キヤノンが9月5日に発表したフルサイズセンサー搭載ミラーレスカメラ「EOS R」。3,000万画素超の高画素フルサイズセンサーの搭載や、4K動画撮影への対応、マウントアダプターの併用でEFレンズが使える点など、注目点の多いカメラに仕上がっています。ボディ単体の実売価格が税別237,500円前後と戦略的な価格であることも、写真ファンの間で話題になっています。

本稿では、発表会に展示されていたEOS Rの写真を中心に、注目の機能や装備をチェックしていきたいと思います。

  • 10月下旬発売予定のフルサイズセンサー搭載ミラーレスカメラ「EOS R」。マウント内径こそ従来のEOSシステムと同じ54mmですが、ショートバックフォーカスや接点の増加などによって、「今後の30年を見据えた新しいマウント」(キヤノンの真栄田雅也社長)とされています。専用のEOS Rレンズに加えて、マウントアダプター経由ですべてのEF/EF-Sレンズが利用できるのもポイント

  • EOS Rを女性が持った場合の大きさはこのぐらい。フルサイズセンサー搭載のカメラとしては、ちょうどよいサイズ感です

  • 標準ズームレンズ「RF24-105mm F4 L IS USM」を装着して構えたところ。しっかりホールドできるデザインとサイズです

  • RF24-105mm F4 L IS USM(希望小売価格は税別155,000円)を装着したEOS R。レンズ側のリングは、マウント側からズームリング、フォーカスリングが並び、レンズ先の赤いラインの内側にあるのがEOS Rの特徴といえるコントロールリングです

  • レンズ左側面には、AF/MFの切り替えスイッチや、光学式手ぶれ補正機構のオンオフスイッチが用意されています

  • フルサイズセンサーを搭載するEOS R。EOS Rのシステム自体はフルサイズを前提としたシステムではないそうで、可能性としてはAPS-C型などフルサイズ以外のセンサーも搭載できるそうです

  • センサーの前には物理的なシャッターがあり、電源オフ時にはセンサーをカバーしてホコリなどの侵入を防ぐよう工夫されています

  • がっしりとした構造のグリップ。握ったときの指がレンズとグリップの間で干渉しないようなサイズにしているそうです

  • バッテリーは、EOS 5D Mark IVなどと同じLP-E6N/LP-E6を搭載。グリップに対してバッテリーがやや斜めに入っているのは、グリップが指が干渉しないような造形にするための細かな工夫だそうです

  • 側面の端子類。USB Type-CやHDMI、マイクやリモコン端子などを搭載

  • USB PD対応のコネクタは本体底面にあります。スペック上は、USB PD対応のモバイルバッテリーなどでも充電可能とのことです

  • オプションのUSB PD対応アダプター「PD-E1」。希望小売価格は税別13,000円で、発売は2019年2月下旬の予定

  • 本体背面。操作ボタン類は、EFマウントのEOS DIGITALシリーズとも一部異なり、新鮮な印象を受けます

  • 背面液晶は2軸回転のバリアングル式で、タッチ操作にも対応します

  • こちらはファインダー。EVFですが、高精細で隅々までよく見えます

  • 上部には情報表示パネルやモードダイヤルを配置

  • モードダイヤルは従来と異なり、最初に中央のMODEボタンを押してからダイヤルを回す仕組みを採用します

  • 記録メディアはSDカードで、スロットはシングルスロットです

  • 背面液晶の右上にあるのが、新しい操作デバイス「マルチファンクションバー」。静電式のタッチボタンで、左右のタッチに加えて指のスライドで操作ができます

  • マルチファンクションバーの内容はメニュー画面からカスタマイズが可能です

  • 前後の電子ダイヤルやレンズのコントロールリングのカスタマイズも可能です。これらのカスタマイズを駆使すれば、最大4つの設定をダイレクトに変更できることになります

  • カスタマイズでは、コントロールリングとフォーカスリングの回転方向も変えられます

  • AF周りのカスタマイズの柔軟性も特徴です

  • AFの種類も豊富。顔検出では瞳AFもサポートしています

  • 開放F2の大口径標準ズームレンズ「RF28-70mm F2 L USM」。希望小売価格は税別420,000円と、スペックも価格もすごいレンズです

  • 手ぶれ補正機構は搭載していません

  • 開放F1.2の大口径標準レンズ「RF50mm F1.2 L USM」。希望小売価格は税別325,000円と、こちらもなかなかの価格です

  • F1.2だけあって、さすがの被写界深度の浅さです。ボケも美しい印象です

  • 手ぶれ補正搭載のマクロレンズ「RF35mm F1.8 MACRO IS STM」(希望小売価格は税別75,000円)。現状では、EOS Rシステムでもっともコンパクトで安いレンズとなります

  • バッテリーグリップ「BG-E22」(希望小売価格は税別34,900円)も用意されます

  • バッテリーグリップを装着すれば、縦持ちもよりしやすくなります

  • 背面はこんな感じです

  • マウントアダプター経由でEFレンズも使用可能。これは、コントロールリングを装備した「コントロールリング マウントアダプター EF-EOS R」(希望小売価格は税別30,000円)

  • こちらは「ドロップインフィルターマウントアダプター EF-EOS R」。可変NDフィルタータイプ(希望小売価格は税別60,000円)とPLフィルタータイプ(希望小売価格は税別45,000円)の2種類があります。ダイヤルを回してNDフィルターの濃さを変えられます

  • こちらはフィルターを取り出したところ