フェイスブック ジャパンのFacebook/Instagram広告運用コンサルタントに「SNSマーケティング」について聞く連載。初心者~中級者に知ってほしい「マーケティングの考え方」について、全5回にわたって説明します。

キーワードは「恋愛」。とっつきづらいマーケティングも、恋愛に喩えて考えてみると、意外とわかりやすいようです。

前回に引き続き、フェイスブック ジャパンのクライアントソリューションズマネージャ リード 丸山祐子さんに話を聞きます。今回もよろしくお願いします!

「恋愛とマーケティングは似ている」という前回の話に引き続き、今回もフェイスブック ジャパンのクライアントソリューションズマネージャ リードを務める丸山祐子さんに、マーケティングを考える上で重要なことを聞いてきました。今回のテーマは、「ターゲティング」です。

闇雲にリーチを増やしても意味がない

「広告において重要なのは、できるだけ多くの人にこちらの情報を届けること。もちろん『数』だけではなく、誰に届けるかという『質』の部分も重要です」(丸山さん:以下、丸山)

広告の目的は、顧客となりうる層に商品やキャンペーンなどの情報を届けることであり、さらにいうと、最終的なゴールは“購入”などのアクションにつなげることである。

これを“恋愛”に置き換えると、「パートナーとなりうる層に自分の情報を届けて、最終的に“好きになってもらう、付き合う”などのアクションにつなげる」ことと言えるだろう。恋愛も広告も、まずは存在を認知してもらわなければ「コンバージョン」につながる確率はゼロのままだ。知ってもらわないことには、一向に話が始まらない。

とはいえ、絶対譲れない条件があるのに闇雲に合コンを重ねてもムダなように、広告でリーチする相手も「質」が重要だ。ターゲティング次第で広告の成果は大きく変わる。

「その点、FacebookやInstagramはユーザーデータに基づいて細かく広告を出す先を変えることができます。例えば30代を対象とした化粧品の場合、『都内に住む30代の女性で化粧品に興味を持っている層』にのみ広告を出すことも可能です」(丸山)

細かすぎるセグメントは時に機会損失につながるかも?

では、「量と質、どちらにウェイトを置くべきか?」というと、それはケース・バイ・ケースだと丸山さんは言う。大切なのはバランスなのだとか。

「商品のターゲットがF1層だったとして、最初からそこでバシッとセグメントしてしまうと、34歳から35歳になった途端、広告は届かなくなります。だけど34と35で人はそんなに変わりませんよね。セグメントすることで、実は機会損失になってしまっている、というケースも少なくありません」(丸山)

そこでオススメする方法の1つが、まずはターゲットを詳細に定めず広範囲で広告を出して、そこから反応のある層に絞ってアプローチをしていく方法だという。この方法で広告を出すことによって、機会損失の減少につなげられるとのこと。

Facebook、Instagramでは、広告に対する反応率をユーザー属性ごとに細かくチェックすることができるため、広範囲で広告を打った結果「30代に刺さると思っていたら、実際には20代の方が反響が大きかった」といったことがわかることも多いのだという。細かくセグメンテーションするのは、反響が大きい層の目星を付けてからでも遅くないというわけだ。

ちなみに丸山さん自身も、婚活においてこの「量」と「質」の罠にハマってしまった経験があるそう。

「昔は、国際感覚があって、ロジカルシンキングができて……など、色々と相手に求める条件を考えていました。でも、『自分が思うすべての条件を満たす人なんてこの世にいないんじゃないか』『そもそも本当にこの条件って必要なのか』といったことを考えはじめ、最近はあまり固く考えすぎない方がいいのかな、と思うようになりましたね」(丸山)

「マーケティングは得意なのですが、恋愛はまだまだ勉強中です……」

その後丸山さんは、まずは条件を細かく定めずに「月に10人と会う」ことを目指しているのだとか。好きな人探しの“ブロードリーチ期”というわけだ。

恋愛も広告も、タイミングが重要

ターゲティングに加えて意識しておくべきは、タイミングであるという。

恋愛においてもタイミングは重要で、相手が今どんな関係を求めているのかを意識して行動、関係性を築くことが求められる。

それは広告においても同じことが言える。セグメンテーションが適切でも、たまたまそのとき関心がないことは十分に考えられる。例えば、「若い女性に人気の旅行スポット」の情報を、ただ若い女性向けに配信しても、その人が旅行を計画しているタイミングでないと、思ったように刺さらない。ユーザーの質は良かったのに、タイミングを間違えたケースである。

「量」と「質」と「タイミング」を考えてターゲティングする――。なかなか難しそうに思えるが、これこそがFacebook・Instagram広告の得意分野だと丸山さんは言う。

「FacebookやInstagramには人ベースのターゲティングができ、リーチの数も質も親和性が高い形で届けることができるのです。ニーズが顕在化している層だけでなく潜在層にもリーチできるのが、Facebook・Instagram広告ならではのメリットです」(丸山)

広告は「一方通行」ではない

もっとも、自分のデータを勝手に参照されて広告が出ることを良しとしない人もいるだろう。興味のある記事を読んだり、シェアしたりしていると、その内容に似た広告が表示された、という経験がある人も多いと思う。ただ、Facebookではプライバシーセンター機能により、「見たい広告」「見たくない広告」を利用者側で設定することもできる。

これは、「広告は決して一方通行ではなく、広告主と利用者の『見たいもの』と『見せたいもの』がお互いにマッチすることによって、質の高い利用体験につながる」というのがFacebookの考えであるため。プライバシーセンターは、その世界を実現するための機能の1つだ。

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今回は、マーケティングについて重要な「ターゲティング」の話を聞いてきた。しかし、「これで広告を届けるべき“質の高いユーザー”にリーチができるようになったから万々歳」……というわけにもいかないようで、次は「引きのある広告内容」について考える必要があるとのこと。

ということで、第3回では「効果的なクリエイティブのつくりかた」について聞いていこうと思う。

第3回「恋するSNSマーケティング講座」はコチラ

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(山田井ユウキ)