VESA (Video Electronics Standards Association)は6月26日 (米国時間)、映像・オーディオのデジタルインターフェイス規格DisplayPortの新版「DisplayPort 2.0」(以下DP 2.0)を発表した。DP 1.4aの3倍の最大帯域幅を実現。8K解像度やHDR、マルチディスプレイ構成、AR/VRを見据えた規格になっている。

DP 2.0は、DisplayPortコネクタとUSB Type-Cコネクタ (DisplayPort Alt Modeを通じてDisplayPortのオーディオ/ビデオ信号を送信)に対応、従来のDisplayPortとの後方互換性が維持されており、また圧縮規格「Display Stream Compression (DSC)」のサポートやHDRメタデータ転送などDP 1.4aの主要機能が組み込まれている。

DP 2.0はリンクレートが最大20Gbps/レーン、4リンク構成でリンク帯域幅が最大80Gbps。128b/132bのチャンネルコーディングで実効最大77.37Gbpsになる。リンクレートが最大8.1Gbps/レーン、8b/10bチャンネルコーディングで実効最大25.92GbpsのDP 1.4aのおよそ3倍である。

帯域幅の拡大によって、DP 2.0は8K解像度 (7680 x 4320)、60Hzの4:4:4映像をHDR-10対応を含めてサポートできる。またUSB-Cコネクタを通じて、映像性能を損なうことなく同時にSuperSpeedのUSBデータ転送を利用できる。VESAによると、DP 2.0規格を組み込んだ最初の製品は2020年後半に登場する。

  • DisplayPort 1.1からDisplayPort 2.0まで

    DisplayPortの最大データ帯域幅の変遷