日本IBMは5月9日、クラウド、コンテナ、オープンソースを活用した次世代デジタル銀行勘定系ソリューション「IBM Digital Core Systems for Banking」を発表した。これにより、顧客のデジタル変革を加速化させるとともに、銀行業の発展に貢献していくことを目指す。

モバイルバンキングやキャッシュレス決済の進化など、銀行業の環境が急激に変化する中で、マーケットニーズをいち早くとらえ、スピーディーかつ適切にサービス対応することが一層求められているという。

IBM Digital Core Systems for Bankingは、日本IBMおよびIBMがこれまで長期にわたり国内外の銀行システムを構築してきた実績、新しいテクノロジーを開発・活用してきた能力、オープンソースへの継続的なコミットメントを結集することでこれらの課題を解決するとしている。

同ソリューションは、昨年8月に発表した銀行業のデジタル変革のロードマップ「次世代金融サービスアーキテクチャー」の主要要素の1つとして、クラウド対応した銀行勘定系システムを実現するソリューション。プライベートクラウドやマルチクラウド上で勘定系システムを稼働させることで、運用コストの削減やシステム拡張性の向上を目指す。

また、業務アプリケーションのモダナイゼーションを進めるとともに、オープンソースの活用により最新技術を柔軟に取り入れていくことで、利用者にとって魅力的な金融サービスを迅速かつ安価に提供することができるという。

同ソリューションを適用することで、24時間365日対応、顧客体験の向上、スケーラビリティ向上、サービス開発期間の短縮、コスト構造の最適化などが可能となる。今後、各顧客の優先課題や既存システム構成に応じて最適な導入アプローチを提案するという。その第1弾としてネットバンキング、モバイルバンキング向けから提供を開始し、順次対象を拡大していく考えだ。