4月23日、NVIDIAのデスクトップPC向けGPU「GeForce GTX 1650」を搭載したグラフィックスカードの販売が開始となった。先行して投入されたGeForce GTX 1660 Ti/1660搭載製品と同様にいずれもオリジナルクーラーを採用。ショート基板モデルも多くラインナップするが、補助電源なしモデルも用意される。店頭予想価格は税込で2万円~2万円台前半となっている。

「GeForce GTX 1650」は、TuringアーキテクチャをベースとしたGPU。浮動小数点演算と整数演算の同時実行や、Variable Rate Shading(VRS)、L1キャッシュと共有メモリを統合したユニファイドキャッシュなど、Turingの特徴を備えるが、CUDAコアやグラフィックスメモリを抑え、エントリーやカジュアルゲーマー向けの製品となっている。先行するほかのGeForce GTX 16シリーズ製品とのスペック比較は以下の通り。

製品名 GTX 1660 Ti GTX 1660 GTX 1650
CUDAコア 1,536 1,408 896
SM 24 22 14
ベースクロック 1,500MHz 1,530MHz 1,485MHz
ブーストクロック 1,770MHz 1,785MHz 1,665MHz
メモリ 6GB GDDR6 6GB GDDR6 4GB GDDR5
メモリインタフェース 192bit 192bit 128bit
メモリ帯域幅 288GB/s 192.1GB/s 128GB/s
TDP 120W 120W 75W

ASUS

ASUSは「DUAL-GTX1650-O4G」「PH-GTX1650-O4G」の2モデルを用意。店頭予想価格は、「DUAL-GTX1650-O4G」が税込25,000円前後、「PH-GTX1650-O4G」が税込22,000円前後。

  • DUAL-GTX1650-O4G

  • PH-GTX1650-O4G

どちらもオーバークロック仕様の製品だが、補助電源は不要。DUAL-GTX1650-O4Gは2連ファンのオリジナルクーラー、PH-GTX1650-O4Gはシングルファン搭載のショート基板モデルで、IP5X対応の防塵ファンによって、ほこりがたまりがちな環境にあっても性能劣化なく使用できるという。

「DUAL-GTX1650-O4G」の主な仕様は、ベースクロックが1,485MHz (OCモード時1,485MHz)、ブーストクロックが1,725MHz (OCモード時 1,755MHz)、メモリが128bit接続の4GB GDDR5、メモリスピードが8Gbps。画面出力インタフェースがHDMI 2.0×1、DisplayPort 1.4×1、DVI-D×1。

「PH-GTX1650-O4G」の主な仕様は、ベースクロックが1,485MHz (OCモード時1,485MHz)、ブーストクロックが1,680MHz (OCモード時 1,710MHz)、メモリが128bit接続の4GB GDDR5、メモリスピードが8Gbps。画面出力インタフェースがHDMI 2.0×1、DisplayPort 1.4×1、DVI-D×1。

GIGABYTE

GIGABYTEは2連ファンクーラー搭載の「GV-N1650OC-4GD」と、170㎜のショート基板モデル「GV-N1650IXOC-4GD」をラインナップ。店頭予想価格は、「GV-N1650OC-4GD」が税別19,800円前後、「GV-N1650IXOC-4GD」が税別20,300円前後。

  • GV-N1650OC-4GD

「GV-N1650OC-4GD」は、左右のファンの回転方向を反対にするオルタネイトスピニングファンを備え、高い冷却性能を備える。また、GPUが低負荷のときにファンの動作を停止する「3D Active Fan」機能を搭載した。

主な仕様は、動作クロックが最大1,710MHz、メモリが128bit接続の4GB GDDR5、メモリスピードが8Gbps。画面出力インタフェースがHDMI×2、DisplayPort×1。

  • GV-N1650IXOC-4GD

「GV-N1650IXOC-4GD」は、PCケース内のエアフローやケーブルの取り回しなどの改善、小型ゲームPCへの増設に好適という。主な仕様は、動作クロックが最大1,680MHz、メモリが128bit接続の4GB GDDR5、メモリスピードが8Gbps。画面出力インタフェースがHDMI×2、DisplayPort×1。

玄人志向

玄人志向は「GF-GTX1650-E4GB/OC/DF」を搭載。店頭予想価格は、今回まとめた製品の中でも最も安価な税別18,980円前後となっている。2スロットサイズのオリジナルクーラーは2連ファンを搭載する。補助電源レスで旧世代PCからのアップデートにも活用できる。

  • GF-GTX1650-E4GB/OC/DF

主な仕様は、動作クロックが最大1,680MHz、メモリが128bit接続の4GB GDDR5、メモリスピードが8Gbps。画面出力インタフェースがHDMI×1、DisplayPort×1、DVI-D×1。

MSI

MSIは「GeForce GTX 1650 GAMING X 4G」と「GeForce GTX 1650 AERO ITX 4G OC」を投入。店頭予想価格は「GeForce GTX 1650 GAMING X 4G」が税別23,800円、「GeForce GTX 1650 AERO ITX 4G OC」が税別19,800円。

  • GeForce GTX 1650 GAMING X 4G

「GeForce GTX 1650 GAMING X 4G」は、独自のTWIN FROZR 7クーラーを搭載。従来型ファンブレードと分散型ファンブレードを組み合わせたトルクスファン3.0によりで、GPUチップと電源回路を冷却する。

主な仕様は、動作クロックが最大1,860MHz、メモリが128bit接続の4GB GDDR5、メモリスピードが8Gbps。補助電源は6ピン×1、画面出力インタフェースがHDMI×1、DisplayPort×2。

  • GeForce GTX 1650 AERO ITX 4G OC

「GeForce GTX 1650 AERO ITX 4G OC」はショート基板モデル。高い耐久性と安定性を備えたアルミ固体コンデンサを採用した電源回路を組み合わせることで安定したオーバークロック動作を可能としながら、補助電源レスとなっている。

主な仕様は、動作クロックが最大1,740MHz、メモリが128bit接続の4GB GDDR5、メモリスピードが8Gbps。補助電源はなし、画面出力インタフェースがHDMI×1、DisplayPort×1、DVI-D×1。

ZOTAC

ZOTACは全長151㎜のコンパクトモデル「ZOTAC GAMING GeForce GTX 1650 OC」を販売する。店頭予想価格は税別19,800円前後。

  • ZOTAC GAMING GeForce GTX 1650 OC

ブレードに複数の溝加工を施した90mmファンを搭載するほか、放射状のヒートシンク、GPUに密着するヒートシンクブロックを装備することで、高い冷却効率を実現した。

主な仕様は、動作クロックが最大1,695MHz、メモリが128bit接続の4GB GDDR5、メモリスピードが8Gbps。補助電源はなし、画面出力インタフェースがHDMI×1、DisplayPort×1、DVI-D×1。