PCゲームにおいて「音」も大切な情報源です。特にFPSでは、銃声や足音のした方向や位置、距離の把握が勝敗につながります。それだけにマウスやキーボードと並び、「ゲーミングヘッドセット」の存在も非常に重要です。

また、ボイスチャットをしながらゲームをプレイする場合、マイクの性能も重要です。ここでは、ゲーミングヘッドセットの特徴や選び方のポイント、そしておすすめのモデルを紹介します。

ゲーミングヘッドセットとは

ゲーミングヘッドセットとは、ゲーム向けにチューニングされたマイク付きヘッドホンです。銃声や足音といったゲーム内の音が聞こえやすいように調整されていることが多いほか、音がする方向が聞き分けやすくなっているものもあります。

  • 銃声や足音の方向や大きさがゲームの勝敗を分けることがあるだけに、ゲーミングヘッドセットは重要なアイテムです

いまやチームプレイでかかせないボイスチャットでも、話している声が聞こえやすいように、マイクにノイズキャンセル機能を搭載するなど、通話の品質も重視しています。

  • イヤーカップやインラインコントローラを備え、音量の調整やマイクのオン/オフをサッと切り替えられるのも特徴です

蒸れにくく、圧迫感を軽減する素材をイヤークッションに用いるなど、長時間のゲームプレイでも疲れにくい設計を採用する製品もあります。ただし、頭や耳の形は人それぞれなので、可能であればゲーミングデバイスを展示しているお店で試着してみるといいでしょう。

また、ゲーミングヘッドセットの中には、PCだけではなく、PlayStation 4やNintendo Switchといった家庭用ゲーム機にも対応している製品もあります。家庭用ゲーム機でもヘッドセットを使ってプレイしたいと考えているなら対応状況をチェックしておくとよいでしょう

  • PCだけではなく、家庭用ゲーム機にも対応したゲーミングヘッドセットが増えています

ゲーミングヘッドセットの選び方

音楽や映画は楽しめる?

せっかくヘッドセットを購入するなら、PCゲームだけでなく、音楽鑑賞や映画鑑賞でも使いたいと思うかもしれません。特に高価なハイエンド製品では、高音質で楽しめるのではと期待する人もいるでしょう。

しかし、必ずしもゲーミングヘッドセットで迫力のある音が楽しめるとは限りません。先に説明したように、ゲーミングヘッドセットは、ゲーム内の音を正確かつ、聞きやすく調整しています。

特に上位のゲーミングヘッドセットでは、スタジオで使われるモニターヘッドホンのような音質に近くなると筆者は感じています。

音楽や映画向けの製品は、迫力を増すために低音を強調することが多く、音作りとしては対照的です。もし、音楽鑑賞や映画鑑賞で使いたい場合は、そのあたりも考慮するといいでしょう。

接続方式はアナログとUSB、無線の3種類が主流

ゲーミングヘッドセットの接続方式は、主に3種類に分かれています。1つはアナログ方式です。現在は、マイクとヘッドホンが1つになった4極ミニプラグと、ヘッドホンとマイクが分かれた従来のミニプラグ(3極)の2種類が中心となっています。

多くの場合、変換用のケーブルが用意されていますので、挿し込む側の機器がどちらに対応していても大丈夫です。

  • 高機能なサウンドボードや高級なDACなどに接続できるなど、アナログ接続は柔軟性の高さが魅力です

  • 4極ミニプラグの変換ケーブルを標準付属しているゲーミングヘッドセットを選べば、接続に困ることありません

ちなみに4極ミニプラグはスマートフォン、PlayStation 4、Nintendo Switchなどで採用されています。PCでは主にノートPCで多く、デスクトップPCではヘッドホンとマイクが分かれた従来のタイプが採用されています。

続くUSB接続は、PCと手軽に接続できる方式です。デジタル接続であるためノイズに強いというメリットがあります。ただし、USBポートはほかの接続デバイスによるノイズをひろうケースがあります。

