もしいま、そこそこ使えるお金があったら何を買いますか?「あれがほしい」「これを買おう」……。普段から多くのデジタル製品に触れ、ブツ欲があふれてそうなライター諸氏はどんな製品に興味をそそられるのでしょうか。想定金額は「サイコロの目×10万円」、予算内で夢と妄想を広げてもらいます。今回は生活家電やガジェットに目がないという倉本春さんです。


フリーランスの家電ライターには「ボーナス」などという夢のような仕組みはありません。しかし、世の中はまさに夏のボーナスシーズン。そんな理由からか、マイナビニュース・デジタル編集部から「サイコロの目×10万円のお金があったら今すぐにでも買いたいもの」について記事を書け! という依頼が舞い込んできました。

ボーナスのない悲しい我が身ですが、買い物を妄想するのは自由。そこで、サイコロを振ってみたところ、出たのは「4」の目。つまり40万円を自由に使って買い物(の妄想)ができるのです!

【動画】音声が流れます、ご注意ください。
  • 出た目は「4」。つまり40万円もの高額商品から選び放題! 実際に買えるわけではないのですがワクワクしますね

高額商品なら大物家電が狙える!

今回のルール、5製品以下であれば複数の買い物をしてもOK。ですが、どうせなら高額商品を買いたい! そして、高額商品といえば気になるのが大型家電です。折しも我が家は引っ越してから約15年。ほとんどの家電が買い換えすべき時期になっています。

40万円あれば、冷蔵庫も洗濯機もエアコンもどれも最高級モデルを買えてしまうのです。とはいえ、どの家電も壊れているわけではなく、優先順位をつけるのはなかなか難しいところ……。

そんなわけで、まずは自分が「一番やりたくない家事」「面倒で目をそらしていた家事」から考えてみました。我が家では、それは断トツで「トイレ掃除」。便器を洗うのはそこまで面倒とは感じないのですが、問題となるのが男性の尿ハネ。

床や壁の水拭きを長くサボると、なんとなくトイレ内部にうっすらとアンモニア臭が漂います。しかも、我が家には犬がいるのですが、床の水拭きをさぼるとトイレの床をガリガリと爪で掘って、「ココが臭いぞ」アピールをするのです。

  • 現在使用している我が家のトイレ。温水便座タイプではあるものの、特に突出した機能はありません

今どきトイレは男性の尿ハネも防止してくれる!

我が家のような家庭は意外と多いのか、じつは最新トイレにはこの「尿ハネ」を防止する製品も売っています。それが、パナソニックが発売する「アラウーノ」シリーズの最上位機種。

なんとこのトイレ、男性が立ったままトイレをしようと便座を上げると、自動で水位が下がって水表面に泡を張る仕組みになっているのです。水位が下がるので水が跳ねても便器を越えにくく、しかも水表面の泡がハネを吸収するために、水ハネ自体ほとんどしないといいます。

  • 目をつけたパナソニックの全自動お掃除トイレ「アラウーノ」上位機種。写真は8月から発売予定のL150

【動画】音声が流れます、ご注意ください。
便座を持ち上げると、自動的に水位が下がり、水表面に泡を行き渡らせることで尿ハネを防止します。

もちろん、この泡は尿ハネをガードしてくれるだけではありません。大小の細かな泡で便器を自動的にお掃除までしてくれ、少々トイレ掃除をさぼっても安心という素敵な機能もついています。

今回の企画ために数日トイレ掃除をさぼってみたのですが、3日目でトイレの水位部分に黒い「サボった汚れ」ができ、5日目にはかなり目立つ汚れに進化していました。もちろん、自動掃除機能搭載の新型アラウーノを導入すれば、こんな汚れとも無縁になるはず。不意にお客様がきても「トイレきれいだったっけ?」などと慌てる必要はありません。

  • あえてトイレ掃除をさぼったところ、3日で現れはじめた「サボった汚れ」。写真は5日目ですが、さすがにここまで汚いと恥ずかしいですね。アラウーノならこんな汚れもなくなるはず!

