三井住友海上火災保険は6日、判例など過去データのケースをAIで分析することで保険金支払者の自動車事故サポート対応を高度化するシステムを構築、運用を開始したことを発表した。

過去の判例の一部は日本の裁判所の公式ページなどでも閲覧できるが、膨大な資料を読み解くことは非常に難しい。システムでは保険支払い担当者が、文章で一定の状況を文章で検索するとあらかじめ機械学習した数千件の裁判例から回答候補を一覧表示するというもの。事故状況、責任割合、ケガの症状など自動車事故のケースの検索がさらなる回答精度向上へと結びつき、顧客に対しては、根拠に基づく説明をスムーズに行えるため、スピードや安心感も加わる。

また、同システムとドライブレコーダー画像を連動することで過失割合を導き出す枠組みも検討していることを同社は明かしており、今後も先進デジタル技術を活用した品質向上に努めるとしている。

  • システムの概要(同社資料より)

    システムの概要(同社資料より)