台湾・台北市で開催中のコンピュータ関連見本市「COMPUTEX TAIPEI 2018」の会場で、USB Type-CとType-Aをそれぞれ2ポートずつ搭載したACアダプタが出展されていました。USB Type-Cが2つというだけでも興奮するのに、さらにこのUSB Type-Cポートは2つともUSB PD(Power Delivery)対応です。さらに出力は驚きの65W。これはもう買うしかありません。いつ買えるのでしょうか。

  • APE Technologyが出展していたUSB PD対応ACアダプタ。左は45W対応製品

出展していたのは中国APE Technology。同社はOEMやODMとして製品を開発しており、今回のUSB PD対応ACアダプタもそのひとつです。

手のひらサイズで差し込み口が搭載されており、コンセントに直接刺すタイプのACアダプタ。用意されているポートはUSB Type-C×2、USB Type-A×2の4ポートで、USB Type-Aの出力は5V/2.4Aと5V/1.5A、そしてUSB Type-CはPD3.0とQuick Charge 3.0に対応しており、20V/3.25A、15V/3A、12V/3Aなどをサポートしているようです。

  • 肝心のUSB PD対応ポート×2を備えるA865QD

  • 差し込み口はいわゆるA型で折りたたみもできませんが、このあたりはカスタマイズ可能なようです

65W出力とType-C×2でMacBookとスマホを両方充電

最大で65Wまで対応するため、13インチのMacBook Proや、MateBook X Proのような65Wを要求するノートPC製品などを充電できるようになります。通常、こうしたデバイスでは、より小さい出力の充電器でも、ゆっくりとではあっても充電はされますが、そこはやはり規定の出力が欲しいところ。

過去にもUSB PD対応Type-Cポート×2を搭載したACアダプタは発表されていますが、なんといっても65Wに対応している点が大きな特徴です。

とはいえ、あくまでも合計で65Wなので、ほかのデバイスを充電している場合は出力が下がります。ただ、その辺りを動的に判別する回路も搭載しているそうで、例えば一方のUSB Type-Cにスマートフォンを接続していて、充電が終わるとPCを繋いだもう一方のUSB Type-Cの出力を最大にする、といった動きをするそうです。

USB PD対応のノートPCが増えてきましたが、高出力のUSB PD対応アダプタはあまり多くはありません。特に65W対応で複数のUSB Type-Cポートを備えるACアダプタは初めてかもしれません。Appleのオプション品では61Wや87W対応のACアダプタもありますが、いずれも搭載ポートはひとつ。

今後、購入するノートPCはUSB PD対応を考えていますし、13インチクラスを買おうとすると65Wクラスになりそうです。そうなると、やはりこの65W対応ACアダプタは必要になりそうです。特に出張時には、複数のデバイスを同時に充電できるこうしたアダプターが大活躍します。

同社によれば現時点ではOEM/ODM先が決まっていないため、発売時期は未定。とりあえず「とにかく欲しい」とアピールしておきましたが、是非とも採用メーカーが現れることを期待して待ちたいと思います。