TISは10月30日、アプリケーション開発ノウハウを無償で提供するWebサイト「Fintan」で、アマゾン ウェブ サービス(AWS)上において最短4時間でチーム開発環境を構築できるテンプレート「Collaborage」をオープンソース・ソフトウェア(OSS)として公開したと発表した。

「Collaborage」は、同社社内の開発プロジェクトで使用してきたチーム開発環境の構成をベースに、AWS向けに開発したチーム開発環境構築テンプレート。

「Collaborage」には、チーム開発に必要となる「ソースコードの履歴を管理するバージョン管理ツール」「タスクや課題の状態や進捗を管理する課題管理ツール」「ビルドやテストの自動化を行う継続的インテグレーションツール(CI:Continuous Integration)」「開発を円滑に進めるためのチャットツール」などが含まれている。また、アプリケーションデータのバックアップやディスク使用率の監視といった運用に必要な機能も備えている。

バージョン管理ツールは「GitBucket」「GitLab」、CIツールは「Jenkins」「Concourse」、課題管理ツールは「Redmine」などのOSSを採用。チーム開発環境の構築/運用には、「AWS CloudFormation」「Amazon EBSのスナップショット」「Amazon CloudWatch」といったAWSのサービスを活用している。

  • 「Collaborage」で構築したチーム開発環境の活用イメージ

「Collaborage」を活用するメリットとしては、「AWSを利用開始した後、1日(構築4時間+開発準備2時間)で開発をスタートできる」「スクラム開発をサポートするツール(バックログ/かんばんなど)がそろっている」「CI結果の通知、デモ環境への自動デプロイで、開発者への素早いフィードバックができる」といったことが挙げられている。

同社の社内開発プロジェクトで「Collaborage」を活用したところ、「AWS利用開始から開発の開始まで、従来は5~10日間かかっていたところ、1日で開発を始めることができた」などの成果が上がっているという。