とにかく速く充電できるモバイルバッテリーを購入したい、ということでしょうか? 大きさや容量、モバイルバッテリー自体の充電速度など選択基準はいろいろありますが、iPhoneを充電する速度を最重視するということであれば、「USB PD対応」製品を選びましょう。

USB PD(USB Power Delivery)は、USBを利用した電源供給に関する規格です。規格上の最大出力は100W、iPhoneに付属のUSB ACアダプタは5W(5V/1A)ですから、約20倍ものパワーを備えていることになります。幅が広い川のほうが狭い川より時間あたりの水量が多いように、給電パワーの多い電源のほうが時間あたりの供給量を多くでき、iPhoneなど接続した機器をより高速に充電できるのです。

このUSB PDの能力を発揮させるためには、モバイルバッテリーやUSB ACアダプタなど給電側にくわえ、スマートフォンなどの充電対象機器と、両者をつなぐケーブル、これら3点すべてがUSB PDに対応していなければなりません。このうち1つでもUSB PD非対応の場合は、高速充電できないのです。

iPhoneシリーズでは2019年2月現在、iPhone 8/8 Plus/X/XS/XS Max/XRがUSB PDによる高速充電に対応しています。Appleの公式情報によれば、Apple USB-C-LightningケーブルとUSB-C電源アダプタ(18W/29W/30W/61W/87W、または互換性のある他社製品)を利用することで、30分で最大50%という速度でiPhoneを充電できるとのことです(リンク

ということは、USB PDの高速充電を実現したければ、18W以上の出力を持つUSB PD対応のモバイルバッテリーを選ぶと、"最速"に近い充電環境を入手できることになります。まずは、Apple USB-C-Lightningケーブルを用意するところから始めましょう。

  • 「Apple USB-C-Lightningケーブル」と「USB PD対応モバイルバッテリー」の組み合わせが最速です