットフォームを利用したが、RADEON RX 5700シリーズのPCI Express 4.0の性能が検証できないので、(CPU編の記事でも書いたが)Ryzen 9 3900X+X570チップセットの環境とし、メモリはDDR4-3200のフル駆動で利用している。
■表2 | |||
CPU | Ryzen 9 3900X | ||
---|---|---|---|
M/B | ASUS ROG CROSSHAIR VIII HERO(Wi-Fi) BIOS 0066 |
||
Memory | CFD W4U3200CM-16G (DDR4-3200 CL22 16GB×2) |
||
Graphics | NVIDIA GeForce RTX 2060 Reference ASUS TURBO-RTX2070-8G |
NVIDIA GeForce RTX 2060 SUPER Reference NVIDIA GeForce RTX 2070 SUPER Reference |
AMD Radeon RX 5700 Reference AMD Radeon RX 5700 XT Reference |
Driver | GeForce Driver 430.86 DCH WHQL | GeForce Driver 431.1561476336.16 DCH | 19.30.01.06-B5-Adrenalin-19.7.1-June27 |
Storage | Intel SSD 600p 512GB(M.2/PCIe 3.0 x4) (Boot) WD WD20EARS 2TB(SATA 3.0)(Data) |
||
OS | Windows 10 Pro 日本語版 Version 1903 Build 18362.175 |
さて、それはいいのだがちょっと困ったことが一つ。従来解像度の設定は
2K :1920×1080pixel(Full HD)
2.5K :2560×1440pixel(WQHD)
3K :3200×1800pixel
4K :3840×2160pixel(UHD)
の4つを利用しているのだが、
を用いているのだが、今回この3Kにあたる3200×1800pixelの設定が出来なくなってしまった(Photo17,18)。実は同様の現象は過去にもあり、この際にはドライバのUpdateで解決したのだが、今回はβ版のドライバしかない。そんな訳で、アプリケーション側で解像度を変更できるもの(Middle-earth:Shadow of War)を除き、今回は3Kは抜きでのテスト結果をご紹介する(*1)。
なお、以下のグラフでの表記は
RTX 2060 :NVIDIA GeForce RTX 2060 Reference
2060 Super :NVIDIA GeForce RTX 2060 Super Reference
RTX 2070 :ASUS TURBO-RTX2070-8G
2070 Super :NVIDIA GeForce RTX 2070 Super Reference
RX 5700 :Ryzen RX 5700 Reference
RX 5700 XT :Ryzen RX 5700 XT Reference
としている。
(*1) UNIGINEのSuperPositionもカスタム解像度の設定が可能なのだが、こちらはやってみたら縦横比がおかしな表示になってしまったので、あきらめた。