バルミューダは7月3日、サーキュレーターの新モデル「GreenFan C2」(以下、C2)を発表しました。7月10日に発売します。バルミューダ独自のグリーンファン テクノロジーを搭載し、サーキュレーターでありながら、扇風機のように身体に風があたっても疲れにくい「自然な風」を楽しめます。空気清浄機能も備え、直販価格は22,600円(税別)になります。バルミューダが開催した発表会で、C2を体験してきました。

  • GreenFan C2の発表会にゲストとして登壇したTKOの木本武宏氏(写真左)と、バルミューダ 代表取締役社長の寺尾玄氏(写真右)

  • 会場に展示されていたGreenFan C2。比較的コンパクトで、シンプルなインテリアに馴染みやすいデザインです

バルミューダの代名詞「二重構造ファン」

GreenFanシリーズといえば、なんといっても独自の二重構造をした羽根「グリーンファンテクノロジー」を採用していることが特徴です。グリーンファンテクノロジーとは、ファンの外周と内周に異なる大きさや角度の羽根を設けることで、2種類の風を生み出す技術。性質の違う風同士をぶつけあい、風は広く拡散しながらゆっくり前方に押し出されます。身体を包み込むようにやさしく風があたるため、身体に風を受けても疲れにくくなっています。

  • GreenFan C2。サイズはW320×D230(最大320)×H340(最大382)mm、重さは3kgです。サーキュレーターとしての適用畳数は20畳

  • 羽根パーツは、簡単に取り外して掃除可能。外してみると、羽根の外周と内周で異なる構造になっているのがわかります

  • 風の強さは、本体下のボタンかリモコンで操作します。通常モード3段階のほか、さらに風量が強い「JET」モードも用意しました。JETモードは、15分後に自動で通常モードに切り替わります

コードレスにも対応

バルミューダは、二重構造の羽根を搭載したサーキュレーター「GreenFan Cirq」(以下、Cirq)を2011年に発売しています。今回、サーキュレータの新モデルC2が登場しましたが、Cirqも現行モデルとして販売を続けます。

バルミューダによると、両製品の違いはコンセプト。Cirqはパワー重視の製品で、純粋なサーキュレーターとしての利用を想定。一方のC2は、部屋の空気を循環させるためのサーキュレーターでありながら、身体に風を直接あてて涼をとる扇風機としても使えるといいます。

風量だけで比較すると、CirqのほうがC2より強力です。参考までに、C2で最強風量の「JETモード」は、Cirqの「風量2(4段階中)」より少し弱いそうです。

  • C3(写真右)とCirq(写真左)の比較。Cirqは羽根の直径が大きいため、本体サイズが大きく見えますが、重さは約2.3kgでC3よりも軽量。適用畳数は30畳です

  • 風量だけみると、サーキュレーター機能に特化したCirqのほうが強力

  • Cirqと比較して風量は劣るものの、実際にC2を使用すると、パワー不足は感じません。コンパクトなのに意外と強い風です。本体近くで風にあたっても、身体全体に風が均一にあたるような気持ちよさを感じます

やさしい風だけでなく、機能性の高さもC2の特徴です。一般的なサーキュレーターにはない機能として、活性炭フィルターによる脱臭機能を搭載。このほか、別売の「Battery&Dock」を装着することで、コードレス扇風機として持ち運んで使うこともできます。

脱臭機能はペットのいる家庭にもオススメ

C2は、長さ23cmと細長い筒形の本体にファンを格納することで、強力に空気を吸引して強い風を生み出せる「ダクトファン構造」を採用しています。このため、吸気口は本体背面にしかありません。C2は吸気口に独自の活性炭脱臭フィルターを組み込んでおり、室内空気を脱臭できるようになっています。

バルミューダは、空気清浄機「BALMUDA The Pure」を作っていることもあり、C2の脱臭フィルターは高性能。最大94.7%のニオイを除去可能だといいます。

フィルター交換の目安は約6カ月。フィルターサイズがコンパクトなため、交換用の脱臭フィルターは2,000円(税別)と、割と安価なのも魅力です。

  • 羽根を格納している本体は、筒形のダクトファン構造。吸気部分を背面だけに絞ることで、強力に空気を吸引するといいます

  • 本体背面には、活性炭脱臭フィルターを搭載。フィルターは片手で取り外したり、交換したりできます

  • C2の脱臭性能グラフ。ペット臭にも効果があるのは嬉しいところ

コードレス扇風機としても使える

別売アクセサリ-「Battery&Dock」を付けると、コードレスでも使えるのもうれしいところです。Battery&Dockは、蓄電できるバッテリーパックと、充電用ドックがセットになったアクセサリー。C2の底面にバッテリーパックを装着すれば、ドックの上にC2を乗せるだけで充電できます。持ち運びたいとき、ACアダプターのコードをいちいち抜き差しする必要がないのも便利です。

Battery&Dockの直販価格は9,800円(税別)。充電時間は約8時間で、満充電時は風量1で約22時間、風量3で約3.5時間の連続運転が可能です。

  • 別売アクセサリー「Battery&Dock」のバッテリーパックをC2底面に装着したところ。黒い部分がバッテリーパックになります

  • バッテリーパックを装着したら、丸いドックにC2を乗せるだけで充電開始。プラグをいちいち抜き差しする必要がありません

  • 本体上部にハンドルがあり、女性でも持ちやすい形状。コードレスなので、電源のない場所でも手軽に利用できて便利です

  • コードレスで持ち運べるだけでなく、脱臭機能も搭載しているため、部屋干しの補助としても使いやすくなっています

人気芸人・TKO木本氏との関係

ところで、今回の発表会ではお笑いコンビ「TKO」の木本武宏氏もゲストとして登壇し、バルミューダ 代表取締役社長の寺尾玄氏とトークセッションを繰り広げました。寺尾氏によると、バルミューダ初の扇風機「GreenFan」の開発当時は、一般的に「高価格帯の扇風機」という概念がなかったため、営業に苦戦。「とにかく知名度をあげなくてはいけない」と思い立ち、2010年当時、家電芸人としてテレビで人気のあった木本氏を事務所の前で出待ちして、木本氏にノーアポでGreenFanの凄さをアピールしたといいます。

木本氏は、寺尾氏が猛烈な熱量でアピールするGreenFanの魅力にハマり、テレビ朝日系「アメトーーク!」にて、興奮気味にGreenFanを紹介しました。すると翌日から、爆発的にヒットを記録。GreenFanの人気に後押しされて、バルミューダは革新的なオーブントースターなど、扇風機以外の分野でも人気を獲得することとなります。

このエピソードをうけ、木本氏は「ずっと、バルミューダのGreenFanはボクが売ったと思ってた。ボクなんだボクなんだってずっと思ってたけど、(アピールすることは)格好悪いから我慢していたんです。一度だけ言わせてください。これ、ボクが売ったんです!!」とコメントし、会場を沸かせました。

  • 「(バルミューダが会社として急成長したため)約10年前に会ったとき、名刺交換していなくて後悔していた」とコメントする木本氏。今日はしっかり名刺を交換するとはにかんでいました