林:使い勝手はどうでした?

諸山:画面の見やすさ、キーボードの打ちやすさ、タッチパネルの感度、どれもとってもよかったです。実は女性も含めて、何人かの知り合いに手に持ってもらったり、少し触ってもらったりしました。

  • HP Spectre Folio 13

林:女性の知り合いなんているんですね。意外です。

諸山:うるさいなー。まず、男女問わず変わったものを見る好奇の目でしたが、女性の場合、見た目の上品さや、手で触れたときの触感はいずれも好評でしたね。滑って落とさなくなりそうだという声もありました。

林:そんなに違いますかね。

諸山:ツルツルの金属と比べたら、HP Spectre Folio 13の革は滑りにくいですよ。手に引っかかるイメージかな。膝の上に置いてキーボードを打っているときも、金属より滑らないと感じました。

ただ、女性はみんな重さを気にしていましたよ。最近は軽いノートPCが増えていますからね、約1.48kgは重く感じます。アクティブペンやACアダプタまで含めると、実測で約1.74kgです。

  • HP Spectre Folio 13

    本体の実測値は1,486g

  • HP Spectre Folio 13

    アクティブペンやACアダプターを含めると1,744g

諸山:1.74kgは、女性がバッグに入れて持ち歩くには重たいです。

林:手に持ってペン操作みたいな使い方も、長時間はちょっときつそうですね。

  • HP Spectre Folio 13

    女性が手に持ってペン操作するにはちょっと重い?

諸山:最大19時間のバッテリ駆動時間を実現しているので、大容量バッテリが一因になっているのだと思いますが、革だからという重さもあるのでしょうか。

林:どうでしょう。クロムなめしは、タンニンなめしより軽くなると聞きますよ。バッテリが筐体の70%を占めているそうなので、やっぱりそこが一番ではないでしょうか。

諸山:ちなみにペンホルダーは付け外しできるようになっていて、ユーザーが自分で好きな場所にくっつけられます。一応、目安の場所に凹みが付いているので、ほとんどの人はそこに装着すると思います。

  • HP Spectre Folio 13

    ディスプレイの正面から向かって右の背面にはペンホルダー用の凹みがあります

  • HP Spectre Folio 13

    ペンホルダーを貼り付けたところ。剥がすこともできます

諸山:あと、男女の意見で一番気になったのは、男性の場合、実際に触れてみても、本革を合成皮革かビニールじゃないかと疑う人がいたことです。女性には、本革であることを疑う人はいませんでした。

林:最近の合成皮革はぱっと見ただけでは分からないものも多いですが、女性はしっかり見抜くんですね。

諸山:たまたまかもしれませんが、私のリサーチした範囲ではそうでした。

そういえば、お手入れをとても気にした女性がいました。HP Spectre Folio 13はあまりお手入れしなくても大丈夫で、汚れたときは早めに乾いた布で拭き取るってことだと思うのですが、もっとやるべきことがあるのかな……。

林:どうでしょう……。汚れたら汚れたで、それを味にしていけるのも革のよさですよね。汚れ方にもよりますけど。

諸山:そういう意味では、もっと違う種類の革を使ったラインナップもあると面白そうです。私なんか、あえて重くて固い皮のPCにして、ズシッと音を立てながら持ち歩いてみたいです。

林:そんな人、ほかにはいないんじゃないでしょうか。でも、ワニ革や蛇革は見た目のインパクトもありますね。

諸山:経年変化(エイジング)を楽しみたいユーザーもいると思います。

林:HP Spectre Folio 13は、ワイン色(Bordeaux Burgundy)を新たに追加するほか、4Kディスプレイも選択できるようになるようです。

諸山:あと重要なポイントとして、これなら雪山で遭難したときも、ゆでれば飢えをしのげますね。

林:食べるんですか。

諸山:美味しさを語れるパソコンってことです。色んな革を使ったラインナップが出てくれば、食べ比べもできるかもしれませんよ。

林:いいですね~。その企画は通りますよ。諸山さんが雪山でパソコンの食べ比べに挑戦。

諸山:ごめんなさい。調子に乗りました。忘れてください。

林:念のため、本革のなめしには薬品を使っています。革の一体化には接着剤を使っていますし、金属もたくさん使われています。試しに食べてみようなんて、くれぐれも考えないでくださいね。

諸山:はい(笑)。

著者プロフィール
諸山泰三(もろやまたいぞう)

諸山泰三

PC雑誌の編集者としてキャリアをスタートし、家電流通専門誌の編集や家電のフリーペーパーの編集長を経験。現在はPCやIT系から家電の記事まで幅広くカバーするフリーランスのライター兼編集者として東奔西走する。地元である豊島区大塚近辺でローカルメディアの活動にも関わり出した。好きなお酒にドクターストップが掛かり、血圧を下げるべく、体質改善に努める日々を送る。