Samsungは4月23日、折りたたみスマートフォン「Galaxy Fold」の発売延期を発表した。発売前に配布したレビュー用の端末の画面が破損したというレビュワーからの報告が続いたためで、フィードバックを精査し、トラブルの内容について詳しくテストする。新しい発売日は数週間中に発表する予定。

  • Galaxy Fold

    「Galaxy Fold」

Galaxy Foldは、今年話題の折りたたみスマートフォンの中でも特に注目されている製品だ。内側に折り曲げられる「Dynamic AMOLED Infinity Flex Display」を用いたメインディスプレイ、外側に4.6インチのカバーディスプレイを装備。二つ折りにした状態では4.6インチのコンパクトなスマートフォン、開いた状態では7.3インチの小型タブレットサイズで使用できる。

  • 2月の発表イベントから

    2月の発表イベントではモバイルの「全く新しいカテゴリー」とアピール

Samsungは4月26日の発売 (韓国、米国)に備えて、1週間ほど前から報道関係者、著名なブロガーやユーチューバーなどにレビュー機を配布していた。レビューの多くは良好で、コンパクトな画面から大きな画面にスムースに切り替わる滑らかな2-in-1体験が高く評価された。その一方で、内側の折り曲げられるディスプレイが破損したという複数のレポートが公表され、ディスプレイの耐久性や折り曲げられるフォームファクタの議論も広がっていた。

現時点でメインディスプレイの破損には3つのパターンが報告されている。

1つは、メインディスプレイの表面に貼られている保護レイヤーを保護フィルムと間違えて剥がしてしまって、むき出しになったディスプレイが破損する。使い方の誤りだが、注意書きが徹底されていなかったため、何人ものレビュワーが保護レイヤーを剥がしてしまった。

2つめは、ヒンジのすき間から入りこんだ小さな異物が開閉の際などにディスプレイを圧迫してディスプレイが破損する。

3つめは(1)と(2)に該当しないケースだ。保護レイヤーを剥がさず、異物が侵入した跡も見当たらないのにディスプレイが正常に表示しなくなったというレポートも一部にある。(3)の場合はディスプレイの耐久性が問われることになるが、発売延期の声明において、Samsungは「これまで報告のあった端末を調べた初期の調査において、ヒンジの上部および下部にあるすき間がトラブルの原因になっている可能性が明らかになっています」としている。開発段階でも、小さな異物がディスプレイのパフォーマンスに影響した例があったという。