撮影者が映り込まずに済む”半天球”VRカメラ

2つ目のLenovo Mirage Camera with Daydream(以下Mirage Camera)は、Mirage Soloと同時に発表された、VRコンテンツを撮影するためのカメラです。

VR動画や写真を撮影できる360度カメラは、前後にポコッと飛び出した魚眼レンズを搭載するものが多いですが、このカメラのレンズは前に2つ。GoogleのVR向けビデオ規格「VR180」に対応していて、360度ではなく上下左右180度、かつ2つのカメラの視差を活かして、立体的な4K動画や写真が撮影できるカメラなんです。

360度の全天球撮影だと撮影者も含めて映ってしまい、隠れるところがありませんが、180度の半天球なら臨場感もありつつ、見せたくない部分は隠すことができます。

  • 2つのレンズとシャッターボタンだけという、至ってシンプルなインターフェース。画素数は1300万画素×2で、F値は2.1。最大3840×2160ドット/30fpsの4K動画撮影が可能です

カメラ本体にモニターはなく、スマホとつないで撮影する仕組みで「iPhone」にも対応。撮った動画や写真をYouTubeやGoogleフォトにアップロードすれば、もちろんMirage Soloでも楽しむことができます。筆者は以前、Galaxy Gear VRと全天球カメラの「Galaxy Gear 360」を使って、山の上にある墓を撮影し、足の悪い祖母にバーチャル墓参りをしてもらった話を書きましたが、このようにVRゴーグルはVRカメラと一緒で使ってこそ、より楽しめるもの。Mirage Soloを買うなら、ぜひ一緒にMirage Cameraも入手したいところです。

  • USB Type-Cスロットで充電する仕様。microSDカードスロットを備えるほか、内蔵ストレージも16GBある。Wi-Fi、Bluetoothに対応しています

  • スマホの専用アプリからモニター&撮影が可能。ストリーミング配信もできます。カメラの前面に指がかかると映り込んでしまうため、撮影時は三脚などに固定し、スマホでリモート操作する方が良さそうです

耳を塞がないイヤホンはVRに欠かせない!

Mirage Soloにはヘッドホン端子があり、専用のイヤホンも付属していますが、筆者は2018年6月23日発売予定のソニー製イヤホン「オープンイヤーステレオヘッドセット STH40D」こそ、VRに最適なのではないかと考えています。

このイヤホンの最大の特徴は、耳を塞がないこと。音楽を楽しみつつ、周囲の音もしっかり聞くことができます。ワイヤレスヘッドセット「Xperia Ear Duo」の有線版といえば、わかりやすいでしょうか?

  • イヤーパッドが「Xperia Ear Duo」と同じドーナツ型の形状で、周囲の音をしっかりと聞くことができます。マイク付きで会話も可能です

筆者の周りではなぜかXperia Ear Duoを買った人がとても多いのですが、購入理由として多かったのが、ジョギングや運動のためという声。ジョギング中に音楽を聴いていても、周囲の音がちゃんと聞こえるから安全に走れるというわけです。

これはVRの視聴中にも言えることで、目を塞いだ上に耳まで塞いでしまうと、もう周囲で何が起こってもわかりません。この点、Oculus Goはヘッドホンではなく内蔵スピーカーを採用しているあたり、よく考えられていると思うのですが、とにかくVRでヘッドホンを使うのは、没入感が強まる一方でちょっと危ないなぁとも思うのです。

ましてやMirage Soloは、動き回れるのがウリ。ただでさえ何かにぶつかったり、転倒したりする危険性が高いわけですから、ヘッドホンはもうSTH40D一択だろうとさえ思っています。ちなみにXperia Ear Duoのムーブメントには乗れなかった筆者ですが、STH40Dはすでに予約済み。フリーランスゆえボーナスなんて夢のまた夢ですが、せめてこの夏、イヤホンくらいは実際に入手したいと思います。

  • Xperia Ear Duoと違い、バッテリーの持ちを気にしなくて良いので、ずっと付けっぱなしにしたい人には、むしろこちらの方がおすすめかもしれません

■ライター・太田百合子氏が選んだアイテム

・レノボ「Lenovo Mirage Solo with Daydream」税込50,245円
・レノボ「Lenovo Mirage Camera with Daydream」税込34,818円
・ソニー「オープンイヤーステレオヘッドセット STH40D」税込7,430円

合計…税込92,493円