Intelは1月7日(米国時間)、CES 2019に合わせて開催したプレスカンファレンスにて、同社の次世代CPU「Ice Lake」(開発コード名)を搭載したデバイスが、2019年のホリデーシーズンに登場すると明かした。

  • Ice Lakeを手にするIntel クライアントコンピューティンググループのシニアバイスプレジデント グレゴリーブライアント氏

Ice Lakeは10nmプロセスで量産されるCPUで、同社が「Sunny Cove」と呼ぶ新たなマイクロアーキテクチャを採用し、IPCを向上させた。また、内蔵グラフィックスが11世代に進化。Execution unitが増加し、1TFLOPを超えるパフォーマンスを実現するという。

  • Ice Lakeの特徴

  • ゲーミングのデモ。内蔵グラフィックスでもハイパフォーマンスにゲームがプレイできるとしてる

このほか、Thunderbolt 3コントローラの統合や、Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)をサポートする。ソフトウェア面でもAIワークロード向け命令セットを追加するとしている。

  • AI性能のデモ。左が第8世代Core搭載のノートPC、右がIce Lake搭載PC。数百枚の写真から水に関連する写真を認識して表示するというもの。Ice Lake搭載PCの方が高速に処理している

Intelは「今後数カ月のうち」にIce Lakeの量産を開始し、2019年のホリデーシーズン(年末)にいくつかPCメーカーから搭載デバイスが提供されるとしている。

3Dパッケージ技術「Foveros」採用のSoC「Lakefield」

また、Intelは3Dパッケージ技術「Foveros」を採用したSoC「Lakefield」(開発コード名)を実装した基板も公開した。Foverosは、CPUやGPUといったロジック回路を3次元に積層する技術。異なるプロセスで製造されたロジックも積層できる。

  • Lakefieldを使ったリファレンスボードを示すブライアント氏。ボード自体が非常に小さく、小型・薄型フォームファクタの製品に好適という

Lakefieldでは、AtomベースのSoCの上に、10nmプロセスで製造したSunny Coveのコアとチップセットを積層、さらにDRAMを重ねている。パッケージサイズは12㎜×12㎜と小型で、マザーボード全体の実装面積を削減できるため、小型あるいは薄型のフォームファクタにおいてデザインの自由度が増すという。Lakefieldの量産は2019年内を予定する。