NEC、ユーザデータ活用基盤ソフトを強化- Webブラウザで生体認証が可能に

日本電気(NEC)は7月1日、モバイルサービスの本人確認に生体認証を利用できるユーザデータ活用基盤ソフトウェア「NC7000-3A」を強化し、販売を開始することを発表した。

• NC7000-3Aの強化ポイント

「NC7000-3A」は、Webサービスで必要となるIDの管理・認証機能やIDに紐づくユーザデータを、パートナー事業者などに提供する機能を持つソフトウェア。

今回の強化では、オンライン認証の国際標準規格を推進する「FIDO(ファイド)アライアンス」が定める「FIDO2」に対応する。これにより、従来から実現していたモバイルアプリ利用時の生体認証ログイン(FIDO UAF対応)に加え、利用者がWebサイトにログインする際に、対応デバイスにて生体認証が利用できるという。

USB/NFC/Bluetoothの通信規格に対応し、外付け認証デバイス(セキュリティキー)でログインできるほか、Android OSとiOSのアプリでは指紋・顔に加えて声認証にも対応し、ユーザーが自由に選択・組み合わせ可能なマルチモーダル認証を実現するという。

これらにより、ID・パスワード認証の課題であるなりすましの防止や入力の手間を削減し、高いセキュリティと利便性をWebサービスでも実現し、ECサイトやオンラインバンキング、自治体などが提供するWebサービス利用時に、パスワードレス認証が可能となるという。

また、新たな認証手段として、声から話者固有の特徴を抽出し個人を特定する声認証(固定フレーズのみ)に対応したクライアントSDKも販売する。FIDO2対応のサーバソフトウェアは7月より、声認証対応のクライアントSDKは8月より販売開始を予定しているということだ。