Raspberry Pi(ラズベリーパイ)の国内総代理店であるアールエスコンポーネンツ(RS)は27日、特定無線設備の技術基準に適合した「Raspberry Pi 3 Model B+」の販売を開始したことを発表した。

  • ラズベリーパイ最新モデル「Raspberry Pi 3 Model B+」

    ラズベリーパイ最新モデル「Raspberry Pi 3 Model B+」

Raspberry Pi 3 Model B+は、ラズベリーパイシリーズの普及モデルである「Raspberry Pi 3 Model B」の後継モデル。基本性能の向上に加え、SDカードが不要なネットワークブートやイーサネットケーブルで電源供給できるPoE(Power over Ethernet)に対応するなどの進化を遂げている。

これにより、SDカードに起因するトラブルを回避でき、コンセントのない環境への設置やOSの一元管理が可能となり、業務用IoTモジュールや教育機関におけるシンクライアント運用の簡素化・効率化も実現する。

プロセッサは、放熱性能が改善されたBroadcom製BCM2837B0を搭載し、CPUクロックは1.4GHzと旧モデルより10%以上アップ。64-bit ARM v8命令セット対応ARM Cortex-A53プロセッサコアクラスタ実装のクアッドコアプロセッサで、マルチメディア機能は旧モデルと同じH.264、MPEG-4 decode(1080p30)、H.264 encode(1080p30)、OpenGL ES 1.1、2.0 graphicsに対応している。

また、LPDDR2 SDRAM メモリ1GB、およびCypress Semiconductor製の最新の無線チップを搭載し、有線LAN通信速度は最大300Mbpsに強化された。2.4GHz/5.0GHzデュアルバンドWi-Fi IEEE802.11acや低消費電力通信モードBLE(Bluetooth Low Energy)のBluetooth 4.2が利用できるようになったほか、従来通りの基板のフォームファクタ(85×56mm)に、40ピンのGPIO(General Purpose Input Output)、4つのUSB2.0ポート、HDMI、MIPI DSI、CSI ディスプレイ、カメラポート、ステレオ出力、ビデオポートを実装し、既存の周辺機器やケースを利用できる。

なお、Raspberry Pi 3 Model B+は、現在英国で生産されており、アールエスコンポーネンツを通じて世界中で販売される。今後は、RS国内モデルの販売も予定されている。価格は、150個Bulk品で63万8315(税抜)。1個単位、もしくは150個未満は、個人向け正規代理店より購入できる。なお、アールエスコンポーネンツでの1個単位の販売は、近日予定とのことだ。