ゲーミングヘッドセットを接続するUSBポートの近くで、マウスやキーボードなどを接続しない方がベターです。また、USB接続の製品では、後述するバーチャルサラウンドに対応していることが多いのも特徴といえます。

  • USBタイプはPCとの接続が簡単にできます

USB接続のタイプには、USB接続だけに対応するものと、アナログをUSBに変換するユニットを付属することで実現する2つのタイプがあります。ゲーム機やスマートフォンでも使いたい人は、アナログでも使えるUSB変換ユニットのタイプを選ぶとよいでしょう。

  • USB接続だけというケースはそれほど多くなく、USBとアナログ両対応の製品が主流です。さまざまなデバイスに対応するので便利です

さて、無線タイプは専用のUSBワイヤレスアダプタもしくは、Bluetoothで接続する製品が多くあります。無線なので有線接続よりも遅延が発生するのが最大の弱点と言えますが、最近では低遅延化が進んでおり、実用性に問題がないものが増えています。

最大のメリットはケーブルがないので、操作時に邪魔なものが一切ないこと。また、ヘッドセットをしたまま、飲み物を取りに行ったりと、ちょっとした移動もできるのも便利です。

  • 無線タイプはケーブルがないのが最大のメリットです

一方、バッテリ駆動となるため定期的な充電が必要になることや、バッテリによって有線タイプよりも重量がある点はデメリットと言えるでしょう。

リアルサラウンドとバーチャルサラウンド

PCゲームの中には、Counter-Strike: Global Offensiveなどのように、サラウンドに対応したものがあります。こうしたゲームで効果を発揮するのが、サラウンド対応のゲーミングヘッドセットです。音の方角をよりリアルに表現できるので、ゲームの臨場感が増します。

  • サラウンドに対応したゲームでは、サウンド設定などでスピーカーの数などを設定できます

サラウンドの効果を最も生かせるのは、ヘッドホン内に複数のドライバ口径を内蔵し、リアルなサラウンド環境を構築した製品です。リアルな音が楽しめますが、重く、ケーブルも太くなりがちです。長時間のプレイでは負担になる可能性があります。

  • 複数のドライバ口径を内蔵する製品ならば、リアルなサラウンドを楽しめます

また、バーチャルサラウンドに対応した製品もあります。主にUSB接続のゲーミングヘッドセットに搭載されることが多い機能で、2つのドライバ口径(2ch)で仮想的にサラウンドを実現するというものです。

簡単に言えば、左右のドライバ口径で微妙な音ズレを発生させて、音の位置を再現します。あくまで仮想的なものなので、ゲームタイトルによって効果がわかりやすいものとそうでないものがあります。必要に応じてバーチャルサラウンドの有効、無効を切り換えることが重要になります。

  • バーチャルサラウンドは専用のソフト上で設定するものや、スイッチで切り換えできるものがあります

次からは、筆者が実際に使ったことがあるゲーミングヘッドセットからオススメのモデルを紹介します。

ゲーミングヘッドセットのオススメ製品【2019年版】

ロジクール G433 7.1サラウンド ゲーミング ヘッドセット

  • ロジクール G433 7.1サラウンド ゲーミング ヘッドセット

「ロジクール G433 7.1サラウンド ゲーミング ヘッドセット」は、USBとアナログのどちらの接続にも対応するロジクールの定番ゲーミングヘッドセットです。PC、家庭用ゲーム機、スマートフォンどれでも使えるのが便利で、PCで使用する際はバーチャル7.1chサラウンド機能が使用できます。

人気のモデルだけあって、音の方向や足音の変化も聞き取りやすいうえに、マイクの品質も高く、自然な音声でボイスチャットが楽しめます。

メッシュ素材のイヤーカップは蒸れにくく、長時間のプレイ向きですが、ロジクール製のヘッドセットは、締め付けがやや強いので、店頭で試着してから購入するのがオススメです。

  • ドライバ口径:40㎜
  • マイク:単一指向性
  • 接続方式:USB、アナログ(4極)
  • 重量:259g
  • 本体カラー:ブラック、レッド、ブルー
  • 実売価格:税別9,000円前後

