USB PD周辺では、台湾Action Starが展示していた「USB Travel Dock DS-UCC9」の新型も面白い製品でした。ほぼ正方形のコンパクトなUSBドッグで、本体から伸びるUSB Type-CケーブルをホストPCにつなげ、HDMIやUSB Type-Aデバイスを接続できる、という一見すると普通のドックです。

  • USB Type-Cドック。トラベルドックの名の通りコンパクトで持ち運びも容易

特徴は、USB Type-C端子を2つ備え、ちょっと面白い使い方ができること。USB Type-Cのひとつは、接続したホストPCなどに電力を供給するため、ACアダプターなどに接続する電源用です。もうひとつの端子に繋いだUSB Type-Cケーブルは、もう1台のPCに接続することができます。

そしてドック本体のHDMI経由で外部ディスプレイを接続。USB Type-Aの端子も2つあり、こちらにはキーボードとマウスを接続します。

  • 4Kディスプレイ1台、MacBook Pro1台、Windows PC1台が接続されています。写真には写っていませんが、さらにマウスとキーボードが接続されています。ホストPCはMacで、外部ディスプレイもそのMacの表示。マウスカーソルがホストのMac側にある状態で、マウスを右に動かすと、外部ディスプレイ、Windowsの順にシームレスにカーソルが移動します

この状態では、外部ディスプレイにはホストPCの画面が表示されます。キーボードとマウスもホストPCに接続されています。外部ディスプレイとの接続を「拡張ディスプレイ」にして、ホストPCの画面端にマウスカーソルを送ると、そのまま外部ディスプレイにマウスカーソルが移動します。続けてマウスカーソルを外部ディスプレイの端に移動させると、今度はもう1台のPCの画面にカーソルが移動します。もう1台のPCとキーボード・マウスが共有されているわけです。

さらにキーボードでショートカットキーを押すと、外部ディスプレイの表示がもう1台のPCに切り替わり、ディスプレイの共有も可能になります。もう1台のPCへの電源供給ができないため、そちらは別途電源を用意する必要はありますが、2台のPCと1つの外部ディスプレイを接続して3画面と2つのPCを簡単に切り替えて利用できるのは便利そうです。

  • シフトキー×2がショートカットキーに割り当てられており、外部ディスプレイの表示が、つながっているWindows PCのものに変わりました。もちろん、マウスカーソルを動かせばWindowsからMacにカーソルは移動します

出張先にディスプレイと複数のPCを持ち出している人にとってはワイヤレスのマルチディスプレイよりも安定して遅延なく使えるところもメリットですし、キーボードやマウスを共有できるのも嬉しいところかもしれません。

ただ、対応ソフトウェアの開発がまだ行われていて、発売時期は決まっていないそうです。

ほかに同社では、従来のUSB Type-CドックにQi無線充電機能を追加した製品や、従来の1Gbから高速化し、5Gb対応のEthernetコネクタを搭載したUSB Type-Cアダプタも出展していました。いずれも発売時期は10月を想定しているそうです。

  • こちらも複数のデバイスを接続できるUSB Type-Cドック。新たにQiの充電機能を搭載

  • その他のポート

  • 5GbのEthernet対応ポートを搭載したUSB Type-Cアダプタ