クラウドファンディング「Indiegogo」で達成率1,884%、金額にして1,884,455米ドル(日本円で約2億1,239万円!)を集めた超小型モバイルPC「GPD Pocket2」が、11月上旬から国内の量販店で一般発売します。価格はオープン。店頭予想価格は約82,000円~90,000円前後です。

  • GPD Pocket2

    GPD Pocket2

  • 本体はマグネシウム合金製。天板はロゴも何もないシンプルなデザインです。片手持ちも簡単

「GPD Pocket2」の”2”という文字をみるとわかるように、約1年半前の2017年2月頃、初代モデル「GPD Pocket」がIndiegogoに登場しました。メーカーは、中国・深センに本社を持つ、社員が約30人強のGPD。このときは約3億8716万円もの金額を集め、プロジェクトが成立。同年6月下旬頃に出荷されています。

  • GPDによる、歴代の小型PCシリーズ。左から順に「GPD Pocket2」「GPD Pocket」「GPD WIN2」「GPD WIN」

7型モバイルPC「GPD Pocket2」が量販店で発売!

今回、量販店での一般発売に至ったのは、前世代から薄型化を果たした、第2世代となる「GPD Pocket2」。Indiegogoで個人購入したユーザーにはすでに出荷開始されています。いわゆる「UMPC」に属するモバイルPCで、7インチというタブレットクラスのディスプレイとタイピング可能なキーボードを搭載し、ノートPCの形状を実現しています。

  • 「GPD Pocket2」発表会では、PCゲームも快適に動作していました

24日に開催された「GPD Pocket2」発表会では、GPD Technologyの汪俊征社長が「GPD Pocket2」の特徴を「薄型」「性能アップ」「パフォーマンスアップ」の3つと語りました。

GPD Pocket2(量販店版)とGPD Pocketの主なスペック

製品名 GPD Pocket GPD Pocket2(量販店版)
CPU Intel Atom x7-Z8750(1.60/2.56GHz) Intel Core m3-7Y30(1.0GHz/2.6GHz)
メモリ 8GB 8GB
グラフィックス Intel HD Graphics 405(CPU内蔵) Intel HD Graphics 615(CPU内蔵)
ストレージ 128GB eMMC
光学ドライブ
ディスプレイ 7型液晶(1,920×1,200ドット、16:10、マルチタッチ、Corning Gorilla Glass 3) 7型液晶(1,920×1,200ドット、16:10、マルチタッチ、Corning Gorilla Glass 4)
OS Windows 10 Home 64bit
本体サイズ W180mm×D106mm×H18.5mm W181mm×113mm×H14mm
インタフェース USB Type-C×1、USB Type-A×1、マイクロHDMI、3.5mmヘッドセットジャック USB Type-C×1、USB Type-A×2、microSDカードスロット、3.5mmヘッドセットジャック
重さ 約480g 約510g
バッテリ駆動間 最大8時間

性能が大幅アップ、キーボードも改善

前モデル「GPD Pocket」との主な違いは上の表に詳しいですが、特にCPUの進化は大きいところ。同社が計測したCPU-Zによるパフォーマンス比較によると、新モデルではシングルスレッド性能で約3倍、マルチスレッド性能で約2倍のパフォーマンス向上が図られたといいます。

また、ストレージ容量は同じものの、採用するeMMCが最新のものになっており、SSD性能を計測するAS SSD Benchmarkのスコアでは、前モデルと比べると、シーケンシャルリード・ライトで約2倍の性能向上がみられたとのこと。

  • AS SSD Benchmarkのスコア

外観は、最長部が約18cmと大きな変更はないものの、厚みは約4.5mm薄くなりました。左右の側面に薄い部分を設けたことで、見た目もかなり薄くなった印象があります。重さは、汪社長からはIndiegogo上のスペック値である約465gと紹介があったものの、量販店版のスペック値は約510gとなっていました。この510gという重さは、今回の量販店販売にあたり、代理店を務めるリンクスインターナショナルが計測した実測値とのことです。

キーボード面では、前モデルにあったスティック型ポインタ(ThinkPadでいう「トラックポイント」)がGPD Pocket2では省かれ、代わりにマウス操作ができる光学式ポインティングデバイスが右上に登場しました。押し込むことで、クリック操作もできる便利ポインタです。

早速、GPD Pocket2のポイントを写真で紹介していきましょう。

  • GPD Pocket(左)とGPD Pocket2(右)

  • GPD Pocket2のキーボード面。前モデルの手前側にあったポッチ型のスティックポインタが省かれました。代わりに、音量や輝度を調整できるマルチファンクションバーが上部に搭載されています。スティックポインタを省いた分、スペースに余裕ができ、キーキャップの幅も広くなり、より打ちやすくなっています

  • こちらは前モデルの「GPD Pocket」。特殊キーの配列が大きく変わっています。ちなみにポインタがなくなった理由は、キーボード操作をする際の誤作動が多いというフィードバックがあったため

  • ディスプレイの開く角度も変わりました。GPD Pocket2では最大175度と、ほぼフルフラットに近い状態まで開くことができます(手前がGPD Pocket2、奥がGPD Pocket)

  • 背面。手前がGPD Pocket2で、中央の向かって左に排気口がとられています

  • 左右の側面。上がGPD Pocket2、下がGPD Pocketです。前モデルのマイクロHDMIは省かれましたが、代わりにmicroSDカードスロットとUSB Type-Aポートが増えました。搭載するUSB Type-CはPD 2.0に対応し、モバイルバッテリからの本体充電も可能といいます

  • キーボードの上にはマルチファンクションバー。マウスクリック、ファン制御、ボリュームコントロール、ディスプレイ輝度調整、電源オンオフボタンを備えます

  • こちらはマウス操作ができる光学式ポインティングデバイス。押し込むことでクリックも可能です

  • ファンのオンオフを制御できるボタン。ファン音はそれなりにうるさいですが、オフにすることで風切り音を低減できます

GPDの国内正規代理店のひとつ、リンクスインターナショナルは、「GPD Pocket2」の全国量販店での販売を担当します。具体的には、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、ソフマップ、ツクモ、コジマの各店で、11月上旬から販売を開始。GPDの国内正規代理店はいくつかありますが、今回は量販店の販売により約1年の保証サービスを提供することが特徴です。

価格は量販店によりポイントバック分などで変動があるため、約82,000円~90,000円前後と想定しています。なお、Indiegogoではメモリ4GBのモデルも用意されていましたが、今回量販店で販売するモデルは8GBモデルのみです。

2019年内にGPDの「新しい小型PC」が出るかも?

  • GPD Technologyの汪俊征社長

汪社長は、超小型のUMPCというジャンルについて、「マイナーかもしれないが、それを好む一部の人に大きなニーズがある。これからも開発を続けていく」とコメント。そして2019年中に、新しいタイプの小型PCの発売を予定していることを明かしました。新しい製品の詳細は不明ですが、GPD Pocketシリーズでもなく、また、同社が出しているゲーム向けの小型PC「GPD WIN」シリーズでもない、2つの「全く新しい小型PC」をリリースするといいます。

なお、GPD PocketシリーズおよびGPD WINシリーズは、2020年をめどに新製品を開発するとのことです。

【記事追記】初出時、Indiegogo上の重さと、量販店版の重さの違いについて「確認中」としていましたが、確認が取れたため、記事内に追記しました。(2018年10月26日 18:05)