慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(慶應SDM)と日本IBMは2月27日、慶應義塾体育会庭球部と連携し、テニスプレー時のデータ活用方法や指導メソッドの共同検討を開始すると発表した。

今回の取り組みは、国際テニス大会「Yokohama Keio Challenger International Tennis Tournament 2019」(主催:慶應義塾 事務局:慶應義塾体育会庭球部。以下、横浜慶應チャレンジャー)でのテニスのプレー内容に関するデータ(スタッツデータ)の蓄積から開始し、それ以降の慶應義塾体育会庭球部での試合や練習にも適用した上で、蓄積されたデータの活用方法と指導メソッドの共同検討を進めていく。

  • 取り組みの概要

    取り組みの概要

スポーツ分野におけるデータの活用が進み、従来の経験による指導だけではなく、データを分析して得られた結果に基づいた合理的な指導による選手の育成が重要になっていると同時に、メディアやファンに対してもデータを効果的に提供し、観戦体験価値やコンテンツ価値の向上に活用されるようになっているという。

今回、両者は横浜慶應チャレンジャーでのテニスのスタッツデータを活用するためのデータプラットフォームを構築し、データ蓄積を開始。蓄積したデータはスタッツデータとしてWEBサイトなどにより公開するほか、蓄積したデータを分析し、その活用方法や指導メソッドを共同検討する。

主な分担として、慶應SDMは慶應義塾体育会庭球部と連携し、横浜慶應チャレンジャーやそれ以降の試合や練習における選手のスタッツデータや画像データ収集の方法や活用方法を検討することに加え、日本IBMはデータを蓄積し活用するためのデータ活用基盤のプロトタイプをIBM Cloud上に構築。両者では、データの有効性や指導メソッドに活用するための方法などを共同で検討し、データ活用が指導メソッドの高度化を支援し、観戦体験価値やコンテンツ価値を向上させることを目指す。

なお、取り組みの共同検討の最初の成果は、日吉キャンパスの蝮谷テニスコートならびに横浜慶應チャレンジャーWEBサイトにて公開し、各試合のスタッツデータは準々決勝・準決勝・決勝(3月1日~3日)、各試合の画像データ分析結果は準決勝・決勝(3月2日~3日)を予定している。