マカフィーは31日、「マカフィー リブセーフ」などセキュリティソフトウェアの新製品を発表した。システムパフォーマンスの改善や、家庭におけるオンライン脅威への対策が図られている。11月29日に発売。直販価格は1年版で税込8,980円、3年版で16,480円。

  • 最新の「マカフィー リブセーフ」(パッケージ版)

最新の脅威動向、多彩な方法で効率よく金銭を狙う

マカフィーのCMSB事業部 コンシューマ マーケティング本部執行役員 本部長 青木大知氏によると、最近のオンライン脅威は、PC向け、モバイル向けのマルウェアやコインマイニングマルウェア、ランサムウェアなど多様なカテゴリで、効率よく金銭を狙っていく傾向があるという。セキュリティ被害もパスワードクラキングやなりすまし、フィッシング詐欺など多岐にわたるため、「ウイルス対策だけ行っていても、安全とはいえない。状況に合わせた形で守ることが必要」と注意を促した。

また、家庭におけるネット利用の状況として、例えば子どもが不適切なコンテンツを見ていないか、適切なやりとりができているか、などを親が心配していることが多いと紹介。また、子ども側でも、SNSの通知が気になり他のことに集中できない場合があるといった調査結果(親600名、13歳~18歳対象の子ども600名を対象としたマクロミルインサイト調査)に触れ、「オンラインが家庭に入り込んだことで、懸念点も増えている。適切な方法でデジタルと付き合うことができれば」とコメントした。

  • マカフィーのCMSB事業部 コンシューマ マーケティング本部執行役員 本部長 青木大知氏

保護者機能「セーフファミリー」を統合

ユーザーを取り巻く脅威を踏まえ、新しい「マカフィー リブセーフ」では、デジタルライフの保護機能「マカフィー セーフファミリー」を追加。もともと同社が単体でリリースしていた、子どものインターネット利用を管理する保護者向け製品だが、今回「マカフィー リブセーフ」の機能として搭載された。なお、「マカフィー セーフファミリー」単体も継続販売される。

  • セーフファミリー機能の概要

「マカフィー リブセーフ」を子どものデバイスと親のデバイスの両方にセットすると、セーフファミリー機能により、アプリやWebの利用状況、位置情報など、親のデバイスで子どものデバイス利用状況を確認できる。リクエスト機能も備え、アクセスが禁止されているアプリやサイトの利用を子どもが希望した場合、親に許可リクエストを送信し、一時的にルールを調整することもできる。

  • セーフファミリー機能の画面

特定アプリを優先的に高速化、動画の自動再生停止機能も

また、パフォーマンスの向上に関しては「アプリブースト」を搭載。「アプリブースト」は、ビジネスアプリやブラウザアプリなど、特定のアプリを起動すると、優先的にリソースを割り当て、起動や動作を高速化する。実行中のアプリの利用状態に合わせて追加リソースを割り当てる機能も備え、同社調べではCPUのパフォーマンスが33%、アプリの起動時間が6%向上する効果が見られたとした。

  • アプリブーストの概要。対象アプリのリストはソフト内部に保持する。具体的な対象アプリなどは明らかにされなかった

  • アプリブーストの画面

ブラウジング時にパフォーマンスを改善する「ウェブブースト」機能も用意。広告動画など自動再生する動画など、Webブラウジング時の不用意な動画再生を検知・停止することができる。

  • ウェブブーストの概要

このほか、Android版ではデザインを刷新。トラフィックの多いアプリを手軽に確認できるデータ使用状況追跡機能や、機械学習ベースの検知エンジンを新搭載した。Mac版でもデザインを改善し、Windows版に近づけたことで、両方使うユーザーがより使いやすくなったとする。iOS版では写真や動画をPIN番号で保護できる機能などを追加した。

  • Android版の概要

「マカフィー リブセーフ」のラインナップ

マカフィーのセキュリティ新製品直販ラインナップは、「マカフィー リブセーフ(台数無制限3年版)」、「マカフィー リブセーフ(台数無制限1年版)」、「マカフィー インターネットセキュリティ(台数無制限3年版)」、「マカフィー インターネットセキュリティ(台数無制限1年版)」、「マカフィー アンチウイルス(PC1台1年版)」の5製品。

店頭向けには、「マカフィー リブセーフ」の1年版、3年版に加え、POSAカードの3カ月版を用意。これに「マカフィー アンチウイルス」を加えた4製品を提供する。

  • 「マカフィー リブセーフ」など、セキュリティ新製品ラインナップと価格