SteeleSeries Arctis 5

  • SteeleSeries Arctis 5

「SteeleSeries Arctis 5」抜群の装着感が魅力的なゲーミングヘッドセットです。メガネをかけながら装着しても痛くならない柔らかな締め付けながら、しっかりと頭にホールドするため、安定して長時間ゲームをプレイできます。

老舗ゲーミングブランドの製品だけあり、銃声や足音も聞き取りやすく、離れた場所で鳴っている音も把握できます。マイクは感度がよく小声でも相手に伝わりやすいうえに、環境音が入りにくく優秀です。USB、アナログ両方の接続に対応しているのも便利です。

  • ドライバ口径:40㎜
  • マイク:双指向性
  • インタフェース:USB、アナログ(4極)
  • 重量:312g
  • 本体カラー:ブラック、ホワイト
  • 実売価格:税別12,000円前後

Sennheiser GAME ZERO

  • Sennheiser GAME ZERO

ゲーミングヘッドセットとしては、高価な部類に入りますが、世界中で根強い人気を誇るのが、ヘッドホンメーカーとして知られるSennheiser(ゼンハイザー)の「GAME ZERO」です。

オーディオメーカーが本気でゲーム向けにチューニングしただけあり、足音や銃声がクリアに聞こえ、左から右へと歩くような音も把握しやすくなっています。細かな音の聞こえやすさはトップクラスでしょう。FPSプレイヤーでの愛用者が多いのも納得というもの。

イヤーパッドは柔らかいので装着感はよいですが、レザー仕様なのでちょっと蒸れやすいのが難点です。マイクはノイズキャンセル機能があるため、声以外の環境音が入りにくくなっています。

  • ドライバ口径:
  • マイク:
  • インタフェース:アナログ(PC用:3極/スマホ用:4極)
  • 重量:312g
  • 本体カラー:ホワイト
  • 実売価格:税別26,000円前後

ASUS ROG Centurion (ROG 7.1)

  • ASUS ROG Centurion (ROG 7.1)

「ASUS ROG Centurion (ROG 7.1)」は、片方に5基ずつ、計10基のドライバを搭載しています。ヘッドホンながらリアルな7.1chサラウンドを実現しているのが最大の魅力です。その臨場感はバーチャルサラウンドとは別格で、銃声も足音の方角も非常に把握しやすく、音が鳴っている方向の分かりやすさはピカイチです。

ヘッドホンアンプも内蔵しており、ゲーミングヘッドセットとしては珍しく低音も効いた音が楽しめるため、音楽用としても優秀です。

その一方で、10基のドライバを搭載しているため、重量があり、長い時間装着していると疲れます。またケーブルが非常に太く、取り回ししにくいのもウイークポイントといえます。接続はUSBのみで、基本PC用です。

  • ドライバ口径:40㎜/40㎜/30㎜/30㎜/20㎜
  • マイク:単一指向性
  • インタフェース:USB
  • 重量:450g
  • 本体カラー:ブラック
  • 実売価格:税別29,000円前後

Razer Kraken Pro V2 Oval

  • Razer Kraken Pro V2 Oval

「Razer Kraken Pro V2 Oval」は、人気ゲーミングブランドであるRazerの定番ヘッドセット。プロゲーマーの中にも愛用者が多くいます。銃声や足元の音も聞き取りやすく、前後左右の位置も聞き分けられます。

マイクも声だけをしっかりと拾いながら、鼻息や環境音は入りにくい設計で、快適にボイスチャットを楽しめます。

装着感については締め付けが弱めで長時間のゲームプレイでも痛くなりにくいのがうれしいところ。音楽については低音から高音まで滑らかに出る印象で、ゲーミングヘッドセットとしては高いクオリティと言えます。

  • ドライバ口径:50㎜
  • マイク:単一指向性
  • インタフェース:アナログ(4極/3極のコードも付属)
  • 重量:322g
  • 本体カラー:グリーン、ホワイト、ブラック
  • 実売価格:税別11,000円前後