日本電気(NEC)は12月13日、南紀白浜エアポート、白浜館、フィッシャーマンなどとともに、観光客やビジネス客の満足度向上や空港の安全・保安対策の高度化を目的とし、顔認証を活用した「IoTおもてなしサービス実証」を実施することを発表した。実証期間は2019年1月14日〜同年8月末までを予定している。
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白浜エリアにおけるIoTおもてなしサービス実証の概要
和歌山県の南紀白浜空港では、20年後に現在の3倍となる30万人の旅客数達成を目指し、地域全体のIoT先進化を含むおもてなし拡充による利用者満足度の向上や、IoTを活用した空港運営の生産性向上などに取り組んでいる。
NECは、同社の顔認証技術を用いて空港で顔情報とクレジットカードなどの情報を登録し、共通IDとして利用できる環境を提供するという。
具体的には、ホテルや商業施設、南紀白浜空港およびその周辺の施設で行われるおもてなし実証において、機材提供やシステム構築、運用などを行う。また、高速なAI処理を実現する「NEC AI Accelerator」を開発し、顔検出エンジンを搭載して同実証に使用するということだ。
実証では、まずスマートフォンのWebブラウザや南紀白浜空港の到着階にあるQRコードから、顔情報とクレジットカード情報などを登録する。
登録完了後は、ホテルや商業施設、オフィスなどに設置されたカメラから顔情報を検出し、登録された個人を特定することで、各種出迎え業務やホテルの客室の解錠、商業施設でのショッピングや飲食店利用時の決済などが自動で行えるなど、利便性を高めて観光客の満足度向上を目指すとしている。
また、「属性推定実験(性別/年齢層)」や「移動経路分析実験」といったマーケティング分析も実施し、各施設でのキャンペーンやデジタルサイネージ広告に利用する。
さらに、空港内の保安エリアへの逆流防止分析も実施するということだ。なお、実証期間中は、おもてなし機能や安全・保安機能を順次強化する予定とのことだ。