トイレのランニングコストも下がりそう

「自動掃除だと専用洗剤が必要じゃないの? 専用洗剤は高いし、近所のスーパーに売っていないから買うのが面倒」と思うかもしれません。ですが、なんとアラウーノは一般的な食器用の中性洗剤でトイレ掃除が可能です。

最近は100円ショップでも安い洗剤が売っているので、ランニングコストもかなり低く抑えられますね。しかも、一度に投入できる洗剤の量は約250mlで、満タンにすると約3カ月は放置できるという優れものです。

  • 本体のタンクに洗剤をチューッと入れるだけで、3カ月間も掃除の必要なし! 専用洗剤もありますが、食器用洗剤が使えるというのが非常に魅力的

我が家では、トイレ掃除に「トイレ便器内掃除用の洗剤」「使い捨てタイプのブラシ」「水を流すたびにトイレ内を掃除する、便器内にスタンプして使うジェル状の洗剤」、「便座クリーナー」といった、複数のトイレ掃除洗剤を使っています。でも、新型アラウーノを導入すれば、便座クリーナー以外はとくに購入しなくてもよくなりそう。

もちろん、最新トイレだけに流す水も節水するタイプ。家族が多い家庭では水道料金の節約にもなりそうです。トイレを変えるだけで、毎月の節約までできるのはうれしいですね。

トイレは製品代だけじゃない!

さて、今回は「40万円でお買い物」ということで気になるのが新型アラウーノの値段。我が家で欲しい温風乾燥機能付きタイプ(タイプ1)は、希望小売価格が335,000円。とはいえ、ネットで確認すると本体代金だけなら約半額ほどで購入できるところが多いようです。ただし、トイレ購入は工事費も必要になり、こちらの工事費などは元々のトイレ設備の状態や業者によってかなり幅がありました。

もうひとつの問題が手洗い器です。新型アラウーノはタンクレスタイプしかないため、トイレ上部に手洗い器がついていません。見た目はシンプルでカッコイイのですが、我が家に元々あるトイレは手洗い一体型。トイレの水を流すと、トイレ上部から自動的に水が流れて手が洗える一般的な仕組みです。

このため、タンクレストイレを導入すると、トイレ室内では手を洗うことができなくなります。トイレだけではなく、手洗い器と手洗い器設置用の工事費もプラスされてしまうのです。

ついでに、引っ越してきてから15年間尿ハネにさらされてきた床(クッションフロア)も張り替えることにして、試しに見積もりをとってみたところピッタリ35万円ジャスト! 万の位を四捨五入すれば40万円ということで、今回の企画の買い物は、この「アラウーノ」に決定しました!

結局……買っちゃいました(笑)

今回の企画は「これから買いたい製品」とのことでしたが、この新型アラウーノ、調べれば調べるほど魅力的! 結局、あまりの魅力にあらがえず35万円かけて衝動買いをしてしまいました……。

  • 新製品のL150は発売前だったので、我が家で購入したのは現行品「新型アラウーノ XCH1301RWS」。これに手洗い、床材の張り替えでジャスト35万円でした

原稿を書いている段階では設置1日目なので、実際に掃除をしないでどれくらいキレイなのかなどの検証はできていません。ですが今後10年間、「目に見えない尿ハネにおびえる」というストレスから解放されただけでも、アラウーノを購入したメリットがあったと思います。

また、単純にタンクレス式トイレはかっこいい! 家にあるだけで、家のレベルが一段階アップした気分になりますよ。このほかにも、自動消臭機能や自動的にフタを開閉する機能など、便利な機能が盛りだくさんで使うたびに「今はこんなに便利になったのか」と驚いています。

尿ハネ問題に関しては、正直にいえば家庭の男性(我が家では夫)が座って用を足せばよいだけの話です。とはいえ、一緒に暮らして10年以上やめなかった習慣を、今さら直してくれるとは思えません。環境を変えるほうがよっぽど建設的といえるでしょう。

我が家と同じ悩みを抱えている人は、ぜひ最新トイレを検討してほしいところです。パナソニックだけでなく、現在はLIXILからも尿ハネを泡でガードするトイレ「SATIS」が発売されています。気になる皆さんはこちらも要チェックですね。