実際に書いてみると、E-Inkの電子ペーパーらしく、専用スタイラスペンを使って紙に近い書き味が得られます。富士通クライアントコンピューティングで電子ペーパー製品の企画を担当した石塚季氏も「ペン先の精度を高めるチューニングを入念に行ってきた」と語っています。細かい文字や図形の書き味は抜群です。

  • 新製品の企画に携わった富士通クライアントコンピューティングの石塚季氏が新製品発表会で電子ペーパーの特徴を語りました

メニューからペン先の太さを変えることができるのですが、電子ペーパーの性質上あまりベタ塗りには向いていません。イラストを本格的に描くのであればペンタブとパソコン、またはiPadのようなカラー表示に対応するタブレットとアプリの組み合わせの方がベターかもしれません。

  • スタイラスペンの先端にあるボタンを押しながら画面をなぞると“消しゴム”になります

指先でピンチイン・アウトできる

実は筆者はソニーが先に発売している電子ペーパー「DPT-RP1」を長らく使っているユーザーです。富士通が発売した新製品も同じE-Inkの技術をベースにして、筐体についても似通った部分が多くあります。その中で富士通ならではの特徴としては先ほどの「スケジュール」のフォルダに直接アクセスできるメニューを設けたほか、画面のピンチイン・アウトズームがメニューから選択しなくても、画面のタッチ操作で素速く行えるところなどが挙げられます。

  • ファイルを表示した状態で画面に直接触れてピンチインアウト操作ができます

外観も背面パネルがソニーの電子ペーパーはマット仕上げなのに対して、富士通の製品はグロッシーで明るいホワイトになっています。石塚氏は「ほかにもソフトウェアのチューニングを変えている」としています。そして今後はそのソフトウェアの作り込みをベースに、富士通の電子ペーパーとしてキャラクターを立たせていきたいと語っていました。

  • 左側が筆者所有のソニーのDPT-RP1。仕上げの質感が違います。ソニーの方がエッヂ時をシャープな形状に仕上げている印象です

本機に対応するアクセサリーとして発売される専用カバーも富士通とソニーの製品で違います。富士通の専用カバーはスタイラスペンがカバーを閉じた内側に収納できるほか、カバーの内側に名刺などを収納できるポケットがあります。合皮の外装も高級感があります。保証の対象外になると思いますが、きっとソニーの電子ペーパーもサイズは一緒なので使えるかもしれません。

  • 本機専用のバインダー型ケースが発売されます。外装もリッチな仕上げ

「『無限ノート』という新しい文具のカテゴリー」

18日に開催された新製品発表会には“おもちゃクリエイター”として活躍する株式会社うさぎの高橋晋平さんと、文具ソムリエールの菅未里さんも出席しました。

高橋さんは「ふだんのアイデア出しの時に“デジタルとアナログの間”ぐらいの感覚で使えるデジタルペーパーが自分にとって新しいクリエイティビティを切り開いてくれた。自分はメモ魔なので、今まで紙に書き留めていたテキストがデジタルペーパーで整理整頓しながら管理できるようになるのも嬉しい。これぞまさしく“無限ノート”という新しい文具のカテゴリー」と絶賛していました。

  • 発表会のゲストに登壇した高橋晋平さん

菅さんは「今まで持ち歩いていた紙資料をPDF化して、電子ペーパーで持ち歩けるようになるのがいい。ぜひチャレンジしてみたい」と期待を寄せていました。ステージ上で自身のバッグからA5版のP02を取り出して見せた菅さんは「この軽さに感動した。パネルの表面がマット仕上げなので、女性は特に冬にハンドクリームを塗ってデジタル機器に触ることも多いので、画面の汚れが目立たなくなるのがいい」とコメント。女性にもやさしいデジタル文具の登場を歓迎している様子でした。

  • 文具ソムリエールの菅未里さん

富士通の電子ペーパーを体験できる“タッチ&トライ”イベントが二子玉川 蔦屋家電 E-roomで12月21日から24日まで開催されます。22日に2回開催されるトークセッションには高橋さんと菅さんもゲストとして登壇する予定です。ぜひ足を運んで、最新の電子ペーパーを体験してみてください。